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第三十一話 飛行機に搭乗!

「…」


 昨日の事が頭にちらつきながらも今朝はソファで目を覚ます。

 昨日のこともありソファで寝たけど… ミルは寂しがってないだろうか。

 普段ルーナ達に強気な姿勢だが案外寂しがりなところとある。

 ソファで寝ることを提案した身ではあるが、胸が痛い。

 てか何か胸の上に乗っているのか違和感が...。


 持ってきた布団をめくると正人の胸の上にミルが寝ていた。

 よだれを正人の服の上に垂らしそれは気持ち良さそうに寝ている。


「………。え? あ、え… えーと... え!」



 え、何で?。


 二度見しても何でと思う。

 それ以外思えない朝だった。

 太陽も上りコケコッコと鶏が鳴くくらい気持ちの良い朝だが... 胸の上で寝るミルに驚かされる。

 とりあえず、その場から体のパーツ一つすら動けないくらい固まる。

 小刻みに震えながら呼吸をする。


 今朝はミルを起こすのがどうしても悪いと思えて慎重に体を起こしミルをそっとソファに移し布団をかけ終えると一息吐く。


「ふぅ...」


 やっぱり寂しかったのだろうとソファで寝かせて考える。

 寝ているミルを眺めながらそう思えてきた。

 僕から見たミルは常に大人で時々こうして子供ポイところもあり何か暗い過去があると思っている。


 ミルを語るほど長くは側にいない僕からはそれくらいしか分からない。

 普段から守られていると感じることは少ないけど僕がこうして普通に目を覚ませるのはミルのおかげだと感じる。

 きっとルーナとシーナ達も同様かそれ以上の利用価値だと思う。

 改めてよく知らない。

 それを聞く日が来るかも知らないが知りたいと少しは思う。

 

 ミルはまだ寝ているし、起こすにはまだ早い時間だ。

 顔を洗いに洗面台に向かう。

 顔を洗い終えたが今日は洗濯機を回さない。

 今日から海外の基地に行くから回す必要が無い。

 朝食は作りにリビングに戻る。

 まだミルは寝ていた。

 とても穏やかに寝ていた。


 朝食を作っているとルーナとシーナが起きたのか洗面台のある部屋の方から水の音が聞こえる。

 

「おはようございますわ」

「おはよう眷属さん」


 いつもより早い時間だが二人は起きてきた。


「おはよう、今日は早いね」

「ふふん当然ですわ。眷属さんのためとはいえ外出が許されたのです。楽しみで目覚めも早くなりますわ」

「なるほどね。あまり楽しい旅とはいかないと思うから外に出たら気を抜かないようにね」

「あれ、原初様はまだ寝ているの?」

「…! あ、あぁミルは今朝早く起きてきて、またそのまま寝てしまったんだよ…」


 起きたらミルが胸の上で寝ていた事を誤魔化そうと正人は話す。


「ふーん、なら失敗か…」


 シーナは小さく聞こえないように呟く。

 ミルから正人ととの関係を昨日相談され、寝ているところに忍び込むことを提案したのはシーナだから失敗と判断したようだ。


「今何か言ったのシーナ?」

「ふふ、ルーナにも秘密」

「また私だけ知らないことですか! シーナ…」


 以前のこともあり、気を落とすルーナ。

 知らないのは正人も一緒だが自分一人と勘違いする。


 朝食の料理が出来ると、正人はソファで寝ているミルを起こしにいく。

 昨日のこともあり気恥ずかしさと自己嫌悪が頭をかすめるがいつも通り善意に満ちた心で起こす。


「… うん、大丈夫だ…。ミル、起きてください!」


 ミルの肩をトンと優しく叩き声をかける。


「ん… あと5分寝かせろぉ…」


 ミルの肩を掴み揺らし起こす正人。


「もう全員起きているんですからミルも起きてください…」

「そうか、ふわぁ… 何だマサト、起きているのなら私も一緒に起こせ… まったく…」


 そう言いミルはソファから立ち上がり洗面台のある部屋に向かう。

 今朝もいつもと変わった様子の無いミルを見て正人はふと頭が真っ白になる。

 気にしていたのは自分だけなのかと。


 まぁ、そうだよな。

 頭の中で想像したことは必ずしも外で起こるとは限らない。

 想像はあくまでも想像。

 僕も何かと悪く考えてしまうだけで…。

 ミルが寝ている僕の布団の中に入ってきている時点で気づくべき事だったんだ、嫌われているわけではないと。

 それでも僕は嫌われること(それ)が怖い。

 とても怖い… なんて事を考えも終わりだ。

 

 正人はミルを起こし終え椅子に戻り座る。


「あの、眷属さん… 何か原初様とありましたか? 今朝はいつもより元気がないので…」


 椅子に正人が座るのを確認するとルーナは相手の顔色の悪さを気にして話しかける。


「……。そう見えるのかぁ… ごめん心配かけてもう大丈夫だから… 気にしないでくれると嬉しいな…」

「そうなのですか?」

「… うん、もう平気だから... 今感じた事は忘れて…」


 三人は、片方に二人と一人で向かい合うように座る。

 正人から見て向こうに座るルーナからじっと心配されるように見られている。

 出会ってから長い時間ではないが、命の恩人である正人に何かあるのではとその不安を払う手助けをしたいと考えているからだ。


「はぁ、もう眷属さん! それで何もないとか変だよ!」


 朝からの重い空気感に嫌気がさしたシーナが正人にもの申す。


「良い眷属さん? そうやって気にしてないですアピールはその他周りが気にして余計空気がわるくなるの! 何かあるのなら原初様に話せないようなことなら私たちにでも話してくれて良いから... 朝からそんな辛いですアピールは止めて!」

