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第二十八話 本当に必要な事

 寝室に入りミルはベットの上に座り僕は地面に座る。

 久しぶりなことだがこの部屋に来た時の事を思い出す。


「…。それでマサトからの話とはなんだ…」

「はい、実はミルが寝ている間に笹原防衛大臣が来たんです。僕の事情を知ってか、吸血鬼化を止める方法が海外にあり基地に行けば止められるかもしれないと知らせに来てくれて…」

「…。そうか… 来ていたか… 協会(きょうかい)の人間達もこれは想定外だったんだというわけか…」

「きょうかいですか?」

「そうだ、協会だ…。

私も深くは知らないが… いつの世からある化物から人間達を守る組織だ…」

「え? 教会がですか? 宗教とかの…」

「違う、協会だ! 協力する会の方だ」

「会違いですか…」

「はぁ…。それで… おまえはそのようなもの達の考えに従い… どこの国かも分からない他所の基地に向向かいたいのか?」

「そんなに怖い人達なんですか…?」

「いや、人間に害をなす敵認定さえされなければ殺されはしない…。

日本はまだ協会に入って20年と間もないため比較的安全だが… 外の国は別だ… 昔は私もよく協会に属する国に狙われてきた。数が多い分吸血鬼より厄介な相手で… 身を潜めようと見つかり、しつこさだけが取り柄だ… まったくしつこかった…」


 なんか、人間相手にも躊躇がないヤバいカルト宗教な話を聞いてる気分になる。

 ミルを追うほどの執着もそうだが吸血鬼が恐れ敬う原初という存在を追う。聞いてるだけでヤバい人間の組織なのは分かった。

 まさかミルは海外に行かせないために盛って話しているのではと思ってしまうが、ミルが嘘をつくわけ無いか。

 だとしてもあまり関わりたくはない。


「そ、そんなヤバい奴らがいるかもしれない海外の協会? の基地に行くんですか…」

「ああ…。だがな奴らならあるかもしれない… 長い歴史があれば人間に戻せずとも吸血鬼化を止める方法を知っているかもしれない…」

「ミルは…。僕が行くのを止めたりはしないのですか… 浅草での作戦を聞いた時みたいに...」

「そうだな、私が本気で止めればおまえは私の言うことを聞いて行かないのだろうな…。それはおまえが私の眷属だからだ…。命令でいくらでも縛れる主である私の血でだ。

だが、今回は違う可能性が見えたからだ…。

私は夢の中で過去の血に残る記憶を読み調べてはいたが… 何も分からず仕舞いで… もうダメなのかと諦めていた頃に... まさに都合の良い話(グットタイミング)で来るとは思いもしなかったがな」

「そうだったんですか… てっきり寝ているだけだと思ってました…」

「そう見られても日々寝ていればそう思われても仕方の無いな…。まぁ、見つけられない私が主ではおまえにそう思われても…」

「そんな悪い意味で言ったわけじゃなく!?」

「そうか…。だが、マサトおまえはどうしたい…。おまえはあの人間の事を信じ他所の基地に行きたいか?」

「僕は… 止められるのなら行きたいです…。だけど... ルーナとシーナの事も心配で… この基地を離れている間に二人に何かあると... でも止めたいのは本当で…」


 すごく言い訳みたいに二人の名前を出している…。

 なんでだろう… 何が嫌なんだ…。

 そんなに吸血鬼化を止めるのは嫌なのか僕は…。

 出来ることはやろうと思ってたのに… 基地での実験とかにも協力する覚悟はあるつもりだったけど、ここ一番で僕はしり込みしているのか僕は…?。


「ミル… 僕は…」

「はぁ… なあマサト? 私はおまえの血を飲みたくは無い」

「え…」

「私はおまえにはまだ生きてほしいからだ」

「いきなりどうしたんですか…?」

「何も変ではない、おまえが決めることは何も変ではない。急に色々と考えることが増えて不安にもなるだろう。

 何も変わらず戻ってくるかもと不安にもなる…。だがそれでもおまえが決めろ。私はおまえを信じている… 私の意思は…お前の邪魔となるからな」


 そんなことはない、そんなはずはない。僕にとってミルはとても素晴らしく誇らしく...。

 でも僕は結局ミルを真にまだ理解していない、知ることを僕はどこかで恐れているのかもしれない。

 知ってしまえば、この少女がどこかに消えてしまいそうに思えてしまう、あの日見た朝の景色のように...目の前からパッと消えてしまいそうに思えてしまう。

 止まった時が経つが動かしてくれたヒトが、消えてしまって…分からなくなる。

 

「どうしてそんなことを言うんですか…。そんな事僕が思うわけ…邪魔なんて思いませんよ僕は。どうして…そんな恐ろしい事を言うですか…」

「お前にとって恐ろしいか私の言葉は。だが今のうち言っておくとした。マサト…私が何でこのような事を言うかと言ったな、決まっているだろう、私がおまえの()でありマサトが私の眷属()だからだ。

