涙腺
よく、「年を取ると涙腺が弱くなる」って聞きますよね。
子供の頃はわからなかったこの言葉、今はすごくよくわかります。確かに弱くなりました。もう、ちょっとのことで涙が出てきてしまいます。緩みすぎだろ私の涙腺! って最近よく思います。
で、今日もゆるゆるの私の涙腺が崩壊しました。
「題名のない音楽会」
今日はドラクエだったんですよ。もちろん録画予約済みです。でも、リアルタイムでも見ちゃいます。
うわー、懐かしー! なんて軽い気持ちで視聴開始。
まずはお馴染み「序曲」。あのファンファーレのやつですね。これを聞くと、ゲームを始める時のワクワクとした気持ちを思い出します。
そして次はメドレー。Ⅲの「戦闘のテーマ」、「アレフガルドにて」、ゾーマ戦の「勇者の挑戦」。
Ⅲは初めてやったドラクエなので感慨もひとしおです。戦闘のテーマの演奏中、テレビ画面に戦闘シーンの画像が映りました。うごくせきぞうとボストロール。
うわっ、これバラモス城だ! バラモスのバシルーラ反則だったよなぁ、なんて思い出が過ります。ちなみによく賢者がとばされて「あー!!」ってなってました。
そして曲は「アレフガルドにて」へ。当時Ⅲから始めた私たち姉弟にとって、アレフガルドはまさに初めての地。ⅠとⅡをやったことがある人には懐かしいその地も、私たちにとっては未知の世界。どこにどんな町や村があるかもわかりません。そこに流れるあのどこか物悲しいフィールド曲。新しい地へのワクワクと同時に、なんだかとても心細かったです。
と、その時。急に目の奥が熱くなってきて涙が零れました。しかも次々と、そして止まらない。
自分でもよくわからなかったんですけど、演奏を聴いているうちに急に何とも言えない気持ちが湧き出してきて……。
ゾーマ戦の曲でようやく涙が止まりかけたんですけど、次に流れたⅣの4章の戦闘曲「ジプシー・ダンス」で再び涙腺決壊。本当になんでかよくわからないんですけど、とにかく泣けました。この曲の何が私の心を揺さぶったんでしょうか。確かに好きな曲ではあったのですが、泣いたのは初めてです。
そして最後はⅤの「結婚ワルツ」。
なんとか涙もおさまり、懐かしいなぁと再び穏やかな気持ちに戻りました。ちなみに私はビアンカ派でした。一応フローラもデボラも選んだことはあるけど、やっぱりビアンカが一番好きでした。
そんなこんなで朝からドラクエ聞いて涙腺崩壊した自分に唖然。まさかドラクエで泣くとは思わなかったので……。
年を取ると涙腺が弱くなるのは、子供の頃より色々な経験を積んで感性が熟すからなのでしょうね。子供の頃は大人がなんであんなに泣くのかわからなかったけれど、大人になった今ならわかります。
出会いや別れ、辛いことも楽しいこともいっぱい経験して、子供の時にもっていた初めてのことへの驚きや何にも捕らわれない自由な感性と引き換えに、経験により熟した感受性を手に入れたのでしょう。
ふと、そんなことを考えた日曜の朝でした。
現在サントラを買うか検討中。
欲しい、欲しいけど……




