97 堂々としてりゃあ、いい
登場人物の話なんだけどもね。
「登場人物が多すぎて名前が覚えられない」とか、「せっかく登場したくせに何にもしてないじゃんソイツ」とか、「名前がみんな似ててどうなのそれ!?」て、暇潰しの感想欄巡りで時々見るが、
別にいいじゃん?
て、思う。
まあ、現実と物語は違う―― そんな頭なのかもしれないが、いやいやそんな線引き必要かいな。それがその作者様のお世界なんだよ、と受け入れられないもんだろか?
いやね、物語には英雄やら巫女やら登場する話は多い(ジャンルによるが)。「伝説の勇者」的なね。なら、生まれた子供に勇者の名前からあやかって~とか、「〇〇Jr.」の意味の名前を自分の世界に入れ込むとか。
作者様は、どんな名前にしようか登場人物が増えれば増えるほど悩むもので大変なんだろうけども、しかし、「神様の名前から取ってみました」「好きなゲーム」から「好きな小説・漫画・アニメ・映画・実在人物から取ってみました」て…… 取ってみたとしても何か理由は作ろうよ、と思ったりもする。太郎、二郎、三郎のように、又は〇〇子、〇〇美のように、佐藤、鈴木、田中のように。時代背景やら地域特性やら、物語に盛れば世界観も僅かかもしれないが深まるんじゃなかろうか? ネタも沸いて来るんじゃなかろうか?
好きな名前、憧れもいいだろうが、名前について突っ込まれて答えに困るくらいなら、
「ああ、この世界での流行りなんすよ、ご了承下されや」
て、言い訳ぐらい出来る己のお世界作って欲しい… とまあ、自分のことは棚上げで思う訳だよ。自分の物語を書いているのだからさ、それにクラス・職場・ネット交流、物語と比べてどちらの方が名前が多いものか。
1作品に対してそんな文句な感想入れる前に、己の読んでる作品の数を減らしなさいよ! と言いたい。作品一つが一つの世界なんだから。
だから、折角つけた名前、考えた名前なら堂々としてりゃいいんだ。
そんな話。作者様さえ忘れなければ…
三軒隣のおばさんの名前がさちえさんだってことを、何十年かして初めて知ったとかさ。知ってもだから?な、それっぽきりの登場であったとしても、お世界に日常を作るには、名前だけの何のために出てきたか意味不明な登場があっていいと思う。
もしかしたら、さちえさんをその後重要人物に仕立てあげることだって出来る。そのさじ加減も、作者様の自由ではないのか―― と、追記しておきます。




