表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Nコン!  作者: mofmof
18/98

第4コーラス目「先輩!」その3

新連載「Nコン!」第4話目です。お読みいただきまして、ありがとうございます。


 煌輝真湖きらめき まこは、小学校を卒業したばかりの中学1年生。従兄妹の翔平が果たせなかった、合唱部で全国大会に出場するという夢を果たすべく、合唱部に入部を希望していた。ところが、合唱部は2年前に廃部になっており、指導する先生もすでに他界していた。

 前途多難の船出にもめげずに、放送局をハイジャックして、全校放送で合唱部入部希望者を募る。ところが、ある先輩に呼ばれて、合唱部員募集を止められた。どうする真湖?


 皆様の感想などお待ちしております!

 放課後。

「こんにちはー」

 現に言われた通りに、3人で音楽室を訪れた。音楽室にはすでに現と共に1人の男子学生がいた。

「えっと……」

「ボクは、栗花落蒼斗つゆり ひろと瞳空みくと同じ3年生だよ」

 と、最初に少し内気そうなその先輩の方から自己紹介した。真湖たちはそれぞれに栗花落に挨拶した。

「まあ、座ってよ」

 栗花落は真湖たちにイスを勧めてから、自分達も座った。

「瞳空から聞いたけど、煌輝さんって、煌輝翔平先輩の従妹さんなんだって?」

「はい、そうなんです」

「そしたら、先輩から、合唱部が廃部になったことって聞いてなかったのかい?」

「ええ、まあ……」

「そうなんだ。じゃあ、その辺詳しく説明するね。これは先輩が卒業した後の話なんだけど、ボクたちが1年生の時を最後に合唱部は廃部になったんだ。その翌年、2年前からは合唱部という形の、任意の参加ではなくて、強制的に1クラスから男女1名づつを集めることになったんだ」

「え? そうなんですか? そういうことは一切聞いてなかったです」

「うん。ボクたちが1年の時、合唱部は6人しか集まらなかったんだ。2年生が1人、1年生はボクと瞳空。残りは3年生だった。それでも、なんとか臨時の合唱部員を足して、20名弱でNコンには参加できたんだけど、翌年春先に顧問の三越先生が亡くなって、さらに1年生が全然集まらなくて、結局廃部さ」

「現先輩からもそう聞きました」

「それから、結構大変だったんだ。部としては存続は厳しいけれど、Nコン不参加は避けたいってことで、先生方と直談判して、各クラスから2名づつ出してもらうことに決めたんだ。」

「合唱部つくったら、人が集まらないっていうのは、そういうことなんですか?」

「そう。少なくとも、今の2年、3年生で自主的に合唱部に参加しようっていうのは、ボクと瞳空くらいじゃないかな。去年Nコンに出てくれてた人たちも、本当にその時期だけしか参加できないって人ばっかりだったし」

「そうなんですか……」

 現実を突きつけられて、さすがの真湖も考え込んだ。

「それより、ボクが心配しているのは、煌輝さんのことなんだ」

「あたし……ですか?」

「実を言うと、ここだけの話なんだけど、強制的に参加者を募ることするっていうの、煌輝先輩の入れ知恵だったらしいんだ。もうすでにその時はOBだったから、本当は口出しできないのにね。だから、裏では結構槍玉にあがってたみたいんだ」

「槍玉?」

「つまり、先輩、結構裏で色々言われてたみたいなの」

 現が付け足した。

「え……。そ、そうなんですか」

「もちろん協力的な人達もいたけど、イヤイヤやってた人もいたしね。煌輝先輩も真面目だったから。むしろ、OBの自分が口出したことにして、一身に批判を受けるようにしたのかも」

「……」

 真湖は言葉もなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