「あ… え、ごめん…」

「ちょっとシーナ、さすがに言いすぎじゃ…」

「だってはっきりしないと! 言いたいことを言えない原初様と眷属さんがあまりにも似た者同士で... 私耐えられなくて…」


 ルーナとシーナは何か口論しているが、よく聞き取れない…。

 何か僕達の事で話していることは分かるが、うん、確かに朝からこんな暗い顔で… していた自覚は無いけど知り合いに見られたら心配され、アピールの自覚は無いけどされたら僕でもさすがに指摘して言いたくもなる。

 シーナが言ってくれなければ気づけなかった。


「ふぅ、スッキリ… 何を朝から騒いでいる?」


 顔を洗い戻ってきたミルがルーナ達を見る。


「あ、その… ミルが気にすることでもないから朝御飯にしましょう?」

「ちょ! 眷属さん! 良いんですか?!」

「シーナは落ち着いて!」


 ルーナがシーナの口を塞ぎ落ち着かせる。

 その様子をミルはきょとんと不思議そうに見つめながらも自身の席である正人の隣に座る。

 「いただきます」と四人は手を合わせて言い正人は朝食を食べる。

 食べえ終え、洗い物を終えるとチャイムが聞こえる。

リビングに取り付けられているモニターで確認する。


「…。はい、どちら様で?」

『あ、一六(じゅむ)です! 笹原さんの指示で迎えに来ましたです! あ、あのヨロシクです!』

「え、あ… そうですか… 今扉開けますね…」


 一瞬よく知る顔である二八かと思ったがまた妹さんか? 似ている顔が多いのかと思いながらも扉を開け中に入れる。


「…。あ! 二八姉と薙兄様からは正人さんの事は聞いてますです! あのこちら外用の着替えです!」

「あ、どうもありがとう」


 一六(じゅむ)から着替えの服を受け取り部屋に向かい… いや、部屋にはミルがいるので脱衣所で着替えた。

 着替え終えるとそれぞれの部屋に迎えが来たことを知らせリビングに集めた。


「はい、では皆さんワガハイについてきてくだされです!」

「…」


 変な喋り方は姉の二八譲りかと思ったが気にせず着いていくと外で笹原と薙が待っていた。

 薙を視界にとらえたシーナは体を震わせ、正人の後ろに隠れ警戒する猫みたいになっていた。

 以前のこともあり、薙にはとても恐怖しているシーナ。

 キョトンとそのようすをルーナは見ていた、普段と違い正人にそこまで近づくシーナが珍しいと感じていた。

 正人は特に何も、と思う。


「はぁ、どうしてあんたと…」


 薙は笹原に向かいそう言う。

 

「何だね薙君? まるで僕の事が嫌いみたいな発言だね? 僕何か君に嫌われることをしたかね? まだだったと思うけど…」

「…。そう言う発言事態が俺は嫌いなんですよ… クソ…」


 外への自動ドアを出たとたんに何やら険悪な二人がいた。

 笹原が嫌われているのは想定どおりだがなぜ薙がここに?。


「ははは、おはよう正人君、それと姫様。吸血鬼の二人も一緒に良く来てくれた」

「…。何で薙がここに?」

「…。ち… 俺は妹の見送りだ…」

「え、妹って… 彼女も一緒に!?」

「ははは、極秘ってほどでもないけどサプライズだよ? ほら女の子に囲まれてウキウキするだろ?」

「…。おい、立場はあんたの方が上だが… 殺すぞ… 笹原さん…」

「まぁ待ってくれ薙隊長君! 監視だから予期しない事への対処だから!? そう説明しただろう?」


 腰にある刀を掴み抜こうとする薙の気を笹原は抑える。


「…。はぁ、それで… 僕達が乗る飛行機は?」

「あーそれはね。こっちだ」


 そう言い笹原に着いていくと開けた場所と飛行機用の滑走路が見えこの基地の広さを再確認できた。


「これが君達が乗る飛行機だ。見た目もさして通常のと違わないが通常の旅客機とは違い頑丈で空から吸血鬼の襲撃を受けようと引っ掻き傷が出きる程度さ!」

「はぁ…? では…」


 開いている入り口から飛行機内に入ると席は旅客機程はなく、プライベート用のようなデザインの椅子と机が並ぶ高級感のある内装だった。


 全員椅子に座りシートベルトを身に付け発進の時を待つ。

 今から僕達はどこの国とも知らない基地に行く。

 全員が座ってから数分後運転手だろう人が着席を確認後、運転室(コックピット)のある部屋に行き飛行機が動き出す。


「いよいよか… ん?」


 飛行機が動きた時、服と一緒に持たされた電話が鳴る。

 相手は笹原だった…。


『やあ、正人君』

「何要ですか、もう発進するのですが…」

『ああ、だから手短に伝えるとする…。私は…君達を利用している…もし次会う時は私を怨んでも良い…。気をつけて』


 そう言い電話は切れた。

 何が言いたいのか分からないメッセージだ…。

 これも笹原の嫌がらせかな?。

 飛行機は目的地に向けて滑走路を走り飛ぶ。

 高い空に心浮く気持ちとこの先あると思える危険に身を震わせ…。

 側で窓の外を見つめるミルを見て自然と手に力を込めていた。

(必ず守ってみせる… 僕の吸血鬼化も止める…)


 その考えが頭を流れる。

 最後まで読んでくれてありがとうございます。

 やっと飛行機に乗りました。

 ここまで読んでくださった皆様に感謝です。

 時間が空きすぎて誰も読んでないかと思ってましたが案外読んでくれる人がいてくれることがありがたいですね。

 次からやっと海外にある基地での話ですが、思い付きなのでどうゆう話かはまったく決まっていませんので首を長くしてお待ちください。

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