↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私立愛求学園物語 ~神様もびっくり! 偽装カップル生徒会のスーパーラブ・レボリューション~  作者: 舟津湊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/10

Ⅲ.生徒会総選挙、京野波瑠は愛を叫ぶ!

 

 アタシ、京野波瑠、十六歳。


 今、『生徒会役員立候補演説会』のステージ上にいます。


 それはいいんだけど。だって、月城冴先輩と瀬戸陽向先輩に立候補するって約束しちゃったし。


 そもそも怜が『内申点』と言う言葉に目がくらんだのがいけないんだから。


 でも。


 でも……


 どうしてこうなったあ!



「さあさあ皆さん、盛り上がってるー⁉」


 現会長の桜羽夏鈴さんがマイク片手にステージを身軽に跳ね回る。

「新入生のフレッシュな二人に、エールを送るわよ!

 私が『ハル&レイ』って言ったら、みんなは『レッツ・ビギン!』って叫んでね!」


「えっ、ちょ、なにそれ⁉」


 アタシが慌てる間もなく、先輩が叫ぶ。

「未来の生徒会へ愛をこめてー! ハル&レイ!」


『レッツ・ビギン!』  地鳴りのような声。

 校長先生までも、ジャンプしながら叫んでるし。


「聞こえなーい! もっと愛をちょーだい! ハル&レイ!」

『レッツ・ビギン!!!』


「ラストォ! 二人の愛はー⁉」

『不滅ぅぅぅ!!』


 とまあこんな風に、アタシと怜が簡単なあいさつをしてると、夏鈴先輩のリードでコール&レスポンスが始まって。

 制服姿の校長先生が音頭をとって女子生徒と一緒に『ハル&レイLOVE!』て描かれた推しうちわとサイリウムを振ってるし……


 そして。

 いやな予感はしていたけど……


 なんでここでキーボード弾きながら歌わなくちゃいけないの?

  →元軽音部の『サポートスタッフ』が、バックで伴奏つけてくれるから大丈夫。


 なんでここで怜と一緒に踊らなくちゃいけないの?

  →元ダンス部の『サポートスタッフ』が、バックダンサーをしてくれるからノープロブレム。

 理由になっていない。


 結局、生徒会役員の立候補は、月城冴・瀬戸陽向の先輩ペアと、アタシ、京野波瑠・一条怜ペアの二組だけだった。

 なら、当選確実だし、歌って踊る意味なんてないじゃんって思うんだけど。


「これも、生徒会活動の始まりだと割り切ってお願いしたい」

 と、冴先輩に頭を下げられ、ゴリ押しされてしまった……


 アタシと怜は、立候補演説の原稿を考える代わりに、作詞作曲の時間を費やし、この日を迎えた。

 J-POP調のキャッチーで疾走感のあるデジタル・ポップロック調に仕上げたつもりりなんだけど、いいのだろうか。


 ドラム奏者がスティックを叩く。

 ああ、イントロが始まってしまった。

「……もう、帰りたい」

「諦めろハル……歌とダンス、入るぞ!」



アーティスト:京野波瑠 一条怜

「未完成ディスカバリー」

作詞・作曲:京野波瑠   振付:一条怜

------------------------------------------------------------

♪♪♪~ (J-POP・デジタルロックポップ)調


【Aメロ】


(ハル)

どんな愛を 求めればいいの?

教科書になんて 載ってないもの

だからアタシが ジブンで このステージに乗ってみる


(怜)

誰もがまだ 答えを持たない

手探りの日々を 変えたくて

僕ら二人で (ワンステップ!)最初の一歩を刻むんだ


(ハル・怜)

チクタク チクタク 動き出すボクらの時間

ドキドキ ドキドキ 高鳴るアタシの心臓音



【Bメロ】


(ハル)

一見おっとり のんびりガール?

でもね いざとなったら全力投球!

やるときゃやるのが アタシのポリシー


(怜)

一見ガリ勉 お堅いリケダン?

だけど 銀縁メガネを外したら

歌って踊れる クールなイケメン?


(ハル・怜)

こんなデコボコ・コンビだけど

みんなで一緒に オーバー ザ レインボウ

明日の向こうへ レッツフライ!


【サビ】


(ハル・怜)

響かせよう! 音があふれる キャンパスに

塗りまくろう! ボクらの色を キャンバスに


(ハル)

きらきら 絵の具を溶かすみたいに

愛と笑顔を ぎゅぎゅっと詰めこみ


(怜)

打ち建てよう サグラダ・ファミリア

未完のままでも 『いつか』を夢見て


(ハル・怜)

まだ見ぬ未来を 一緒に探そう

まだ見ぬカタチを 一緒に描こう

未完成ディスカバリー


~♪♪♪


 怜のダイナミックなジャンプが決まり、最後は二人で客席に向かって満面の笑顔でピースサインを掲げてフィニッシュ。


……体育館は割れんばかりの拍手に包まれた。


 こうしてアタシと怜は、夢のステージデビューを果たした。

 そして、想定外の生徒会デビューも。


 あとは、『恋のデビュー』を成就させるばかりだ。


 ……でもそれがこのあと、あんなにも驚きの展開になろうとは

 ……このときはまだ想像すらできなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。