表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命の相手  作者: maiko
6/24

お迎え

先輩とのラインを終了してから後連絡がない。

もうすでに5限目が始まっている。

どうしたもんかと思い、とりあえず授業が終わったら先輩に連絡を入れてみようと思い授業に集中する。


***** 


授業が終わると廊下が騒がしい。

何があったのかと友人と4人で帰り支度をしながら首をかしげる。


大地が廊下近くにいる生徒に声をかける

「何かあるのか?」

声をかけられた男子生徒は

「有名人がきているみたいだな」

「有名人?」

「今日HPに上がっていた先輩。だれか迎えに来たみたいだぞ。」

「え?」

僕はびっくりする。今日HPに上がっていた先輩って・・・。

「まさかこんな近くで見られるとは思わなくて皆が騒いでる。それに、この授業を受けている生徒に先輩のペアがいるって騒ぎになってる。」


廊下からは相変わらずに叫び声が聞こえる。


「稔。先輩来てるみたいだね。」

大地も奏も結城もびっくりした顔をしてこっちを見ている。

「先輩と何か約束してたの?」

「昼に連絡したときに、ご飯食べに行こうって話になって・・・。」

「で?」

「連絡なかったから授業終わったら連絡しようと思ってたんだけど・・・。」

「先に先輩が来ちゃったってこと?」

「まさか迎えに来るとは思わなくて・・・。」

「それって、連絡しなかったの確信犯なんじゃないの?」

「そうなのかな・・・。」

先輩と今日ご飯に行こうと約束していたことを3人に説明しながらだんだん声が小さくなっていく。


「もう観念して出ていくしかないな。」

「ファンに刺されないように気をつけなきゃいけなくなったな。」

「今後は一人で行動しないようにしろよ。」

3人が残念そうな顔をして口々に伝えてくる。


「他人事だと思って!!」

あの騒ぎの中に入っていく決意がなかなかできない。

その後も3人に慰められながら、先輩を待たせるわけにはいかないため決意をして教室を飛び出す。

3人がこっちに向けて苦笑しながら手を振っている様子が後ろにみえた。


*****


「景先輩!!」

たくさんの生徒が景先輩を遠巻きに眺め騒いでいるところに大きく声をかける。


「稔」

先輩が僕に気づき僕にゆっくりと近寄ってきた。

先輩は我関せずといった状態で壁にもたれかかって携帯を見ていた。


「先輩どうしたんですか?」

「連絡しようと思ったんだが、迎えに来たほうが早い気がして迎えに来た。もう帰れるか?」

「はい。」

「じゃあ行くか。」

先輩はなぜここにいるのかといった僕の疑問に答えるとゆっくりと歩き出す。

周りではどういう関係なのか。ペアの生徒が僕なのではないか。と、噂をしている。

僕はそんな声を聞こえないふりをして3人に声をかけた。


「大地・奏・結城。先に帰るね。」

「お、おう。」

これであの3人が僕の友人であり、先輩と僕がペアであるといった関係をみんなに伝えてくれるであろう。

あそこにいる生徒全員に話さないと帰してもらえないだろうし。

後ろを振り返ると、案の定3人が女子生徒に質問攻めにあっていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