第五十四話 来訪者二名
誰かの夢を見る。
僕には何の関係もない。
僕じゃない誰かの声と共に日当たる場所で笑う誰かの声がする。
記憶が流れてくる、極一片だが感情に触れる記憶が流れてくる。
誰かの泣き叫ぶ声と共に強く締め付けられる感情に僕は立っていることが出来なかった。
やがて声は消え何もない、なにも聞こえない静寂だけが続いた。
光の影も無い、あるのはただ上を向く僕がよく知る少女だけが立っていた。
2本の足で立ち、真上を見ては枯れた声で何か言っていた。
僕にはそれを知ることも聞くことも出来ない。
だってそれはあくまでも…。
夢から覚め、寝ぼけ眼を開ける。
視界は知らない天井とベットに一瞬驚いて、体事思考が止まるが…。
「おはようございます」
寝る前にメリーさんと、名前を決めた外見も声も原初ミルその者の姿をした…人形が椅子に座って声をかける。
「…夢?」
「…? どうかしたんですか?」
「いやなんでもないよ、おはようメリーさん」
「はい、おはようございます」
「あの…何で椅子に?」
「いえ、早めに目が覚めて暇だったので見張りをと」
そんな起きて早々の談笑をしているとコンコンと起きたタイミング良く部屋を訪ねる者が。
「はい」と返事すると、ガチャと開けセバスチャンさんが扉を開ける。
「もうお目覚めでしたか、マサト様にお客様です」
「…え、僕に客?」
「えぇ、マサト様に…」
誰だろうか、こんな朝早くに…。
セバスチャンさんがまだ話している時。
『正人さん! さっさと降りてきてください!』とよく知る声と以前されたイタズラを思い出して頭を抱える。
「あの… それってまさか、女性でしたか?」
「えぇ、それは可愛らしいアジア人…いえ、日本人のお嬢さん二人でした、ですがなぜお分かりで?」
「いや、今本人からの声が…」
「はあ…?」とため息つく声で理解できない様子のセバスチャンさんに用意してくれた服に着替え案内され…待っているとされる部屋に向かう…。
「お? なんですか正人さん! 落ち込んでいると思えば案外元気そうジャア! ないですか!
やや? 姫様も一緒とは…」
「初めまして下等な人間種さん達、私は名をメリーさんと申します。空っぽな頭で記憶してくださいね?
」
「め、メリーさん?!」
「初対面だよね? 名前的に羊さんかな可愛いね、それと… 死にたいのかなこの子?」と二八の隣に座る女性が話す。
「私は本体より産まれた分体ですが… 貴女方ごとき刹那にも満たないほど早く殺せますので… 私強いので貴女方以上に!」
「メリーさん?! 落ち着いて! どうしたのそんな急に?」
「ハジメちゃんもステイ、一旦ステイ! あ、あぁ! 刀納めて納めてここ他人家だから!」
客間だろう僕も屋敷に来た時に案内された部屋でソファーに座り紅茶とお菓子を飲み食いしながら待っていた二人だったが…。
何故か急に相手を下に見た態度で話すメリーさんに二八はともかく、隣の知らない女性が刀を抜く。
二八の方は顔見知り程度によく知る…いや、色々とありかなり仲も良いと言えるのかも知れないが、片方の女性は...よく知らない。
顔はまた他の妹達同様二八に似ているが… どこの6子だと今さら思えてくる。
二八と正人がドウドウと二人を落ち着かせて座らせる。
「はぁ… いきなり物騒な事が起こらず良かった…。
ささ、ハジメちゃん先ほどからチラチラと見ては目をそらす家に来たばかりの猫みたいに警戒している正人さんに自己紹介どうぞ!」
「よし! …改めて、はじめまして正人さん。私は薙お兄ちゃんの一ノ剣…。一の大字壱の旧字体で壹をハジメと読む名を鈴宮壹と申します。以後お見知りおきを!」
ご丁寧に目の前に何もない空間に文字を書く、一、壱、壹と横一列に光の字で書かれたものが見えることに内心驚くが…二八達との事もあり慣れた。
今さら、空を飛ぼうが幽体離脱しようが理屈不明でも大丈夫だろう。
「あ、はい。ご丁寧にどうも… 田中正人です。よろしくお願いします。
