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第二十九話 海外基地に向かう前

 訓練が始まって1ヶ月が経つ。

 今日も訓練所に向かう。


「おはよう薙」

「…。来たか… 面が変わったな…だが事情は聞かない、訓練を始めるぞ…」

「はい、今日もよろしくお願いします…」


 薙から木刀を渡され木刀を振ることから始まるのは変わらないが、薙からの振り方の注意は無くなった。

 完璧ではないと自己評価するが、見様見真似と薙の指導から形になったのだろう。

 その分… 木刀で叩かれ続けたが…。

 うん… 忘れられない痛みだ…。


「…。よし、では構えろ…」

「…だぁ!」


 木刀での打ち合いも1ヶ月前と比べて薙の動きの早さにもついていけるようになってきた。

 だが... 避ければ避けるほど薙の木刀を振る早さはますばかりだ。


「…。まだある自身の隙を減らせ… 相手を視界から外すな… 俺にある隙をつけ! 作る気は無いからお前が俺に隙を作ることだな…」

「隙が無い…」

「お前自身の動きの早さと眼を使えば一瞬の隙くらいは作れるだろうが… 無茶はするな…」


 薙は攻撃を止めず動きながら喋るのでこっちも避けながら喋べるから避けるのもギリギリになる。

 隙って… どう作るんだ…。


「まぁ… 今のお前では無理だと思うがな…」

「…やってやるよ!」

「…。感情に任せて武器を振るな…」


 つい感情的になり勢いで振った木刀は避けられ… 薙から腹に一撃を入れられた…。


「ぶふぉ!」

「ち…。

教えたこと生かして考えて訓練に集中しろ…。

ちょっと俺のを避けられるようになったり木刀を振ることが出来るようになったからって調子に乗るなゴミ虫が…」

「す、すみません…」


 その後も訓練は続き薙を怒らせたからかいつもよりも激しい攻撃が続いた…。

 打撲と切り傷が出来たが吸血鬼の回復力から治る。

 うん… 痛みの記憶は体に残り続けるけど。


「…。今日は終わりだが… お前、他所の基地に行くらしいが… 気を付けろよ…」

「え… 薙が優しい…」

「…。何も変ではないだろ…。本部でもない限り死ぬことは無いが… 他所はあんまり良い話を聞かない… 俺からの教えを忘れるなよ…?  じゃなければ最悪死ぬ…」

「だけど行くしかないでしょ… 可能性を確かめるためにもね。心配してくれてありがとう薙!」

「…。平気そうなら良い… じゃあな… ちゃんと休めよ… それと…生きて帰ってこい…」

「うん、ありがとう薙! 気持ち悪ほど嬉しいよ、今日までありがとうございました」


 何だが薙との距離感もだんだんと近づいてきたのか友達になれそうだ。

 だからと言って友達になりたいかと言えばよく分からない…。

 薙の事は何も知らないし… 強い事と妹がいる以外に...。

 でもいつかなりたいかもな薙と友達に…。

 よし、帰ろう。


 出口に向かうといつも通りミルが訓練所の部屋の外にある椅子に座り待っていてくれた。


「いつも待ってくれてありがとうございますミル」

「それ… 毎回言われると新鮮さもなくなるから... 時々で良い… では帰るか…」

「すみません…」


 ミルと正人は手を繋ぎ共同生活する部屋に戻る。

 5分後部屋に付き手と顔を二人は洗う。

 まだ同居人のルーナとシーナは起きてこない時間のため正人は洗濯機を回しながら、もし二人が時間になっても起きてこなかった場合は起こしに行こうと考えていた。

 よし、洗濯機を回し終えたし、朝御飯を作ろっと…。


 リビングにはソファで寝転ぶミルがいた。

 さすがに寝たり無いのかまた夢の中での調べ事などをしているのだろう。

 ミルも時間になれば起こしてあげよう…。

 自分用の朝御飯を作っていると部屋の外からドタバタと、ルーナ達の部屋から聞こえた。


「ちょっとルーナ… まだ寝てようよ…」

「シーナ、さすがにそろそろ起きなくては原初様にまた怒られますわよ…」

「…。うん… 起きる…」


