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11話 みんなの今の気持ち

予約投稿忘れてた!

ついでに最後の切削もして投稿

 相談しておいて解決はしてないけどもはっきりさせないと行けない事、それはこの世界に残るか否か。全員が全員、この異世界に残って満喫したい! という物好きも少ないだろう。それに、飽きた! 家に、元の世界に帰る! なんてそう都合の良い世界ではない。

 確かに今すぐ帰らないと行けない、とかは無いだろうけど。時間が経つにつれて元の世界に戻りにくくなるのではないか、と思うんだ。

 そんな事を1人で考えていると王都の仮宿になっている屋敷に着いてしまった。すでに夕食の準備をして食器を運んでいるシーナを見かけた。すると朝と変わらない、笑顔で出迎えてくれた。


「ヒイラギ様、クリシック様おかえりなさいませ。夕食を準備致してますので、リビングでお待ち下さい」


 そう言われたので、朝食を取った場所のリビングへ移動すると、シエラとヒメノが何やら話をしている。

 近づいていくとその内容は王女と遊んできたシエラが、ご機嫌な様子で出来事をヒメノに話してる。それに一見興味なさそうにしつつ、ちゃんとしっかり聞いてるヒメノ。


「…」


 みんなはどう思っているのだろうか。

 あの時自分はそう思った。実は覚えてはいたんだが、考えない様にしていた。朝と今、あの楽しそうな2人、それに今日の内に出会った人との内容を思い出すと、同じことを思ってしまう。

 俺の思いはひとつで、この世界をもっと知りたい…だが、それをみんなに押し付けるのはダメだ。どうも俺はこのパーティを気に入っていた様だ。


「どうした? 俺は先に座っているぞ」


 クリシックはあえてなのか、先に行ってしまった。

 もし、元居た世界に戻りたいとしたら…俺とは少なくとも永遠の別れになる可能性が高い。それはこの世界と行き来がまず不可能、というかあっちでこちらに来る事がまず考えられない。

 家族とは言えなくても、同じゲームの目標を立てて頑張った仲間だ。そんな事を同時に言えば躊躇し、言える事も言えないだろう。しかし、考えてもらうしかない。それは…きっとこれから必要になる事だから。


「ねぇ、みんな」


 俺はそう切り出した。少し、いや緊張してるのが分かる。これからの事を聞かないといけない。今の俺の呟きにどんな反応をして、どういう事を思っているのか。

 唐突だろう。俺でもそう思う、でも今しか無いんだ。帰るならそれなりに早い段階に動かなけばならない。召喚であれば魔法陣があるだろうし、それを起動出来るのはこの世界の人でないと分からない。恐らく厄介毎に巻き込まれるし、下手をすれば戻る手段を使えなくなったり、探せなくなる可能性もある。


「みんなはこれからどうしたい? 元の世界に戻りたい? それとも、ここに残って何かやってみたい事でもある?」


 卑怯か? いやどうだろうな。あまり重く考えさせず、ただ今の状態で何かしたい事があるのか尋ねるだけだ。本当なら個別に、直接的に相手に聞くのがベストだ。変な意見が入らず、自分の言葉で考えて発することが出来る。この集まりで言うのは俺からの最後の抵抗だ。

 それでも戻りたいのなら、後押しは必要だ。なぜならこれから先どんな出会いがあっても、捨て去る覚悟が必要だからだ。犬などに愛着が湧くように、この世界の人に接したら戻る意思が揺らいでしまう。


「俺はどうだろうな。まだやりたい事はないが、こういうゲーム的な世界観に憧れてた所あるからな。まだもう少し楽しみたいな」


 ゲーム感覚といえばそうだろうが、クリシックは楽しみで残る様だ。


「私は、お母さんとか心配だけどこっちの国も心配。お母さんやお父さんだったら頑張って来いって言うだろうし」


 家族の事が心配だが、この王都の惨状を見て放って置けないのはシエラだ。人が良いというか、正直だな。


「…私はどっちでもいい。帰ってもする事ないし、楽しい事もない。でもこの世界を見てるのは、ちょっと楽しいかもしれない」


 表情だけじゃよく分からないが、実は楽しんでいたのか? とちょっと意外なヒメノ。もしかしたらこの世界の人達がどう生きてるのか楽しみだったりするのではないか?

 安心していいのか意外と帰りたいというリクエストは無かった。それでもしたい事は別々だろうからこれからも一緒というのは減ってくるだろう。


「私はここで生活とか、色々面白そうだから残るつもり。それにヒメノと同じく帰っても楽しみもないし、シエラみたいに家族の事が気になるけど。どうせならこの世界で楽しんでみたい」


 俺はそう言った。



 その後、そんな宣言を聞いてたのか料理持ったシーナは後ろで立っていた。

 それを見て俺は恥ずかしくなって、弁明をしたりしても楽しくシーナは笑い。それにつられて他の3人も笑う。俺は恐らく顔が真っ赤の状態で俯く。

 料理を頂いている中、一応する事を提案する。


「みんなが帰らない事になったんだけど、実はしなきゃいけない事があって…」


 冒険者クランの長、イーサクが言っていた様に。国王様に国民として認めてもらう事が前提に必要になってくるだろう。言うなれば俺たちは、冒険者未満であり所謂旅人、悪く言うならば混乱に乗じた密入国の盗賊。この国にどんな法律があるかは知らないけど、用心はするべきだろう。

 日本に国籍がある様に、王都で国民になる事は大事だ。外部の人間と思われるよりは、こっちにメリットしか無いし、相手側も実は安心すると思う。


「安心ってどう言う事?」


「言うならば、パスポートを持ってない外国人?」


「平和の日本ではどうやっても犯罪だよ!」


「まぁそれは置いておいて、問題を起こた時にこの国側の決定に従う義務が発生する訳で、詳しくは…」

 シエラの疑問に的確とは違うかもしれないが、あながち間違ってない気がする。


 今の俺達は盗賊と同じく、問題を起こしても逃げればいいだけだ。だけど、国民になるとその国の人間である以上従う義務が発生する。それに国民になるという事は何かあった時に、他人ではなくて信頼が置ける国民、という国としても位置取りが期待できる。また、国を守って欲しいと頼みやすいという事だ。

 こんななりしてるけど、所謂俺達は英雄とも化物とも言える。何時問題起こしてもおかしくない、しかも強さは今この国の誰よりも強いかもしれない。そんなのに盗賊の様に殺せ!とか掴みかかった所で殺されるのがオチだ。衛兵はそれでも向かうだろうけど。


「こんな所、まぁ簡単に考えれば国民になればこの国の職業に付けるし。何かあってもこの国民と同じ処置になるから…て認識で良いのかな?」


「…頭がこんがらがってきた」

「私もー」


「あ、それと。シーナ、悪いんだけど…国王様に訪問していいかお願いしたいの」


 まぁ直ぐに返事は来ないだろうけど、会えるならあちらの都合に合わせた方がいい。というより、お偉いさんだし、国王との面会なんか直接頼もうと現地に行っても、追い返されるだけだろう。

 それまでの間、何してようか。街の散策の続きだったり、王宮にお邪魔出来るなら本を読ませてもらうのもありかな。入れなかったら本屋とか探そう……あ、復興の手伝いとかもするけどな。

次は7月23日、金曜日!

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