表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Nコン!  作者: mofmof
41/98

第10コーラス目「始動!」その2

 お待たせいたしました。ひさしぶりに更新です!

 「Nコン!」第10話です。


 煌輝真湖きらめき まこは、小学校を卒業したばかりの中学1年生。従兄妹の翔平が果たせなかった、合唱部で全国大会に出場するという夢を果たすべく、合唱部に入部を希望していた。ところが、合唱部は2年前に廃部になっており、指導する先生もすでに他界していた。

 前途多難の船出にもめげずに、放送局を占領して、全校放送で合唱部入部希望者を募る。3年生に脅されたり、色々障害がありつつも、うつつ先輩の協力もあり、校長先生に条件付きながら、合唱部の創部を認められた。さあ、頑張るぞ!

 ところが発声練習のやり方さえ知らない真湖たちに、現もがっかり。さて、どうなることやら…?


 皆様の感想などお待ちしております!

「ところで、あの、野球部の子って、仲いいのね?」

 真湖たちが着替えしているところに、突然現が聞いた。

「あっしゅですか?」

 真湖の手がぴたりと止まったのを現は見逃さなかった。

「剣藤くんって言ったっけ?あっしゅって呼ばれてるの? 煌輝さんとは?」

 現は曖昧な聞き方をしてきた。現の意図を計りきれなくて真湖が言葉にするのを躊躇った。乃愛琉が代わりに答えた。

「幼なじみです。わたしたち、小1からずっと一緒のクラスで。煌輝さんのお隣さんなんです、あっしゅくん」

「へぇそうなんだ。中央小だっけ?」

「はい、そうです」

「じゃあ、近所なんだね。いいなぁ。わたし、元北小だから、通うの遠くてね」

 乃愛琉と現のやりとりを黙って聞いていて、真湖は少し安堵した。現の質問に対して変な勘ぐりをしてしまったのだと、自分に思いこませようとしていた。女子としては恋愛に奥手気味の真湖だが、入学以来、翔の「好き好き攻撃」のおかげで、かえって阿修羅のことが気になり始めていた矢先だったからだ。

「栗花落<<つゆり>>先輩も北小なんですか?」

 すかさず乃愛琉が現のカレシを名指しした。恋愛ネタは乃愛琉のごちそうである。乃愛琉が話題を変えてくれたので、真湖はほっとした。

「蒼斗<<ひろと>>は西小だったみたいよ」

「じゃあ、いつからカレシなんですか?」

「んと、去年のクリスマス後だったかな」

「どちらから告白したんですか?」

「どっちだったかなぁ。よく覚えてないなぁ」

「じゃあ、相思相愛だったってことですね! いいなぁ!」

 ずけずけと聞く乃愛琉とあっけらかんと答える現に、真湖は心中タジタジだった。

「ほら、もう良いでしょ、制服そこ置いて。行くわよ」

 さすがの現も頬を染めて、ちょっと大声になった。実のところ、現と栗花落の付き合い始めたきっかけというのは、曖昧で「よく覚えてない」というのも嘘ではなかった。なんとなくどちらからともなく、そんな感じになったというのが正直なところで。相思相愛と言われるとかなりくすぐったい感覚を覚えた。

「はーい」

 恋バナを聞けて満足げの乃愛琉と、逆に恋バナから解放された真湖が声を揃えた。

「エンリコくん、着替え終わった?」

 音楽室から、「とっくに着替え終わってますよ」との翔の返事があると、現は扉を開き、3人で音楽室戻った。

「さて、行きますか!」

 現は照れ隠しとも取れる空元気っぽい、大きな声を上げた。意外にかわいいところがあるんだなと、乃愛琉は内心思った。初対面の印象は冷たいというか、「クールビューティ」のイメージだったが、つきあってみると、案外中身はサバサバしていて、後輩の面倒見が良い。栗花落が何故カレシなのかが、少し分かったような気がした。このカップルは現でもっている、そう思うのだった。

「ね、何話してたの?」

 音楽室を出ると、翔がこっそりと真湖に聞いてきた。

「べ、別に。大した話してないよ」

「え。だって、結構かかってたじゃん。ボク、ずいぶん待ったんだよ」

「ふ、普通に、世間話してただけだよー」

「ふーん。そうなんだ」

 翔は、頭の後ろに両手を回して、いかにも納得してませんという顔つきをしたが、まーいいかと呟いてそれ以上は追求はしなかった。

 真湖にとっては、さっきの話を要約するほどの経験値を持っていなかったので、それ以上問われても返答に困るだけだった。あっさりと諦めてくれる翔がありがたかった。

(あっしゅだったら、しつこいくらいに聞いてくるんだろうなぁ…)

 思わず阿修羅と比較してしまう。そんな妄想を、真湖は頭をブンブンと振って忘れようとした。そんな姿を目の端でちょっとだけ不思議そうに見る翔だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