19話 助けたいのか逃げたいのか
1ヵ月くらい更新停止して申し訳ありません
別な事をしていたのも、内容が纏まり切れていなかったのが原因です…
更新は週1じゃなく、遅れ分のみ出来しだい投稿します
字下げ忘れ、修正しました
「状況」の追加、次話で使用するため一部文章を入れました。
誤字修正しました、最初の方にあって恥ずかしい……
本文読みにくい所修正
漫画の主人公だったら、この状況でもさっそうと助け出しに行けちゃうんだろうなぁ。と1人心の中で溜息を吐く。
茂みの中で、やって来た人物を確認すると2人組の盗賊と思われる人物が先程の馬車を物色。俺は彼らが何処へ向かうのかをひたすら息を殺して見守る。
「ちっもう無いのか。金持ちの馬車なら高価そうな物くらい持ってると思ったんだがな」
「しっかし、あのお嬢様。見かけによらず凶暴だな。さっさと売っぱらうかなんかした方がいいぞ。中でキレる奴も出ないとは限らないしな、売れなくなるのは勘弁して欲しいな」
金目の物がない事に毒吐く1人、それに対して先程拉致したそのお嬢様の話を語る。
絵に書いた様な盗賊っぷりで少し安心はした。この状況で何もしなければ彼らは勝手に去っていくだろう。その後ろを付けてアジトを特定する、それくらいでいいんじゃないか。
相手が悪だろうと犯罪者だろうと、人を殺すのに抵抗がある。それに、殺意を向けられた途端に冷静でいられる自信もない。
すると探すのに飽きたのか、2人がその場から立ち去ろうと歩き始める。
それに合わせて忍足で歩こうとすると、パキッと足元から物音がした。
「誰だ!」
失敗したなぁ、これは大人しくしてもらおうか。
俺は茂みのから出て勇気を振り絞って、戦闘態勢をとる。
とそこまでは良かったものの、刃物を出された瞬間に緊張で何も出来ませんでした。元男なのに情けなくて笑えてくる。
捕まった俺は、手を後ろで縛られ気持ち悪い笑みをする盗賊2人組に連れて行かれた。その先は大きな洞穴、正確には洞窟となっている場所の中へ奥へ奥へと一緒に入っていく。その中では鉱道の線路とトロッコ、またその道具類。盗賊達の私物が乱雑に置いてある。
少し奥へ行った辺りに使い古された牢の中へ放り込まれる。
「そこで大人しくしていろよ」
取り敢えず身体を起こすと、はぁと溜息を吐きつつ周りを物色してみる。するとそこには、同じ様に後ろで縛られているドレスを着た女性が座っていた。
顔には涙の跡があり、それも拭えないのか少し赤くなっていた。
「貴女が、あの執事が言っていたお嬢様?」
俺がそう声をかけると、彼女は顔を上げて俺の方を見た。
「カラールの事を知ってるの? 彼は無事なの? 生きてるならお父様が助けに来るわよね?」
そう言って縛られた手のせいで中々動けないものの、彼女は俺の方へ詰め寄ってきた。
取り敢えず、あの状態よりは話が通じそうだ。俺が知っている情報を彼女へと話す。仲間のヒメノが誰を呼んでくるかは分からないが、救助が来るかもしれないという事くらいは伝える。
必然的にその彼女の執事の最後の事も伝える為、少し申し訳なかった。彼女は余程その執事を信頼していたのも分かる、そして彼も。
「私は貴女が言っていた王都、シルディアの隣に位置する国。コルネシアから来た公爵令嬢のマリーナ・ソルト。マリーナで構いませんわ」
まさかの公爵令嬢、成る程。ドリルヘアじゃないけど、金髪の長い髪に整った体型と綺麗な容姿。真紅のドレスに負けないくらいの迫力は頷ける。まぁ涙跡が台無しにしてるけど。
女性に対してそんな事を口走るのは、無粋だ。しかし、あの王都そんな名前だったのか。知らなかった。国々のいざこざが起こりそうだなぁくらいで国名まで気にしてなかった。
驚いた事が口に出ていたのか、彼女は少し呆れ気味に口を開く。
「貴女、自分の住んでいる国も分かりませんの? まさか、どことも分からない村から来た訳じゃないのでしょう? そのドレスといい、令嬢として恥ずかしいですわよ」