それと先ほどはメリーさんがすみません…」
「マサトさん、私が強いのはホントですから信用してください!」
「まだ言うか! ならば… 外に出ろ、私が相手だ!」
「あなた程度相手になりません」
「ハジメちゃん! もうそのノリは良いから! 座って…」
「…メリーさん。もうそんなこと言わないでメリーさんも口を閉じて大人しく座ってね?」
「ですが…あの人間からは...!」
「強いのは昨日ので十分知って頼りにもしている、だから…これ以上話をややこしくしないでほしいんだ… 言っていることは分かるよ…ね?」
「分かりました…信頼されているのなら良いです」
「どうぞマサト様もお座りを…」そうセバスチャンさんに言われ僕もソファーに座り向かい合う。
「…それでどうして二八達がここに... てかよく僕の居場所が分かったね… どうやって知ったの?」
「いや、それは以前にも姫様にも話しましたが私の術が正人さんの位置を教えてくれるのですぐでした」
「え… ただ遠くの人と話せるだけじゃなかったの!」
「いや、それじゃただの電話と変わり無いじゃないです…!? 私が浅草にいて良かった理由の半分以上が無くなってますよ。これでも万能系と思わせといて一応制限はあるんですよ…、離れすぎると無理とか、相手の事を知らないと使えないとか…他にも色々細かに。ですが…細かにルールはあれど…あなたには特別なんです。他と比べて…愛でしょうか、はぁ胸焼けするほど…強烈な原初の気配があるので日本からブラジルに居ようと分かりますね、はい」
「いや、なるほど…胸焼けするほどって…。それで何で今さらここに来たの。逃げ出した眷属を連れ戻すため…協会はミルじゃなく眷属である僕を探しているの?」
音もなく紅茶を置くセバスチャンさん。
さっきまでの親しみやすい雰囲気から変えながらも、笑顔のままこちらを見てくる二八。
ピリッと肌で感じるここからが本題だと。
「確かに、協会は今は血眼で原初ミルこと、ゼルと呼ばれる吸血鬼に拐われた姫様を探しています…。が現在ゼルはイギリスの各地で目撃されては消えてを繰り返して… 未だ原初の足取りが取れずでして…」
僕は気づけばガタリとテーブルに手を付け揺らしていた。
ガチャンとカップからも音が鳴る。カップに入る紅茶はこぼれなかったが、壹さんの口から菓子の欠片がポロっとこぼれる。
「おっと…」と言い落ちて膝に落ちそうになる欠片を手のひらにすくうように落とす。
「落ち着いてください正人さん… 話はまだ」
「…分かっている! 分かってんだよ僕もこんな時気持ち優先にして動いちゃ行けないことなんて…けど! ゼルって名前の吸血鬼は日本で僕の腕を切った奴だ、そんな吸血鬼がミルを拐ったと聞けば…僕が落ち着いてなんていられない!」
「気持ちは分かりますが、まずは私の話を聞いてから判断してください、正人さん自身も分かっているなら落ち着かせて… 聞いてください」
「うむ… これは良い菓子だ、ひつじさん! おかわりを貰えるだろうか! ついでに紅茶のおかわりを」
「口に合ってなによりです直ぐに替えの菓子を...」
そう言い、セバスチャンさんが部屋から出ていく。
「さて、正人さん。ここからが本題ですが…現在日本はまだ吸血鬼によるものと思われる事件は少ないですが、以前として吸血鬼の進行は止まらず日本に向かっています」
「どうして急に日本の話に変わるの…? 以前と変わってないけどそれがミルと拐った吸血鬼に何の関係が…」
「はい…おかしいんです。原初は現在日本にはいません、なのに集まる吸血鬼。我々日本基地は今回の件とは別の件で協会本部に呼ばれた笹原防衛大臣と共にイギリスに来たのです… 私達はその護衛ですが…。日本に来たゼルと名乗る吸血鬼は原初以外に何かをするために日本に吸血鬼を集めている、まだ仮説ですがそう結論を付けました…」
「どう言うこと… え…と つまり…笹原もここに?」
