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95 鼓舞

 なんだかな~と書く手が進まずに、なんとなしに読み返してみて―― 「へぇ、この世界の名前てこんなんだったのか」と、作者として終わっている言葉を口にしてしまったとき、『登場人物紹介』または『世界観』について書くべきだろうかと自分自身のために思ったのだが、はて? と首を傾げる。

 

「人様の作品でそれが書かれてあった場合、私はちゃんと目を通していただろうか・いるだろうか?」


 ―― いや、一切見てない。


 つまり、自分がまあ、読者とした目線でいたときに見ないものを何故に自分の作品に取り入れなければならんのか…

 物語を書いているとき、「あ~こうした方が読みやすいかなぁ」「あ~あんな感じにした方がいいかなぁ」と色々考えたりしたりもするが、まず誰が基準で誰が楽しんでくれればいいのか。


 わしや。


 そう、自分だ。


 自分が読まないもの、好かないもの、ストレスに思うものを書いて、何が楽しいんだ。万人に受けいれられるものはないと思っているくせに、どうして万人を目指そうとするか。


 未熟なら未熟を愛せよ、自分。

 未熟なら未熟を楽しめ、自分。

 未熟も自由のうちぜよ、自分。


 と、ちょいと挫けそうになっていることを、書いてみた今日この頃です。

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