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Nコン!  作者: mofmof
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第13コーラス目「新歓!」その3

 「Nコン!」第13話です。


 煌輝真湖きらめき まこは、小学校を卒業したばかりの中学1年生。従兄妹の翔平が果たせなかった、合唱部で全国大会に出場するという夢を果たすべく、合唱部に入部を希望していた。ところが、合唱部は2年前に廃部になっており、指導する先生もすでに他界していた。

 前途多難の船出にもめげずに、色々障害がありつつも、うつつ先輩の協力もあり、校長先生に条件付きながら、合唱部の創部を認められた。

 仮部員の先輩達と一所懸命練習の末、いよいよ、新入生歓迎会の発表の場に立つ。


 皆様の感想などお待ちしております!

 順々に運動部が紹介を終え、最後に野球部になった。壇上に上がる前に、阿修羅が一瞬だけこちらを見た気がした。2、3年生に混じって立つ阿修羅は上級生に負けず劣らず大きかった。卒業の頃にはクラスでも一番後ろだった。けれど、小学校入学当時は、真湖と同じ背丈だったのに。

 部長の山咲が挨拶した。マイクを使わず人一倍大きい声で挨拶する。体育館全体に広がる声量。確かにこれはすごいものがある。それに合わせて、時折、部員の「オッス」という声が響く。皆良い声をしている。

「この中の何人かでも合唱部入ってくれればいいのにね」

 真湖は、乃愛琉に言っているのか、それとも独り言なのかよく分からないくらいの小さい声で呟いた。山咲も手伝ってはくれると言っても、Nコン前だけだというし、野球部と兼部というのも大変な話ではある。

「阿修羅も入ってくれそうにないしなぁ」

「他に10人集めればいいんだから、ね、がんばろ」

「だね」

 野球部が終わると、文化部が続く。最初は演劇部だった。もちろん演劇部は舞台慣れしていて、颯爽と部員たちは舞台にあがった。事前に台本は決まっていて、練習も重ねたのだろう、それぞれの役割分担もきっちり決まっていて、一つの舞台を見ているかのようだった。真湖は馬鹿のように口をぽっかり開けてそれを眺めていた。

「はい、行くわよ」

 演劇部の紹介が終わる頃、生徒会らしき人達が現に何か声を掛けた。それに合わせるように、現が合唱部の皆を呼んだ。舞台上を邪魔しないようにゆっくりと舞台袖に向かう。真湖は途中一回だけ深呼吸した。

 やがて演劇部の紹介が終わり、演劇部が下手に降りると、いよいよ合唱部の出番だ。

 現は先頭に立って階段を上がる。一番上の段に上ると、一旦振り返って全員の顔を見渡す。それから、うん、と頷いてから舞台に出た。続いて2年生の女子、真湖たち3人、そして男子が順に出る。

 照明がまぶしかった。スポットライトではないので、光量はさほどではない。多分、自分の置かれた立場がそう感じさせたのだろう。その光にも慣れると、真湖の視界に体育館を埋める1年生の姿が浮かんできた。否が応でも緊張は高まる。

 その時、後ろからぐいっと変な感触が。

「!?」

「緊張してるなー?」

 その声は如月だった。如月が、真湖と乃愛琉のおしりをぎゅっとつまんだのだ。

「せ、先輩!」

 二人は揃って振り返る。

「緊張してたら、いい声でないよー。ほら、グランド走っていた時のこと思い出せー」

「わ、分かりました!」

 確かに、二人ともに体中緊張していたのだろう。緊張が一番声に良くないことは何度も現から言われていたのに。それでも、いざとなるとこうなるものなのか。

「二人とも、ちっちゃいおしりでかわいいのー。ほら、諒子ちゃんも」

 如月は隣の外園にも同じようにする。

「ちょっと、友夏ちゃん、わたしは大丈夫だってば」

 そんな二人を見て、真湖と乃愛琉はお互いを見合わせて笑った。ふと緊張の糸がほぐれた瞬間だった。

「次は合唱部……仮合唱部のみなさんです」

 教頭が言い直した。

 紹介された現は、マイクを持って紹介コメントを始めた。

「合唱部は、去年一旦廃部になりましたが、今年有志数名で再び創部を目指して活動を開始しました。まだ11名の小所帯ですが、これからみなさんと共に、楽しい合唱部にしていきたいと思ってます。よろしくお願いします。

 これから、この学校の校歌を歌います。みなさんもこの先イベントごとに歌うことになると思いますので、よくお聞きください」

 現がスタンドにマイクを置くと、スピーカーからもう何度も聞き慣れた伴奏が流れる。

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