会いたくはない…。
「いえ、笹原防衛大臣は「正人君に会って事情を話せ」と私達に言い協会本部に向かいました。協会本部に向かうついでにこの件を話すそうですよ?」
「…良かった」
「いやぁ… そんな良いものでもないですねぇ笹原さん… あの人何したと思いますか? 真面目な人と思っていましたがまさかですよ!」
「え、いったい何したのあの人」
「…本部に嘘ついてたんです。協会本部に定期的に送る原初に姫様に関する書類とか…正人さんにも関わる事なら第三基地に向かうことです。第三基地に向かうの正人さん一人だけと本部に送って黙ってたんですよあの人! マジかぁとさすがの私も頭を壁にぶつけるほど本部から知らされた時は驚きました…」
「…何でそんなことを」
「私も行く時に聞いたんですよねそれ、だけどだんまりで... 笑ってたんですよ? フフってずっと眼鏡カチャカチャさせて足を組んで…飛行機内で拘束されて笑ってたんですよ…」
ガチャと扉を開け入ってくるセバスチャンさんにビクッとする。
「お待たせしてすみません… こちら替えのお菓子です」
「おお、ありがとうございますひつじさん…」
再びお菓子と紅茶の飲み食いを始める壹。
「何で…そんな事を… あの人の事を良くは知らないけど、ほんと何で…」
「そこのところは良く分かりませんが… 最悪あの人協会の処刑人に殺されるかもですねぇ…」
「処刑人…? …! まさかヘシリアって人に!」
「ほう、会ったんですかあの人に。良く生きてましたね、首斬り人ヘシリア・ロボス。彼がいる限り吸血鬼は彼の主の命を取れないと言われている言われる男を前にして… 正人さんが会ったら、処刑人の飼い犬にでも食われるんじゃないかと思ってましたが…」
「…冗談でも止めて二八、あまり良い記憶が無いんだよ協会の本部だっけ? であの人と会ってから…」
「そうですか、いやぁ久しぶりとはいえよほど辛い事を見てきたんですねハッハ!」
「28号お前は分かって聞いてないか?」
「おいおい、ハジメちゃん…。私を28号って呼ばないでって言ったはずだぜ…? しかもお兄以外に言われるの嫌って… 耳、大丈夫? それとも脳みそまで砂糖漬けか?
私は2と8でフタバだ、覚えとけ」
「ふ、フタバ…二八さん?」
「外野は黙ってろ、身内の話中ですから…」
正人は影を薄め存在感を出来るだけ出さず嵐が過ぎ去るのを待った。
ふざけているようで...ガチで怒っているのが分かるほど二八の声色が変わる。
「ん? 何がいけない儀式人形28体目であるお前は、28号だからと薙お兄ちゃんから呼ばれてたじゃないか?」
「おいおいハジメちゃん…ハハ。
それ以上はマジ言うなし… それ以上言うとガチで怒るから… 油断して妖怪に取られたオメェの眼球、もう片方私が義眼にしちゃうぞ…?」
「お、なんだ! 戦いか!? よし急ぎ外に出るとしよう! お前が私と戦いとは珍しい、相手をしてやろう」
「…。はぁ。もう良いからハジメちゃんは黙ってて… マジ最悪な気分だわぁ、やっぱ… あんたと居ると気分最悪だわ…」
「だがそれでは殺し合いの相手が…!」
「ハジメちゃんは黙ってろ、口縫うぞ…!」
「…そんなに怒らなくても」
何かぶつくさ言っては口を閉じ菓子を食うハジメ。
「はぁ… 話を戻しますが、私達が来た理由はただそれを知らせに来ただけです。ですが正人さんが協会に私達と戻りたいのなら一緒に行きましょう…」
「…ごめん、それは出来ない事なんだ」
「一応聞きますが、それはなぜですか?」
深く息を吸い、肺に空気を残し浅く吐く。
「あまりこう言うのは恥ずかしくて言わなかったけど… 大切だから...二人の事がミルと同じくらい大切だからだ…だよ。口に出して改めて言うと恥ずかしくて…顔が熱いねやっぱり…」
「…それは、原初を探すよりも大切な事なんですか? 私達と共に帰れば、もしかしたらここよりも早く姫様と会えるかもしれません。
