第7コーラス目「呼出!」その4
いつも「Nコン!」をお読みいただきまして、ありがとうございます。
「Nコン!」第7話です。
煌輝真湖は、小学校を卒業したばかりの中学1年生。従兄妹の翔平が果たせなかった、合唱部で全国大会に出場するという夢を果たすべく、合唱部に入部を希望していた。ところが、合唱部は2年前に廃部になっており、指導する先生もすでに他界していた。
前途多難の船出にもめげずに、放送局を占領して、全校放送で合唱部入部希望者を募る。現先輩に呼ばれて、合唱部員募集を止められたが、なんとか説得できたかと思いきや、今度は恐い3年生に呼び出され……。どうなる、真湖?
皆様の感想などお待ちしております!
「ボクたちも、合唱部のOBでネ。できるだけ君たちの力にはなりたいと思ってるんだけどネ。ただネ、だからと言って、すぐ部の創設を認めるわけにはいかないのが現実でネ。他の部をやりたい人だって沢山いるし、先生達を説得もしなければならないしネ。そこで提案があるのだけれどネ」
「提案ですか?」
真湖たち3人が口を揃えた。
「そう。先ほど、現くんに聞きました。2、3年生合わせて今10名程度の入部希望者がいるそうですネ? 来週、各部活が新入生相手に勧誘をする会が開かれるますネ。それまで、『暫定合唱部』として認めることにしましょうネ。そして、そこでうちの校歌を歌ってくださいネ。その校歌を聴いて入部したいという新入生が10名以上いれば、正式な合唱部として認めるように先生方に相談することにしますネ。それでどうでしょうネ?」
願ってもないことだった。勧誘会で1年生の前で正式に発表もできて、募集もできるなんて。
「本当にいいんですか? 是非お願いします」
栗花落と現は即答した。もちろん真湖にも異論はなかった。
「ボクたちが在校生だった時もこの学校の合唱部は沢山部員がいてね。さすがに全国大会まではいけなかったけれど、活動は活発だったよ。またあの頃みたいになるといいネ」
「あの……それと、なんですが……」
現が恐る恐る申し出た。
「指導担当の先生はどうすればいいでしょうか?」
「そこだネ」
まさにそこだと言わんばかりに、校長は頷いて、教頭に目配せをした。
「しばらくは音楽の先生に担当をしてもらように手配はします。ただし、3年生は知っての通り、合唱の指導はできないけれど。少なくとも勧誘会までの間は自主的に練習してほしい。校歌だけであれば、無理は話ではないだろう?」
校歌であれば、混声2部で済むし、少なくとも2、3年生は何度も練習しているから、1年生の指導だけすればなんとかなる。現はわかりましたと返答した。
「それ以降については、追って相談するよ。こちらにも考えがあるのでな」
多少奥歯に物がつまったような言い方ではあったが、少なくとも悪いようにはしないと言う教頭の話を信じた。
「よろしくお願いします」
3人はその場で立ち上がって、校長、教頭に頭を下げた。




