69 書き手の前に読み手だよ。by こさじ
まず、書いてる文字より読んでる文字の方が多いよな~と。
好きなものを書くより、好きなものを漁っているものな~とね。
書き手vs.読み手…そんなものはないはずだ。だって、読みたいものを読んでいるのが読み手だろ? それに「絶対この話好きじゃねー」とはなっから読むのは……変態だろう?
でも、相手が変態だったからって自分が変態じゃないとは言い切れない。というか、変態じゃない人間なんていないと思う。
人類、みな変態なら―― 人類、みな友達だ。
しかし、趣向の違う変態同士じゃ、快感を得ることに対しては理解できるが、それに至るまでの行為はお互い理解できんのだ。
「え? なんでお前そんなことで?」のように。もしくは「へ~」ぐらいなものだろう。そう思う。
それを熱く語り合え、それぞれの愛に納得し、「お前の気持ちはようわかった!」と頷けることが出来るなら……
それでも、どの変態たちからも「それは異常、犯罪」となりゃあ、やっぱダメなんだよ。
相手が傷付くか傷付かないか、それがわからない。
どMは、綴られる言葉だけじゃ見分けられない。だから、一応誠心誠意込めてあげるべきなんじゃないのか? もし、それが失敗してしまったら――
「ああ、愛すべきものが違ったのだろう」
と、そっと閉じるのだ。
そして、自分の世界をふくらませるのである。最初から相手の変態具合を責めることしか出来ないのなら尚更だし、そうでなかったら匂いか、尻か、胸か、脚か、お前はお前の道を行け。
第一、「キモッ!」て思ったら近付かないよね。それでも近付いて接触するってことは……「よっぽど好きなんだなぁ」て。




