愛しの魔王様 ★
今朝、居間のテレビがつけっぱなしだったので、なんとはなしに画面をみると……
なんか、どっかで見たことがあるようなないような?
そんな場面が映っていた。映像はかなり古い。見たとしたら、おそらく子供の頃だろう。しばらく眺めていると、とある場面が出てきた。
それは、小さな可愛らしい妖精が殺虫剤みたいなのをかけられて撃ち落とされるところだった。その場面で確信した。やっぱりこれ、見たことある! と。
昔々、まだ私が子供だった頃。それは夏休みに親戚の家に遊びに言った時。
私と二つ下の弟は暇を持て余していた。そんな時、親戚のお姉さんがビデオを借りてきてくれたのだ。
それは女の子が魔王に攫われた弟を助けるために迷宮に挑むという物語だった。
その映画に出てくる魔王がものすごくかっこよくて、幼い私は一目見て虜になった。だから詳細はあまり覚えてなかったけど、とにかく魔王様がかっこいいということだけは強烈に覚えていた。
というわけで、せっかくなので見てみようと洗濯を後回しにして映画鑑賞開始。
かなり昔の映画だけど、魔王様と主人公とその弟以外の登場人物がほとんど人形で、なおかつ世界観が不思議の国のアリスみたいな感じなのであまり気にならない。さすがにCGには古臭さはいなめないけど、当時はきっとそれが最新の技術だったのだろうと思う。
主人公の女の子も弟も可愛いし、出てくるクリーチャーたちも愛嬌たっぷり。お供に加わるクリーチャーの中では、サー・ディディモスが一番好き。
ヨークシャーテリアっぽい外見の小さな体、そして犬のくせにまったく利かない鼻。正義感が強い熱血騎士だけど、猪突猛進で後先考えない愛すべきおバカさん。
けれどそれよりなにより、とにかく魔王様がかっこよすぎる。彼が画面に出てくるたびについついにやけてしまう。
部下のゴブリンたちには横暴に振る舞ったり、でも攫ってきた泣き止まない赤ちゃんを一生懸命あやしたり、実は主人公の女の子にメロメロだったり、意地悪で寂しがり屋でかわいい魔王様なんです。
そんな魔王様が赤ちゃんをあやすシーンで、ゴブリンたちと「マジック・ダンス」という曲を歌って踊るシーンがすごく好き。他にも好きなシーンは色々あるけど、その中でも私が一番好きなのは舞踏会のシーン。
舞踏会、しかも仮面舞踏会! 女の子のドレスや髪型、魔王様の正装が素敵すぎて……思わずうっとり。やっぱりこういう華やかでロマンティックなシーンは女の子の憧れですよねぇ。
私の下手くそな絵じゃ伝わらないですけど、本物は本当に素敵です。興味がある方は一度本物を見てみてください。
ちなみにここの挿入歌の「As the World Falls Down」は、この映画の中で一番好きな歌です。
子供の頃、たった一度見ただけの私が虜になったこの素敵すぎる魔王様が出てくる映画。さっき題名調べました。
「ラビリンス 魔王の迷宮」
そして麗しい魔王ジャレス様を演じていたのはデヴィッド・ボウイさんでした。かっこいいわけだ。なにせ私の好きな顔ベスト3に入っているお方ですから! そりゃストライクゾーンど真ん中だったよね、昔の私。
朝から久しぶりに懐かしい映画を見られて、今日はラッキーでした。




