転生
お久しぶりです……
worldコード・ユグドラシル-5worldアースガルズ ニテ転生採用者ノ死亡ヲ確認。コレヨリ、転生採用者ノ転生ヲ開始スル。
worldコード・ユグドラシル-5worldアースガルズ ヨリ転生採用者ノ魂ヲ回収………………………………完了。
worldコード・ポルターガイスト-world1ポルターガイスト ニ接続………………………………完了。
転生採用者ノ魂ヲ worldコード・ポルターガアスト-world1ポルターガイスト ニ リンク………………………………完了。
転生採用者ノ転生準備完了、待機中。
転生採用者パートナー選定開始………………………………完了。パートナー型精霊・個体コード-37564ニ決定。
最終確認開始………………………………問題点発見、転生後ニオケル予想個体能力値ガオーバー。
問題点解決中………………………………解決。ギフト制限ニヨリ、個体能力値オーバー解消。
最終確認完了。転生採用者、転生中………………………………転生完了。
転生採用者ノ転生終了。通常モードニ切リ替エル……
「…パートナーの転生完了を確認……身体に異常はなし……」
遠くで声が聞こえる……幼い声だ、一体誰の声だ……
「パートナーに接種を開始します……カミト様、カミト様……聞こてますか?」
声が大きくなった……カミト様?それは……俺の名前だ……俺は寝てたのか?いや、違う……俺は…
「脳の活性化を確認……カミト様!起きて下さい!」
「うっ……」
体に僅かな痛みを感じ、俺は眼を開けるとそこには……
「やっと起きてくれましたね、カミト様。はじめまして、私はこの世界で(・・・・)貴方のパートナーを務める事になりました、リンと申します」
そこには、羽の生えた小さい少女が笑顔で浮いていた。
「は?」
意味が分からない……この全く理解できない状況ではその一言を発することしかできない。
「あ、すみません。順を追って説明しないと分かりませんね。今回の転生は貴方の死ぬ寸前に決まった急な転生で事情も説明されてないのを忘れてました」
「死ぬ寸前……転生……」
俺の頭の中でしばらくそのワードが回り、そしてようやく言葉の意味を理解した。やはり、俺は……あの喫茶店で死んだようだ。そしてここは恐らく……
「落ち着きましたか?思考の乱れが収まったことから察するに何となく事情は察してくれたようですが」
羽の生えた小さい少女は俺を見透かすように言った。思考乱れとか言っていたが、頭の中でも見られてるのだろうか?
「ええ、パートナーであるカミト様に限ってですが、思考データを読み取って考えていることを予想できます。それより……」
思考データから予想するとは驚きだ。それに、これではっきりした。やはり俺は……
「ああ、俺は違う世界に転生したんだろう?」
「ええ、話が早くて助かります」
こんなに早く認めるとチュウニビョウとか言われそうだが、羽の生えた少女に頭の中を読まれて認めないわけにはいかないだろう。
「それで、色々説明してくれるか?」
俺は説明を求める
「ええ、説明させて頂きます。でもその前に改めて、自己紹介させて頂きます。
私の名前はリン。この世界で貴方のパートナーを務めさせて頂くことになりました。これからよろしくお願いします」
リンと名乗った羽の生えた少女は軽くお辞儀をする。
「そうか、影月 カミトだ。よろしく頼む」
俺も一応名前を名乗る。リンは俺も名乗ったことに少し驚いていたようだが、礼儀として名乗って損はないだろう。
リンは自己紹介が終わったところで本題を話し始めた。
「自己紹介も済みましたので、本題に入りますね。
まず、貴方が一番疑問に思ってる貴方がこの世界に転生した理由ですが、残念ながら詳しいことはお話できません」
「何故話せない? 」
俺は冷静にそう聞いた。するとリンは少し困った顔をする。勝手に人を転生させておいて理由は秘密など、都合が良すぎる。きっと大層な理由があるのだろう。と、考えれば心が読めるリンに言いたい事は伝わるだろう。
「ええ、伝わりました。ですが、残念ながら私は貴方の問いに答えることができません。何故なら私も知らないからです」
リンの言葉に驚く。リンは俺を転生させた輩。本でいう神様(?)みたいな輩の指示で来たものだと俺は思っている。なら、リンはその神様(?)みたいな輩から何も説明を受けなかったのだろうか?
「驚いてるみたいですね。転生させられても理由がわからないと色々と不安かと思います。特に貴方は情報を大切にする方のようですし」
リンは淡々とそう言った。リンの言葉からするとどうやら俺の事については多少は知っているらしい。余計に経緯が分からない。
「焦らないで下さい。私が何者で何処から来たのか経緯を話します」
焦ってはいないがリンの経緯は知りたい俺はリンの話に耳を傾ける。
「まず、私は精霊境という場所に住んでいました。そこには私と同じような精霊が沢山います。普通の精霊は精霊境で一生暮らすのですが貴方を転生さた神様に一部の者は呼ばれ、神様が転生させる者のパートナーになります。パートナーとは簡単に言うと案内役です。転生した者が一生を終えるまで付き添い世界を案内をします。他にもできることはありますが今は飛ばさせて貰い、話を戻します。パートナーになった精霊は転生する者の前世のデータと転生先のデータを得ます。これは神様からというよりはパートナーという契約を交わしたからという方が正しいです。そして後は転生する者と供に転生先の世界に飛ぶのです。つまり神様との接触は呼び出された時だけです。理由は教えて貰えませんわかりましたか?」
「ああ、わかったありがとう」
俺は感謝の言葉を述べた。そして、リンの話を聞いて辿り着いた結論口角を上げて言うのだった。
「つまり、転生した理由を知るには神様に会いに行けということだな」
「え?」
リンの口から彼女のものとは思えないほど気の抜けた声が出た。
4000字行きませんでした……会話ぴかりは難しい……次回こそは目標4千字目指します。
追記:今度短編のようなものを一つか二つ上げます。