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異世界ツアー  作者: 緑山 五月
10/24

10話 王都へ行こう


飛行魔法で上空を高速移動。


逃げてるあいつら追い越して・・


街に着いたら急いで宿まで行く。


宿の亭主に解約を告げ、返金は要らんと。


部屋に戻って荷物の整理。


ミカ達に事情を軽く説明する。


そして出発の用意をさせる。





「まだか」


「これだけよろしく」


「よし、マジックボックスオープン」


「ホント、良いよねぇ」


「そんな事を言ってる場合か」


「でしたでした」





時間の余裕はもうあんまりない。


乗合馬車の待合所まで皆で行く。


しめた、もうじき出る便があるか。


予約と言われて倍額払うと・・


渋るか、ならば3倍だ。よしよし・・


1人金貨10枚での王都までの旅。


30枚ずつ払う事になって120枚。


狐の男の子はリュックの中だ。


声を出すなと伝えてある。


ぼったくりへの意趣返しだ。





「行こう、行こう、王都に行こう」


「そりゃ今から行くんだが、何かあるのか」


「そりゃ王都だよ、色々あるでしょ」


「よく判らんな」


「きっと、アレがあるから、むふふっ」


「何だよ、気持ち悪い笑いをして」


「出会いと交流、そこに新たな恋が・・」


「何かの小説の読み過ぎだな」


「ああ、良いわねぇ、楽しみだわ」


「聞いてねぇし」





リュックの中に時々食い物を入れる。


しかし、食うのは良いが出すのに困るな。


一計を案じ、姉妹の片方と時々交換する。


狐の獣人の性別とか判らないだろうと。


時々交代させて2週間の旅。


半分ぐらいは来たらしい。


馬車で1ヶ月か、時間が掛かるな。


高速飛行だと12時間で着くぞ。


時速300キロぐらいだけどな。





最初、窒息しかけたからな、あれは。


高速だと空気の圧力が半端無いのな。


マジックシールドで事無きを得たが。


だから大物は王都で売っていた。


オーガとか、ワイバーンとか。


売り先で困ってたら何とかなった。


王都の商会に繋ぎが出来たからだ。


オレを誰かと見間違えたみたいだった。


その縁と言うか何と言うか。





変装を解いてうろついて時の話だ。


さすがに慣れないと辛いと思った。


だからベンチに座って鏡で慣れようと・・


そしたらクロウさんですよねって。


誰だよそれ、人違いだと言ってやった。


クロウ=ダークネスって知るかよ、そんな奴。


そう言ったら悲し気に、そうですかって・・


まあそんなこんなで馴染みになったと。


そいつが商会のあるじだったと。





しかしな、クロウ=ダークネスね。


どっかで聞いた事があるような無いような。


直訳すると闇のカラスってか。


送った奴の中の誰かがやってんのかな。


揃って特殊な趣味持ちのようだから。


まあいいや、そんな事はどうでもな。


さて、もうじき次の村に到着するか。


村で宿泊は良いけど別料金がセコイよな。


大枚はたいてんだから払えよ、それぐらい。





翌日からもガタガタと馬車に揺られる。


しかしこれ、毛布が無いと尻が壊れるな。


まあ、オレは微妙に浮いているんだけどな。


ミカにそれがバレて抱っこになった。


姉妹にもバレて更に増えた。


だからオレは今、大変な事になっている。


背中に1人、前に3人って、重いぞ。


制御の練習にはなるけどよ。


快適ってそう騒ぐな、バレるだろ。





「そろそろ降りないか」


「揺れないって快適」


「オレは辛いんだが」


「ごめんごめん」


「まさに敷かれてますな」


「ええ、文字通りなんですよ」


「若い奥さんで羨ましいですな」


「夜が大変です」


「はっはっはっ」





変装中だから仕方が無いな。


解いたら目立つ風体だからな。


今は若い奥さんを持った旦那だ。


まあ、姉妹は奴隷でメイド辺りか。


明日か、明後日か、それぐらいか。


早く着いてくれんものかな。


話し掛けられたら答えん訳にはいかん。


しかし、こいつら暢気で羨ましいぞ。


ストレスが溜まってきたな。


あんなに発散したと言うのに・・





いよいよ今日の昼には王都なんだな。


本当に長旅は疲れたぞ。


しばらくは宿住まいにして、後には定住か。


借りるのも良いが、出来たら造りたいが。


いきなりとかは無理だろうし、どうするか。


馴染みの商会で相談してみるのもいいな。


さて、そろそろ出発の時刻か。


起きろ、お前ら・・


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