 ルーナに手を引かれるシーナと二人でお風呂のある部屋の方に目を擦りながら歩いていく。

 最近は朝シャワーにハマリ、二人で朝からお風呂場に向かっている。


 うん、朝御飯も作り終えたし、ミルもそろそろ起こしてあげよう。

 作った料理をテーブルに並べ、冷蔵庫から血液パックを三つ取り出しテーブルに置く。


「ミル、そろそろ起きてください」

「…」

「ミル?」


 いくら呼び掛けてもミルから返事は返ってこない…!。

 いつもは寝ぼけながらも何か返事は返ってくるのにおかしい… まさか…。

 前に僕が敵の吸血鬼と話していた時と同じで死にかけているのか!?。


「ミル! ミル! 目を開けて起きてください!」


 きっとあの時のミルもこんな気持ちだったのだろう、心配で体を揺らして相手が起きることに希望を持って精一杯に体を揺らして…。


「眷属さん、どうしたんですか、部屋の外まで声が聞こえてきましたわ?」 

「大変なんだ、ミルが返事をしない!」

「えぇ!」


 風呂上がりの二人からは湯気が見えたが、そんなのはどうでも良い!。


「二人なら分かる…? 吸血鬼の蘇生法方とか!」

「うーん… そんなの私達も知らないよ…」

「原初様くらい長く生きた吸血鬼なら知っているかもですが… さすがに街育ちの私達みたいな若い吸血鬼には…」

「そうか… ごめん無茶な事聞いて…」


 それでも人間にやる心肺蘇生でも良いからやろう。

 まずミル手に触れ脈を確認… あれ? ある…。

 じゃあ、ミルの口に耳を近付けて… 呼吸は… ある…。

 まさか… ただ寝ているだけ…?。

 でもここまで目を覚まさないことなんて無かったし… もしかしたら吸血鬼特有な事か原初の力的な事で目を覚まさないのかもしれない…。

 心配しなくても良いのか悪いのか分からなくなる…。


「眷属さん?」

「あー… 眷属さん… 原初様への心配からの考えすぎで頭ショートしてる…」

「僕は… 僕は… 僕は… ボクは… どうしたら… どうしたら… ドウシタラ…」


 僕はどうしたら良いんだ…。

 この場合やはり人間の時と一緒で何か出来ることをやるのが良いの…。

 それとも目が覚めるまで待っていれば良いの…。

 待つのは辛いよ…。


「ぐすん…」

「あー眷属さん泣いちゃったよ…」

「え… 泣いてなんか… あ…」


 頬に触れて涙を流していたことを確認する。


「ミル! 目を開けてください...」

「…。ん… 何だマサト… うるさい…」

「は! ミル… 良かった…」


 微かに動いたミルの体と小さく聞こえたミルの声に安心して腰が抜ける。

 あーもう立ち上がれそうに無い…。

 二人の前で泣いたことが今さら恥ずかしくなる。

 あぁ、良かった…。


「は! ミル、起きてください! もう朝御飯ですよ!」

「そうなのか… では起きる…。

何で泣いている…?」

「それはねぇ原初様!?」

「しー… シーナ! 眷属さんのためにも黙ってましょう?」

「そう? なら眷属さん! この貸しはいつかね?」

「はい、いつか血以外の事なら協力するよ…」

「ん?」


 ミルは不思議そうにソファから降りテーブルの方に向かい皆で椅子に座る。

「いただきます」と四人で合わせたかと思うほど一緒に言う。


 不思議そうに僕の方を血液パックを飲みながらミルが見てくるが話すのもまた恥ずかしいと思う思う朝だった。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 次からたぶん新章だと思います。

 女性キャラばかり出るので男性キャラもそろそろ増やしたいですね。

 個人的に好きなキャラは二八が好きで書いていて面白い子だなと思います薙との関係も書いてみたい。

完結後とかにミルの過去編も書いてみたい。

 皆さんも読んでいて好きなキャラなど感想なども書いてくれると嬉しいです。


 しつこいと思うかもですが評価とブックマークも面白いと思ったらで良いのでお願いします。

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