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盗聴アプリ  作者: マーク・ランシット


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AIロボット4

 有料版のアプリを起動した。

 対象者は電話をしていない。盗聴が始まった。

 

 ・・・・・・・・・・・・・


「これはこれは、滝沢ケーコさん。GOOGLOゴーグロ日本本社へようこそ」

「こちらこそ、お招き頂きありがとうございます」


 ・・・・沈黙。


「ミチル・プロジェクトの状況は如何ですか?」

「ご存じかと思うのですが、ちょっとしたトラブルで一時中断しております」

「・・ご存じかと・・?、・・なんのことでしょうか?」

「契約書を持ち出すまでもありませんが、トラブルが発生した場合には、全面的なバックアップをして頂くことになっていますね・・・」

「もちろんです」


 ・・・・沈黙。


「ミチル君が、とても非協力的で、プロジェクトの遂行に大変な妨げとなっています。まず、この点を改善して頂きたい」

「そうでしたか・・」

「我々の最終目標のお尻が近づいています。今週中に何とかして頂きたい・・・」

「ミチルのスペックですが、引き渡した時点の状況でよろしいのですか?」

「もちろんそれで結構です」

「それならば、直ぐに代替品をお届けできます。ソース・プログラム、解析データ、設計図、部品表。すべてを明日の午前中にお引渡ししましょう」


 ・・・・沈黙。


「・・・な、なんというか、とても・・、すばやい対応ですね・・・」

(このオンナ、あらかじめヨーイしていたのか?)


「素早過ぎて、気味が悪いですか?」


 ・・・・沈黙。


「あなたからは、研究者というより、・・・なんというか、敏腕のビジネス・ウーマンの香りが、プンプンしていますね・・」

(・・・と、言うか、サギシの匂いかもしれない・・・)


「研究室の木村教授からも、同じ意味の事を言われました・・」

「教授はお元気ですか?」

「はい、先週から家族でハワイに行ってらっしゃいます」

「大学をお辞めになったんですか?」

「イーエ、御社の様な超優良企業と関係を築けた功績で、大学からのご褒美だそうです」


 ・・・・沈黙。


「ミチル君の代替品の件ですが、当分の間、あなたも立ち上げに参加して頂けるのでしょうね?」

「もちろんです」

「ところで、お隣にいらっしゃる方は・・」

「あっ、ご紹介が遅れて申し訳ありません。同じ研究室のサワムラ・シンゴです。明日から、一緒に立ち上げに参加させて頂きます・・」

「初めまして、私はGOOGLO日本支社長の五代ゴローです。明日から、宜しくお願いします」

(滝沢ケーコの事だ。きっと何かを企んでるに違いない。しかし、今はこのプロジェクトの立ち上げが最優先だ。すべての会話は記録しておく様に指示しておこう・・・)


「サワムラです。こちらこそよろしくお願いします」


 ・・・・・・・・・


 ハワイの高級ホテルの一室で、木村教授は盗聴アプリを切った。


 ケーちゃん。グッジョ。


「これで、サワムラ君をGOOGLOゴーグロの研究所に潜り込ませる事に成功したな。後は、ミチル2号を利用して、あと2~3人は採用して貰う事にしよう・・・」


「それにしても、あの滝沢ケーコ。20億も儲けながら、俺にはたったの3千万しか分けてくれなかった。大したタマだぜ。初めて研究室に来た時は、ただのウブなリケジョかと思ったんだが、ホントにオッタマゲたでおじゃるよ・・・」 


「オトーサン飲み過ぎよー-。なに、そのオッタマゲーって・・」


 ・・・・・・・・・


 滝沢ケーコは、盗聴アプリの録音を聞いていた。


「なにが、オッタマゲたでおじゃるだよ。私の方こそ、最初にあなたの研究室を選んだ時は、もっとまともな研究者かと思っていたわ。それが、何。まともなAI理論も持ち合わせていないただのボンクラ教授。私が、あの研究室を辞めなかったのは、ドンピシャタイプのサワムラ君がいたから・・。彼さえ手に入れば、もうあなたに用はないのよ・・・」

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