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Aさんはエサになる

作者: いちの月

Aさんは高校生です。


Aさんには好きな女の子がいます。


Aさんはろうか掃除です。


Aさんは絵が好きです。でも下手です。


Aさんは……男です。


Aさんは情緒不安定です。




そのAさんはある日、好きな女の子に……




ある日そのある日は朝からずっと雨が降り続いていた。そしてAさんはろうか掃除をしていました。


「ねえねえ」


突如後ろからAさんに服の収縮感を思わせたのはAさんの好きな女の子、Bちゃんでした。おどおどして何が悪いでしょう。


「ど、とうしたの?」


Bちゃんはもじもじしながら頬を赤らめました。僕は、ちゃんす、と信じました。きっとこれは……


「明日、空いてたら遊びに行かない?」


「それ僕が行っていいの」


「うん」



そして次の日……

Bちゃんと待ち合わせ場所に30分前に僕はついた。15分も待つとこちらに向かってくる人影が見えた!と思いました。しかしそれは見えただけでBちゃんではありませんでした。正体は親友のC。なぜここに?と尋ねると、Bちゃんが僕も来るから遊ぼうと誘ったのでした。つまり、僕はCを誘うためのエサでした。


空気を読み、僕は腹痛を訴えBちゃんが来る前に家に向かいました。虚無感に襲われるも、ふと、ある看板が目に止まり足も止まるのです。


「釣りかぁ……」


僕はエサなのでしょうか。

気付かずに針につけられる魚には無抵抗にしている、エサなのでしょうか。



エサを針に括りつけ竿をしならせ川に投げやりしばらく浮きを眺めていると、答えのようなフシギな事を思いつきました。



どうせなら、どデカいエサになって釣ってる人も僕を食べようとしている魚のような人も倒せる餌になりたい。


そうAさんはひそかに思った日でした。





何年か経ち、世界の美術展に飾られ多くの人に賞賛された絵を描いたのは一体、誰だったのでしょう。




                おしまい。

読んでくださってありがとうございます。



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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして 短編新着からきました(^O^) エサにされたAさんの気持ちわかります。 どでかいエサになる、からの最後の展開には笑ってしまいました。
2014/10/27 04:24 退会済み
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