深海
頭に浮かんだことをそのまま。深い意味はないです。何も考えてません。
そこは深い深い海の底。
光の届かない場所。
ゆらゆら、ゆらゆら
意味もなく、当てもなく
ここは空気を読まなくていい。だって、空気はないのだから。水圧で潰れてしまう。空気なんて必要ない。何も考えなくていいんだから。
ふらふら、ふらふら
目的もなく、ただ生きているだけ
ずっと暇だから、退屈は苦ではない
ある日、声が聞こえた。
ふふふ、ははははは
それは笑い声?
るるるー、たたたたたー
それは歌う声?
しくしくしく
それは泣き声?
ひそひそひそ
それはなんの声?
『話し声だよ』
話し声、話す相手がいるのかな
『いるじゃないか』
『きみだよ、きみだよ』
『ボクたちは、きみと話してるんだよ』
『いや、きみの話をしてるんだよ』
ゆらゆら、ゆらゆら
『どこに行くの?』
『ボクらはここだよ』
ふわふわ、ふわふわ
『ここだよ』
『そっちじゃないよ』
声の大きさは変わらなかった。どこに行ってもどこへ逃げても、変わらず変わらず。ゆっくりしてても急いでみても休んでいても、変わらず変わらない変わらないまま。
『きみは何をしているの?』
『何もしてないようだけど』
『それは生きているの』
ゆらゆら、ゆらゆら
暗い暗い海の底、彷徨っているの。
ご覧いただき、ありがとうございました!