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10 小話『ナイトメア(仮)』を作るべし! そのⅢ

一日一膳ではなく一日一悪をして 王子に復讐をするため旅をする!

 ナナイを永久の眠りにつかせるためには、悪魔と彼女の取り引きをハッキリさせとかねばならんですね。


 ん~…、妹の『幸せ=願い』を叶えてやる代わりに、他の人間の幸せ潰せばお前の復讐の手伝いをしてやる。そのためには「ほれ、コレ飲みな」なんて。


 悪魔から手渡された小瓶の中身を飲み干し、ナナイは倒れた。痛みはどこか鈍く、まぶたが完全に閉じる前に悪魔はナナイの耳に囁いた。「悪夢はより…なんちゃら、良い夢は…滅ぼせ」とか?



 まあ、何とかナナイを眠らせることが出来ましたので、大根人参に軽く当て嵌めてみようと思います。最初に考えたものより、たいぶ変わったはずですから。


① あるところに仲の良い姉妹のお姫様がいた。姉の名前をナナイ、妹の名前を……メーアといった。二人はどこに行くにもいつも一緒で、「まさか嫁ぎ先も一緒かしら」などと、お城のみんなからからかわれるほどだった。


② 幾年か経ち、ナナイの婚約者がお城に遊びに来た。ナナイは何度か会ったことがあったが、メーアはこの日始めて姉の婚約者と会った。

 頬を染めたメーア。すると、王子も同じように、メーアへ微笑んだ。

 その日の夜、メーアはナナイに言いました。「……お姉さま、王子はなんて素敵なのかしら」と。ナナイは一瞬で気づいてしまった―― いえ、二人が会ったときにわかっていた。何かの勘違いだと思いたかったが、予感的中!


 ナナイは悩んだ。自分だって王子様が好きだ。と悶々と過ごす日々。そのせいかナナイとメーアの仲もギクシャクし、そればかりか結ばれない関係にメーアは苦しみ泣くわ泣くわで、ナナイは神に祈った。「私は幸せになりたいのです。でも、それ以上に妹に幸せになって欲しい」


③ (場面が変わり)純白のウェディングドレスを着たメーアと王子。ナナイは辛い気持ちを隠しながらも、幸せそうな妹の笑顔を見て、これで良かったのだと一人頷く。

 しかし、報せは突然だった。幸せなはずのメーアが病で倒れたと―― ナナイは急いで妹へ会いに行った。


 青白く、痩せ細ったメーア。今にも死んでしまいそうな姿にナナイは訊ねた。「一体、何があったのか?」

 メーアはそれに答えました「王子に好きな人が出来たのだ。それに世継ぎも生まれ、子供の出来ない私をみんなが責めるのだ」

 そして最後にメーアは毒を盛られたと告げ、眠りに落ちた。


 ナナイには何も出来なかった。王子とメーアが想いあっていると説得したあげく、妹を不幸に陥れた。それに恐かった。王子に他に好きな人がいると、子供までいると知っていて妹とくっ付けたのではないか、自分が幸せになりたいがためにやったのではないかと責められることが恐かった。

 ナナイはメーアが毒を盛られていたことを王様には言わなかった。その代わりに、誰にも言えない想いを胸に、夜な夜な闇に祈りを捧げた。「どうか、私の願いを叶えて下さい。私はどうなってもよいのです。どうか、妹をお救い下さい」


 ナナイの祈りも何日目になろうかある日の晩。変わらず窓辺で濁った空に祈りを捧げていると、ずしりと空気が重くなり、ぞわぞわと寒気を感じた。

「私がその願い叶えてやろう」

 低く不気味な声がナナイの耳に届いた。が、ナナイはその気配に逃げることも悲鳴をあげることさえ出来ずに、胸の前で結んだ両の手をぶるぶる震わせるだけだった。

「恐がることはない。お前の願いを叶えてやろうという話さ。ただ……」

「ただ?」

「……お前が私の願いを叶えてくれればいい」

「願い?……いいえ、妹を幸せにしてくれるのなら私は何でもいたします。だから、どうか私にあなた様の願いを叶えさせて下さい」

 悪魔はにんまり笑った。そして大きく頷き、ありがとうと答えると風になって消えてしまった。その後には真っ黒な小瓶が一つ残されていた。


「ねぇ、お母様」

「なぁに?」

「……どうしてお願いごとは誰にも言ってはいけないの?」

「ばぁやから聞いたのね? 他には何て聞いたの?」

「うーん、誰かがお願いごとを言ってしまうと、真っ黒な女の人が出てくるんだって。それでね、その女の人は泣きながら言うの『幸せのためよ』て」


 女の子がそこまで話すと、部屋の扉が開いた。


「王妃様、メーア王妃様、王様がお呼びです」



 〈おしまい〉




※ 結果


大幅に変更になりまして、復讐劇から哀れな姉の墜落になりました。

④が思いつかなかったのと、話の始まりが「あるところに」しか出てこず、昔ながらの童話風になってしまった。


もっと違う書き方が出来たらな~と次の課題とし、締めをハッキリ決めとかねばいけないなと思いました。


次回また、ダラダラ喋っているだけに戻ります。

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