魅力の神、降臨
足を止めている人がきの中から、制服姿の女子高生が1人飛び出してきて
俺の身体にぶつかった
その場に尻もちをついた女子高生
怯えきった顔
なかなか可愛い顔だちをしてる
手には、LINEのアドレスかなにか書いた紙をにぎってた
女の子が尻もちをついた周囲のアスファルトに、黄色い水たまりが広がった
体型が激変して、サイズの合う服が無いから、とりあえず服を買いに来たんだけど。
これでは、とてもそれどころじゃなかった。
マスクをして、フードをかぶる。
道ばたでお漏らしして泣きじゃくる女の子を抱き上げて、俺は走り出した。
□□
女の子を抱き上げて走り出したはいいけど、どうしていいか分からない
渋谷に地理勘が無さすぎる。
女の子が指さす方へ行ってるうちに
道玄坂のラブホテルに入りこんでいた。
どう手続きしていいのか分からなくて無人の受付フロアをウロウロしてると
女子高生が手馴れた感じで勝手に手続きを済ませてしまった。
さっきまで泣きじゃくっていたのに、今はケロリとしてる
女の子にシャワーだけ浴びさせて、着替えを用意してあげたらとっとと退散するつもりでいた
なのに部屋に向かうエレベーターのなかで絡みつかれて、強引に唇を奪われて
そのあとはもう流され流され勢いだった
□□
やっちまった…………。
事が済んだベッドで頭を抱える
リトさんという人がいながら何やってんだ、俺
こんな、会って1時間も経ってない女の子と…………
最低人間かよ。AV男優かよ。
いや、ここは現実世界。異世界じゃないんだから浮気にはあたらない…………
ってなに言ってんだ俺。浮気になるに決まってるだろ。サイテーの事考えてるな、俺。
テキトーに見つくろった服を寝てる女の子の枕もとに置いて、部屋をでていこうとした。
すると女の子は真っ裸のままムクッと起き上がり
「ヤリ逃げ?」
どっかの坂道グループにいそうな清純系の美人なのに見た目とギャップがありすぎる
彼女は俺のポケットからスマホを抜き取るとさささーとなにやら操作した
保存してあるエロ動画をチェックされるんじゃないかとドキドキ
彼女は、スマホをぶん投げ返してくると得意げに笑った
「わたしはユリナ。山手ユリナ。今日から彼女だかんね。そこんとこ、よろしく」
俺は、また頭を抱えた。
名前も知らねえ娘に童貞ささげちまったのか!俺はー!