家族としておまえを信じているからだ」

「家族… そう、でしたね…ハハ、ハハ…。ハハ…。ありがとうございますミル…」


 確かに不安があった…。

 そう理解する…。

 今まであった漠然とした不安が集まり形となって僕を襲った事を理解する。

「おまえは無力だ… 吸血鬼化を止めることなどおまえでは無理だ、なにもしていないお前には出来はしない!」と。

 そう自分に言っていた… 無意識に…深層心理の奥で言っていたのだろう。僕の事だ僕が一番分かってあげなくちゃ誰にも説明できなくなる。

 

 何をしてほしいのか、何がダメなのか…そうしたものを他者に期待という裏切りをしても誰も幸せにはなれない、僕が幸せでもいずれ苦しくなる。


 呼吸を忘れていた。


 うん、僕には無理だったそれは認めても良い事だだって吸血鬼の事は最近知り…何を理解しろと言うんだ、カッコ悪いと思えることだとしても良い…。僕一人では解決できないほどの問題なんだそれは…。

 足を引っ張って悪い、そんな自分が嫌い、辛いこと全部忘れてまた死のう、また次…まだ次がある。

 前の自分ならすぐに諦めて…カッコいいものに憧れて、空だけを見て星になろうとしてた。

 流れて消える星、上から目線で下を眺めて満足だと言って死ぬそういったのに憧れて死ぬ。

 

 カッコ悪い…。


 だからあの時言ったんだ助けてと。

 杜宮の屋敷で僕はミルに「僕一人では無理だから力を借りたい」と、そう言ったことを思い出す、そして考えるこの先の事を助けて貰うだけじゃダメだ待つだけの犬状態ではダメだ、僕も動かないといけない、動いたふり、一日中歩いて終わりじゃない。歩き続ける必要があった。

 自分が言った事を忘れるほど焦っていた、忘れちゃいけない、忘れちゃミルにも失礼だ。

 助けられてばかりだったけど…今度は僕が動く番だ。

 ミルが喜んで笑ってくれるから。

 

「ミル… 僕が決めて本当に良いんですね、後悔させてしまうかも知れませんよ?」


 吸血鬼化を止める方法が海外の基地にあるなら可能性の話だが、あるなら行ってみたい。

 そう思った、なら行動有るのみ。


「ああ、おまえが決めろ。

私はおまえを信じているからな後悔はしない…。たぶんな…」

「たぶんって… それでも僕は初めと変わらず行きたいです…海外の基地だろうとうとどこへだろうと... この先にミルの笑顔があるなら行っていっぱい笑わせてみせます」

「そうか… だがな、あくまでも止める方法は私も考えてはいる! 忘れるな、人間どもに任せきりとはいかないからな!」

「はい、これからもミルにも任せます! 二人で頑張りましょう」

「うむ!」


 互いに頬が赤くなる、興奮してか、はたまた嬉しさかその両方か。

 互いの手を握る約束するユビキリするみたいに強く握り約束する言葉にしたわけではないけどきっと同じ気持ちだと思う。


 必ず! 絶対に! 吸血鬼化を止める!。


 今まではどこか自分一人で解決できると焦りから回りも見ずにそう思っていた。

 気づかずに… うん、やっぱり話して良かった。

 嫌いな笹原きっかけながら多少は感謝として次回からはお茶菓子も出してあげるとしよう…。


 まぁ… 話もすんだしもう良いか…。

 僕は視線を別の場所に移す、この部屋を覗き込む二人に。


「ミル… あれで隠れているつもりなんでしょうか…」


 扉を少し開け覗き見する二つの視線…。


「はぁ、話を聞かれないため移動したが… この部屋まで覗きに来るとは…」


 ルーナとシーナらしき… いや、ルーナとシーナは大胆にも覗き見をしている。


「あー… 見えてるからね二人とも… もう話は終わったから入ってきて良いよ?」

「あふん!?」


 体勢を崩したからかでかい音が聞こえた…。

 観念してか部屋に入る二人。


「い、いつからバレていたの!?」

「いや… 僕は途中からだけど… ミルは初めからですよね?」

「そうだな… あまりもバレやすく珍妙に覗くゆえ見逃して記憶から無いものとしたが… 阿呆が二人で覗き見とはそんなに叱られたいか?」

「い、いえ原初様! 私達はその… たまたま通りがかったたら」

「諦めようルーナ… もう私達の運命は覗き見をした時から既に決まっているんだよ…」

「…! 私はどんな罰でも受けますからシーナだけは許してください原初様!」

「はぁ、ルーナとシーナが明日からマサトの家事の手伝いをするのなら許そう…」

「え? そんなので良いのミル?」

「眷属さん! 明日から頑張りますわ!」

「うん、私もルーナより頑張る!」

「え… あ、あぁ頑張れ…」


 うん…。

 ミルが怒ってないのならそれで良かったのだろう。

 笹原は次いつ来るかは知らないが… 海外の基地に行くことが決まりはしたが、薙との訓練も頑張ろう。


 この部屋を埋め尽くす、二人の悲鳴と僕とミルの笑い声。

 いつまでもこの幸せを続かせるためにも頑張らなくちゃいけない。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 話を書いていて最近一気見したグレンラガンの影響を多少受けているかもしれません…。

 次から新章のつもりではありますが… もしかしたらあと1話挟むかもです。

 新章はもちろん海外での基地に行きそこでの話です。

 日本の事は薙達に任せましょう!。

 面白いと思ったらで良いので感想や評価とブックマークなども待ってます!。

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