成長期
私の成長期は痛みと空腹でした。
昔から背が高い方だったのですが、中学2年の時に訪れた成長期により、もうこれ以上いらないと思っていた身長がさらに伸びてしまいました。
小学校を卒業した時は158センチだったのに、中学を卒業するころには168センチ。でも体重は3キロくらいしか増えなくて、育てば育つほど細くなっていく。もちろん筋肉などまるっきりついてません。結果、やりました……腰を。
高校の入学式の日。
私は一人で立つことすらままならない状態。母に湿布を貼ってもらい、マッサージをしてもらい、支えてもらい、やっとのことで入学式に臨みました。きっとまわりの席の子は、こいつ湿布臭いなって思っていたことでしょう。
その後、おじいちゃんおばあちゃんに混ざって病院で赤外線を当ててもらったり、腰をけん引してもらったり。しょっぱい15歳の春でした。
そんなひょろひょろだった私ですが、食欲だけは人一倍あったんです。朝からどんぶり飯2杯食べて学校へ行くんですけど、二時間目には既に空腹で死にそうになります。そこで一度おにぎりでエネルギー補給するんですが、四時間目の終わりにはやっぱり死にそうになってます。
そしてお待ちかねのランチタイム。私のお弁当箱だけ大きさが違う。というより、みんなのお弁当箱小さすぎる。よくあんな少しで生きられるなぁって思ってました。ちなみに私のお弁当箱は大学ノートサイズ。
午後の授業を終え、やっとこ帰宅です。部活なんてやってられません。だって、常にお腹空いて死にそうですから。帰宅後すぐにおやつを食べ、次は待ちに待った夕御飯。再びどんぶり飯を目一杯胃に詰め込み、仕上げにデザートを食べたら一休み。
そして深夜。だいたい0時ごろになると、お腹が空いて眠れない私と弟が台所で鉢合わせします。そして二人で芋をふかして夜食をとると、ようやく就寝。だいたい一日6食は食べてました。
あの頃、私たちが頻繁に台所を荒らすので、たまりかねた母が「お前たちはこれを食べてなさい」とジャガイモとサツマイモを箱買いして常備してくれました。ありがとう、お母さん。
とにかくあの頃は食べて食べて食べてまくっていましたね。なのに太らない。そしてもういらないのに身長は伸びる。高校卒業の頃にはとうとう169センチ。
これ以上は絶対に伸ばさん! 160センチ台死守!!
……という私の願いは無残にも砕け散り、結局170までいってしまいました。成長期、恐るべし!
大人になった今、さすがに食欲は落ち着きました。
なのに体重が……
よし! ダイエットしよう‼
…………明日から。