すごく意地悪な言い方ですが、協会は世界中にありここよりも多くの情報をいち早く知れます。
一般の吸血鬼二人を探すためそれでもここに残ると?」
「うん、ここに残ると初めから決めているんだ。そしてミルも見つけて、家に帰る。
両方探して見つける…」
「無謀通り越して傲慢になりましたね…。正人さんはそれが不可能と思わないのですね。
今あなたが言った事はあなたが今の立場や今後の立場から考えて不可能よりであると分かっているのなら…協会に戻る方が楽できますよ?」
「それじゃたぶん…ミルだけしか見付けられないでしょ? どれくらい協会は原初を大切に思っているかは知らないけど…ミルは特別で... シーナとルーナは二八の言う一般の吸血鬼だ。日本基地にいる時にミルの側に居させて暴れないようにさせてたのかと僕は思ってたけど…深く知ればそんな子達じゃないって知れた。
けど、協会はどう判断するか僕には当然分からない… 排除するかもしれない… 信頼は出来ないよまだ協会は…。
ルーナ達を見つけたら原初を探すのを手伝ってくれると思う。ミルを見つければ…ルーナ達二人を探すのを手伝ってくれると思う…とても僕の期待混じりの安易な考えだけど…そう思うけどここに残れば両方必ず見付けられる…そう思えるんだ…。
だから協会には戻れない… 原初とルーナ達を見つけるまでは…戻れないんだ」
「…なるほどなるほど…って! マジか…」
僕の顔を見て何かついているのかと思う。
二八が、驚いていたから、顔を触ってしまった。
「あの二八さん…? どうしてそんなに驚くのさ、確かに...家出もしくは脱獄したみたいなことを言ったけど…」
「…いや、まさかここまで的中するとか… ありえないでしょ。…と…思って…」
「…あの? 何が的中したって、天気予報の話、宝くじ?」
「いえ、今からすごく変な事を言いますが驚かず聞いてくださいね? 正人さんに会いに行く前…笹原さんがあなたにさっきの行くか行かないか聞けって言われて…笹原さんは「正人君は…来ない」から始まり先ほど言ったことを一部笹原さん語で言ってたのを思い出して… 普通予想や相手の事を深く知っているからって…そんなことあり得ない…死ぬかもしれないから走馬灯でも見たんですかね…。今の笹原さんなら...あり得ない話ではない…」
「いや二八…。走馬灯は過去だから違うと思うけど、確かに... それは怖い… 会った時から嫌がらせ以外でなに考えているのか分からない人だから余計に…ねうん、とても怖い怪談話?」
「ですね。
すみません話が逸れましたね、話を戻しますが!。最後に一つ私から、さっきから正人さんの横に座る…その子まさか姫様ですか…見た目そっくりで...?」
「いや、違う…。見た目こそ似ているけど、本人も言ってたけど分身みたいなものなんだって」
「ですよね! いやぁ...ここで原初の姫様ミッケで帰れたらと…」
「何です下等種そんなジロジロと?」
「喋れるんですね?」
「え、と。普通やっぱり喋らないの?」
「いえ、私は原初専門家出はないので... ですが…分身が喋ると言うのは… 魂があると言う事でしょうか…」
「…メリーさんにも魂あるの?」
「知りません、下等種の戯れ言かと…有るとしても血と肉だけです」
「名前はメリーさんでしたっけ?」
「…羊!」
「いえ、有名な都市伝説の人形から来たメリーさんです、間違えるな下等種!」
「…なぁ、フタバちゃん! 切って良いよなこの羊ちゃん…」
「ステイステイ、ハジメちゃんまだ私のターンだから。喋ることにも驚きましたが…なんか呪われそうな名前ですね」
「…うん、それは否定できない」
「まぁ、それも上に報告するとして… 笹原防衛大臣からの最後の伝言です! しかと心に刻み聞きなさい!」
「えー、まだ有ったのかあの人の遺言…」
「では…オホン。君達の探すあの二人の吸血鬼は時計搭に居るけど、主を拐われた眷属の君に助けられるかな? ともうしておりました…では私達はここで…」
