第6コーラス目「障害!」その5
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「Nコン!」第6話です。
煌輝真湖は、小学校を卒業したばかりの中学1年生。従兄妹の翔平が果たせなかった、合唱部で全国大会に出場するという夢を果たすべく、合唱部に入部を希望していた。ところが、合唱部は2年前に廃部になっており、指導する先生もすでに他界していた。
前途多難の船出にもめげずに、放送局を占領して、全校放送で合唱部入部希望者を募る。現先輩に呼ばれて、合唱部員募集を止められたが、なんとか説得できたかと思いきや、今度は恐い3年生に呼び出され……。どうなる、真湖?
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翌朝、早朝から登校した真湖と乃愛琉は図書館にいた。3年前までの卒業アルバムを片っ端から調べた。とは言え、在校生350人程度の学校なので、その人は間もなく見つかった。
「いた。芳田瑞穂。2年前の3年2組の卒業生だね」
眼鏡をかけた、生真面目そうな女子生徒だった。とても、昨日の3年生と関わりがあるようには思えない。しかし、人は見かけに寄らないというから、その辺は何とも言えないのだが。
「2年前の3年生ってことは、翔平にいちゃんが3年の時の1年生ね。なら、直接知っててもおかしくないわよね」
「でも、なんでこの人が真湖ちゃんを邪魔するのかなぁ? あ、もしかしたら、この人合唱部だったのかも?」
乃愛琉はさらに2年前の年の卒業アルバムを取り出してページをめくって、部活動のページを調べた。合唱部は文化系のページにあった。まだ合唱部員が沢山いた頃だ。30人以上はいるだろうか。その中に翔平の顔を認めた。そして、その中に芳田の姿もあった。翔平3年、芳田1年の年だ。乃愛琉はまた元のアルバム、つまり翔平が卒業した次の後、芳田が3年になり、現たちが1年生時のアルバムを再度見返して、合唱部の写真を見つける。ところがそこには芳田の姿はなかった。
「あれ?」
さらに翔平が卒業した後の、芳田が2年生の時のアルバムを見るも、芳田は合唱部にはいなかった。ということは、翔平が卒業した後は、芳田は合唱部にいなかった。何かがあったのだろうか。
疑問が残ったまま、二人は教室に戻った。
「真湖! 昨日3年生に脅されたんだって?」
教室に着くと、阿修羅がものすごい剣幕で真湖ににじり寄った。翔が喋った様子だった。
(いつの間にこの二人仲良くなったの?)
「いや、いや、大したことじゃないんだけどね、あははー」
誤魔化そうとしたけれど、頭に血が上ると阿修羅は手が負えない。
「誰だ、そいつ? お礼参りに行ってやる」
小学校時代にも、何度か中学生と揉めて喧嘩になったことがあるのを真湖は知っているので、阿修羅なら、本当にやりかねんと危惧した。
「わかんない。名前も聞いてないし」
「エンリコなら顔覚えるんだな? 乃愛琉も覚えてるか?3年の教室に行けば分かるだろ?」
「あっしゅ、ガッコーの中ではダメだよー」
「学校の外でならいいんだろ?」
「おーい」
こうなると、真湖でも止められない。
「はーい。席についてー」
グッドタイミングで担任が教室に入ってきた。真湖も早々に阿修羅から逃げて席に着く。阿修羅もしばらく沸騰していたが、乃愛琉に宥められて、仕方なしに席に着いた。
HRが始まってすぐに担任の英美佐恵[28歳独身]から真湖に呼び出しがあった。
「煌輝真湖さん、放課後、校長室に来て下さい。以上です」
「へ?」
いきなりの校長呼び出しに、クラス中がざわめいた。
※「ほろう」…北海道弁で「払う」のこと




