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異世界ツアー  作者: 緑山 五月
11/24

11話 都市計画は誰がやった



王都に到着し、オレ達はひとまず宿に。


そして狐獣人の男の子の奴隷契約をする。


総勢、5人になったオレ達。


だから宿は中部屋を借りている。


小は1~2人、中は2~6人、大は4~8人とか。


部屋単位での精算なので、中は1泊銀貨50枚。


ざっと5万円の部屋か。


王都だから物価が高いらしい。


その分、風呂があるのがありがたい。


とは言っても、ただの洗濯場だけどな。


でかいタライと水が入るでかいツボだ。


ツボに満杯水を入れるのに銀貨1枚。


宿の奴隷達の仕事になるらしい。


宿はコの字の2階建てになっている。


んで、空いたところに井戸があると。


食堂も中央にあり、別料金になっている。


コの字の形の上と下に入り口があって、


上は質素な部屋、下は豪華な部屋。


風呂があるのは下の入り口だ。





2階は長期滞在の客の部屋らしい。


しかも、裕福な客専用になっているとか。


水は魔道具での給水になっているらしい。


洗濯場じゃない風呂があるとか。


水を沸かす魔導具があるとか。


その代わり、1ヶ月単位で金貨150枚だ。


そんなの誰が借りるんだよと思ったが・・


王都魔術学院の寄宿舎になっているとか。


地方貴族御用達とか、やっぱりそんなとこかよ。


他にも裕福な家庭からの生徒も居るらしい。


オレには関係の無い世界だけどな。





「いよいよ学園編ね」


「何の話だよ」


「あれ、違うの?」


「お前な、宿だけで月に金貨150枚だぞ」


「それっていくらぐらいなのかな」


「1500万円だ」


「うげ、何よそれ」


「学院は入学金が白金貨5枚」


「ええと、それって高いよね」


「5000万円な」


「はうっ」


「年間授業料が白金貨10枚だ」


「いちお・・なによそれ」


「5年間の授業らしいな」


「5億円とかどんな学校よ」


「貴族と富豪の子弟御用達」


「あるところにはあるのねぇ」


「行きたいか?」


「無理ね、諦めたわ」





なんだ、諦めたのか。


行きたいと言えば入れてやったのに。


盗賊の軍資金が金貨1427枚。


お宝を馴染みの商会に売ったんだが・・


色々あって査定も大変だったらしい。


んで、諸々込みで白金貨65枚になったと。


端数は小物と交換にしたんだけどな。


白金貨55枚で通えるってのにな。


まあ、諦めたのなら別に良いか。


浮いた金で家を買おう。





衛兵の詰所にでかい麻袋を4つ持参。


担げば注目を集めて嫌だったが仕方が無い。


首実検の後、手配書が何枚もあった。


どうやら国内を股にかけた盗賊団だったらしい。


国軍の出動まで考えていたとか。


そんな奴らの退治なので、特別褒章金も出た。


首が白金貨120枚の、報奨金が100枚だ。


どんだけ大物だったんだよ。


そんなのを中級試験の相手にするなよな。


調査不足だろ、ギルドさんよ。





国に対する奉仕とかで王都民の資格を得る。


王都に住んでも良いってお墨付きだ。


普通の平民は土地を借りて住んでいる。


だけど王都民は購入出来るらしいのだ。


早速、土地の物色に入るが、何と言うか・・


都市計画は誰がやった。


壁際まで家とか酷過ぎるだろ。


だから空き家が多いんだよ。


行き止まりの路地から門までとかさ。


コの字に移動しなきゃならんだろ。


路地がまた800メートルぐらいあるし。


コの字で2キロ歩くとか無駄だぞ。


壁際に道があれば良いだけなのによ。


どんな三流設計士だよ。





稼いだ金で壁際の空き家を纏めて購入。


廃屋だったので壊してもらって更地にする。


屋敷と周囲の家と、諸々の設計図を作成。


壁際に個人所有の道を作る。


それで街路と街路を結ぶ道が出来る。


不便だから空き家になったんだろ。


馬車がすれ違えるぐらいの道にする。


そして警備の為の詰所とかも設計。


設計事務所に勤めてた頃が懐かしいな。





つらつらとコピー用紙に設計図を作成。


この紙も売らないとな。


その為に多量に持って来たんだから。


全体図と、屋敷と詰所と各家の設計図。


総数10枚の設計図を大工ギルドに持参。


見せながらあれこれと質疑応答に入る。


土地代金は白金貨50枚だった。


だから残りの予算は白金貨235枚だ。


それだけあれば余裕だと言われる。


なので発注しておく。


かなり余ると言われたけどな。


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