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子供は風の子
子供は風の子大人は火の子
そんな諺のような子供、私が小学生の頃は必ず学年に三、四人はいました。
そう、一年中ランニングと半ズボンの男子。
木枯らしが吹き荒れようが雪が降ろうが、頑ななまでに肌をさらし続ける猛者たち。私は見ているだけで身震いしました。
そんなある日、猛者の中の一人、N君が風邪をひきました。
彼は色白だったので、猛者たちの中でも一際寒々しく見える子でした。
そして数日後――
N君はスタジャンを着て登校してきました。初めて見た彼の長袖姿に私は、「上着、持ってたんだなぁ……」なんて失礼な感想をいだいていました。
でもN君、よほど不服だったらしく……。教室に入るなり、
「母ちゃんが着てけってうるさかったんだよ! 俺、着たくなかったのに‼」
と叫び、ジャンパーを脱ぎ捨てると現れたのは、いつものランニング姿でした。鼻をずびすび啜りながら、「全然寒くねぇ‼」と言い張る彼。
一体何が彼にそこまでさせていたのでしょうか……。
私には彼の目指していたものが未だにわかりません。




