暗殺者達のブラッティークリスマス!!前編
お待たせしました。閑話スタートです。最終的に題名は「暗殺者達のブラッティークリスマス」になりました。
今回のは少し長くなるかもです。
では、どうぞ!
2*0*年12月下旬。今年も、後少しで今年も終わりを告げる。そんな中、今日本は楽しいクリスマス一色に染まっている。
平凡で何も去年と何も変わらないクリスマス……
しかし、そんな平和な国な国ですら例外は存在する。それはホームレスだったり残業をこなすサラリーマンだったり、あるいは……
暗殺専門とする一家だったり。
12月25日クリスマス。朝5時。翳月家にて。
「お兄ちゃん起きて!」
光がさしこむ部屋。小さい女の子に「お兄ちゃん」と呼ばれて起こされている光景。ここで兄と呼ばれる人物が起きれば普通家での光景だろう。しかし、ここ翳月家では違う。
「ふにゃあ~」
何故ならその起こされている人物は寝起きの悪い暗殺者カミトなのだから。
今回もカミトはいつもの寝起きぐせで中々起きようとしない。
すると、起きようとしないカミトとカミトを「お兄ちゃん」と親しむ彼女が困っているのを見つけたのか。美人でスタイル抜群な女性は女の子の方へ行き話かける。
「どうしたの美菜?もしかして……」
「ええ、母上。何となく気づいてるかも知れませんが、お兄ちゃんです。」
それを聞くと女の子に母上と呼ばれた女性はため息つきながら言う。
「はぁ、まったく。カミト起きなさい。さもないと……フフフフフ」
「ひにゃ!……は!ここは……」
カミトは一瞬命の危険よりも危険な何かを感じとり寝ぼけた状態から瞬時に立ち直る。
「あら、残念……せっかくあんなことやこんなこともやってあげようと思ったのに……非常に残念ね。」
「母上のあんなことっていうのは死ぬことより恐ろしいです……それと、俺はもう16歳ですわざわざ起こしに来なくても自分に起きれます。」
まだ16歳のカミトは身内の年上に対しては基本丁寧語で喋る。
「ふ~ん……まぁ今はいいわ。美菜、あとは頼んだわよ。私は先に武器の手入れをするから。」
カミトの母はそう言って出て行ってしまった。
「『今は』って……はぁ。」
カミトはやっと厄介事が行ったので溜め息をつく。しかし横を見てもっと危険で厄介な人物がいることに気づく。
「……お兄ちゃん。母上にはちゃんと対応するのに私は無視するんだ……フフフフフあ~地球何て滅べばいいのに……」
美菜はそんな事を呟きながら仕事の時に使う殺人用ナイフを研いでいた。
「……美菜、とりあえず落ち着こうか。それに俺は別にお前を無視した訳じゃなくて……ほら、母上のせいで目に入らなかっただけだ。」
カミトは恐ろし過ぎて気づかなかったという意味を込めて言う。
しかし、言葉とは曖昧ある。
「へぇー目に入らなかった。つまり私が小さ過ぎて視線に入らなかった。お兄ちゃんはそう言いたいんだね?フフフフ、お兄ちゃん……死ぬ覚悟はいい?」
美菜は怒りに震えながら脅すように低い声で言う。
「いや、そう言う意味では無くてだな……待て美菜。それは止めろ!ここで爆発したらこの屋敷自体が消えてしまう!……悪かった、悪かった。俺が悪かった。今度何か奢るからそれだけは止めろ!」
美菜が屋敷を吹き飛ばせる程の威力をもつ爆弾を取り出したのを見て、カミトは『神徒』の名が泣くような声で謝る。美菜も流石にそれで許してくれたのか爆弾をしまって言う。
「はぁ、わかったよ今回だけは許すよ。それと、ちゃんと何か奢ってよね?」
「あぁ、わかった。それで今日は俺は休日の筈だが何故、美菜が起こしに来たんだ?」
カミトは起こしに来た理由を聞く。
「え?まさかお兄ちゃん忘れてたの?今日はクリスマスだよ。」
美菜は当然のように答える。それを聞いてカミトも納得したように言う。
「なるほど、今日はクリスマスか。つまり今年も「あれ」をやるってことか?」
「うん、そうだよ。しかも今年は、かなり豪華な人選らしいよ。」
美菜は嬉しそうに言う。
「そうか。それは楽しみだ……今年こそは会えるといいな。」
カミトも僅かに微笑みながら。呟いた。
こうして暗殺者で構成されている一家のブラッティークリスマスは幕を開けた
次回は3日後以降です。