「えっ! 何で笹原がそんなに知って…」
「…では私達は帰ります」
「セバスチャンさん、直ぐにお父さん達伝えてください!」
「はい、既にメッセージを送りました」
そう言いスマホ片手にメールの送信を見せてくるセバスチャンさん。
「ですが、お嬢さん方… マサト様の客人だったとはいえこうなってはただで帰す訳にはいきませんね…」
「セバスチャンさん? 何を…」
「ふふ、こんな一大事に素晴らしい情報をくれたお二人方の上司さんに顔向けで来ません… ですから」
涙で濡らす目元をハンカチで拭くセバスチャンさん。
「私共で協会の本部まで送りましょう…」
「え…」
「ささ、どうぞこちらに...車の用意は既に済んでおります…」
「お菓子はありますかひつじさん!」
「車に屋敷の菓子も積んでおきましょう…」
「それじゃ、じゃあね正人さん?」
「…うんバイバイ」
「マサマサくんバーイ!」と言い中指立てながらメリーさんに見せつけるハジメさん。
「あ…はーいお気をつけて...ハハ」
「生かして帰しただけ感謝して帰りなさい下等種が!」
キラリと光る小型の刃がメリーさん目掛けて三本飛んできたが指で挟むみキャッチする。
眉間と心臓とお腹を正確に狙っていた…、明らかな殺意が刃には感じられる。
手を振り屋敷からセバスチャンさんが運転する車で帰る二八達。
「メリーさん…。今後、人を煽るの禁止にしよう…」
「…いえ、煽ってなど」
「…なら下等種とか言わないよう気を付けて... 喧嘩腰も駄目だよ?」
「ですが私は強い…! ので…ウ~ン。
分かりました…」
「マサト様、旦那様がお呼びです…」と見送る僕の背後から声をかけるメイドさん。
「…はい」と僕は作戦の話だろうと返事しメイドの案内で別の車に案内される。
「あの、どちらに向かうのですか…?」
「はい、シル様のお父様が所有している倉庫に向かいます」
そう言いメイドさん… いや、スーツ姿の女性の運転で屋敷を離れる。
「私が走った方が早いですよ?」
「場所分からないでしょ?」
「地図を渡されたら、この車よりも早く着けます! 馬鹿にしてません私のこと…」
「…」
「何で黙っているですか? 本当に馬鹿と思ってたんですか? それはあなたの主である私の本体にも失礼ですよ…」
「いや、メリーさんの話し方が少し…親近感ある方がいまして…そのせいで馬鹿ぽいなと」
「あ、やっぱり馬鹿と思ってたんですか… いや、傷つきました。任務放棄したい気分…」
「いや、…そうされちゃ困るんですけど…」
「じゃあ、謝ってください私に! 本体に言うみたいに心を込めて、さあ!」
「…ごめんメリーさん… 馬鹿と思って… メリーさんがいないと僕はあの時死んでいました本当にありがとうございます」
「なっ! …えへへ! わ、分かれば良いんですよ… 分かれば。私も本体ほど鬼ではありません、今度から気を付けてさえくれれば良いんです...。
あの…最後の…ありがとうをもう一回お願いします…」
「…嫌だ、断固とした意思で拒否する」
「何でですか!」
「はぁ…」
そうしてメリーさんに体を揺らされ、車にも揺られながら目的に向かう二人だった。
「ワンモア・プリーズ!」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また新キャラですね。
鈴宮 壹ちゃんです。
杜宮家とは親戚同士で、色々とはなして貰えました、甘党です。
それと執事をひつじと言っているのは言い間違っているだけです、誤字ではありません。
色々と笹原ご都合展開で読んでいて退屈にさせてないか不安ではありますが、書いて完結させる。
まぁ、ゼル関係はわりと複雑で設定をどこまで出せるか分かりませんが、頑張ります。
あと…ついに笹原さん協会に呼ばれてしまいました…バレました。
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