「お金を持ってるお嬢様でも、まだ国に属して無いんです……」
少し元気になったマリーナは、俺に対して何か色々言ってくるが、まぁ空元気よりはそっちの方がいい。俺の精神がもつかは別だけど。
先程まで泣いていたのだろう令嬢に、説教されるというのは中々情けなさ過ぎるが。
現状把握ついでに、色々話し合いをする事にした。今更感もあるが少し抑え目な声にして。今までの会話を聞いていたのか、牢の外の盗賊は少々苛ついてる。
「そういえば、隣国の令嬢が何故……えっと「シルディアですわ」そうその王都に用があったの?」
「何時もなら、用がなくて来ては行けませんの? と返しますが、今回は事が事ですし。その、お友達に会いに来ただけですわ」
何故そう素直に言えないのか、友達に会いに来たと言うだけで馬鹿にする人もいないだろうし。
「昨日…一昨日?何が起こったのか事は把握してるの?」
「あら、何かありましたの?」
知らない様だったので、王都に起こった事をかいつまんで説明する。まぁ俺らが助けたとは言わない、自分で名乗り出るとか恥ずかしいし。
外聞ですら聞かないとは、何処かで情報が切られてるのか。単に入れ違いで聞かなかったのか。
「うそ、そんな事が……待って、ならお父様が知っていたとしたら……反対するのも当然。いえ、それどころか無理に行こうとした時に悲しそうな眼で見ていたのは……」
「どうかしたの?」
「……いえ、なんでもありませんわ。取り敢えず今は、この状況をなんとかしなくては」
確認したい事でも出来たのか、気合を入れる。のだが、手を縛られた状態なのに気づいて悩ましそうに溜息を吐いた。
縄切りなんか出来ないし、俺の使える物ではそんな細かい操作が出来るかも分からない。しかし、このまま2人で見つけてくれるかどうかも怪しいヒメノ達を待つのは得策じゃない。
縄が切れたとしても、相手の人数すら未知数の中でアジトを歩き回るのも厳しい。どうしようもないな。
同じ様に悩んでいると。マリーナはある言葉を呟いた。
「縄ぐらいなら切れるのですけど、私1人でも脱出が難しそうなのに貴女も居るとなると。大人しく待っていた方がよろしいですわね」
「一応、戦闘の心得? はあるのですけど…」
「無理に頑張ろうとしなくても結構ですわ。それに、ここを出れば確実に殺されるかそれよりも酷い事をされそうですわ。貴女がもし助けに来てくれていたとしても、ここで私に助けるとも言えない方にはご遠慮願いますわ。助ける覚悟を他人にも言えない方が、無事に助けてくれるとは思えないもの」
傲慢に見えるかもしれないが、この先はゲームの中でもないリアルの戦場になる。確かに俺がもし彼女側で『俺強いけどどうする?』みたいな事言われたとしたら断るだろう。
それはそれとして、自分に自信が無くて戦う力もあるくせに何も出来ないと思われるのは釈だ。
確かに人を殺す、殺されるなんて未だに怖い。しかし、ここに来た当初。あのドラゴンを倒したのは俺たちだと分かる。なら確実にやれる、あっちがやる気ならやるしかない。そして、その意思を彼女に伝えなければ、彼女が動く事は無いだろう。
俺は決めた。彼女を救って俺も無事にここから出る。彼女の瞳を覗き込むように見ると、彼女はそこには不安そうな彼女の顔が浮かぶ。
「マリーナさん。私とここから出ませんか? 協力して、一緒に出ませんか?」
「貴女……ええ、分かりました」
そう言って快諾してくれた彼女は、俺の目を見て何を思ったのだろうか。でもその彼女の黄色の瞳には、不安は無く。俺の言葉を信じる様に輝いていた。
どれだけ不安であろうと、怖くても進むべきだ。もし、進む熱量がプライドや逃げ、怒りだったとしても。
立ち止まる理由に負けてはならない。止まれば分かる事も、先に進む道が分かれてるかも、一回でも進んでみないと見える事は無いのだから。
そんな言い訳めいた事を思いながらも、彼女と一緒作戦を練ろうと決めた。
次は創作出来しだい…1週間内には書きます




