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10話 これからの事

 クリシックと2人、屋敷への帰路で今日起こった出来事や話をまとめていると。ふと、こんな事を思った。

 ヒメノもそうだけど、この世界で何かしたいことや不安を感じている事は無いのかな。

 特に今日クランで説明された内容には伝える気は無い。不確かだし、それに…どうせなら今、何も問題が起きて無い状態で自然体で居て欲しいな。

 正直言って俺の個人的な感情だけど、この世界を楽しんで欲しいと思う。勝手な事だしどんな問題がある、なんて事は分からない。しかしいつもなら、ゲームだからと死ぬ事は無い、ただお遊びだ、と済まされるがここはどう見ても現実だ。ゲームに近いというだけで死ぬことなんてする訳ないし、試そうなんて思う気も無い。


 まぁ……ごちゃごちゃ並べたけど、あいつらには何時もの様に居て欲しいってだけなんだけどな。


 家族でも知人でも友達でも無いけど、少しでも顔で見えないとは言え一緒にやってきた仲間だからな。

 そう1人で納得して自己完結していると、クリシックは何やらこっちを見ている。


「どうしたの?」


「いや、違和感があってな。女性と一緒に居るはずだが、男友達と一緒に歩いてる気分だ」


「ヒメノにも同じとは違うけど似たような事言われた」


 あっちは純粋な疑問というか、気になっての質問だろうけど。

 俺としては女になろうが、男のままだろうが普通に生活はしそうな気もするが。と言っても女性はこんな感じがいいなという理想はあるため、粗雑に生きる気は無い。それもあって今の口調を通してるし。

 変な感じにはなるものの、どうせなら周りに誰も見てないし。口調も戻して何時もな感じに話を切り出してみようか。


「んん……誰かしら居たから、この口調で喋ってないが今はいいだろ」


「俺たちとしてはこっちの口調の方がお前らしいと思うんだけどな。どうしてまたあんな喋り方なんだ? リアルで見ると違和感凄いな、そっちの口調だと口の悪い女性に見えるから複雑だが」


「なんだろうな、こう頭で発音と無意識で出す声は違うというか。思った言葉を口に出すと女性っぽく出る。だから凄く無理してる」


「まぁ…無理するな、どうせこの先いつまでになるか分からないが、それで通すことになるんだ」


 それもそうだな、と答えて咳払いする。

 でもそういう口調の女性はたしかに居るし、別に違和感ていうのは無いと思うのだが。まぁ価値観なんてみんなそんなもんか。俺も昔はそう思ってた時期あったし。

 いつまで、の所でついでにクリシックにも意見を聞いてみるか。何かしたいこと…これからどうしたいか。あの時もそうだけど俺はこの世界がどんな風になっているのか、だとかどうやって生活しているのか凄く気になる。それをこいつらにまで押し付ける気は無いから、何か明確な物があれば率先してやって欲しい。


「ねぇ、いきなりだけど。クリはこの世界に来て何かしたいことや、やってみないことってある?」


「いきなりだなぁ…そうだな、子供と遊ぶのは楽しいし今はこれと言って無いが。こんな事に巻き込まれてなんでそうなったんだ? という疑問があるから調べたいのはあるな」


「実はね、完全にじゃないけど。このパーティを解散しようかと思うんだ」


 えっ、と驚くクリシックにまぁ当然だよなと思う。俺もいきなりこんな事を言われたら驚くし、これからどうすればいいのかも分からなくなるだろう。しかし今の状態がどれくらい続くか分からない。それぞれやることも見つかるだろうし、完全には解散じゃないのは生活に安定してないからもある。

 仲間だから、何時も通りに楽しくやるのは大好きだ。遊んで暮らして、それでいて幸せになれるならそうであって欲しい。


「切り出すのはまだ、だけど。いつかはそうしたい…だって今は楽しいけどそれぞれやりたい事をしたい時に、仲間というだけで束縛するのは悪いから」


「なんとなく、だが言いたい事はわかる。しかしそれもお前がしたいから、だろ? まぁ純粋にお前が俺も含めて心配してるのもわかる」


 心配してのは見透かされている様だ。だけど真意までは分からないだろうし、それはそれで分かられても恥ずかしいだけだ。

 別に国がこの先どうなっていくとかに興味は無いけど、俺は知りたい事を知れればそれで良いし。だからってこいつらが何処かで傷つくのはなんかこう、好きじゃない。

 矛盾だらけだよな、と思いつつも今の生活がずっと続いて欲しいという自分もいる。


「ま、まぁ今すぐしたいわけじゃないし、今はみんな楽しんでる状態だから……その、やりたい事を見つけてそれをやって欲しいなぁって思っただけ」


「今はそういう事にしておいてやる。しっかし、喋り方的にゲームでは女性キャラを使ってる中身はおっさんを想像してたんだがこんな美少女になるとはな」


「事実だけど、なんかむかつくなぁ…頭撫でんな。身長差があるからって子供扱いするな!」


 わははと笑いながら大きな手で頭を撫でてくるクリシックに、くそうと思いつつも。

 なんかこういうの良いなと思う俺だった。


 気にしすぎなのかもしれないが、本当なら解散してそれぞれの事をやった方が良いと思うんだ。ドラゴンの襲撃、それはなにかの前兆である場合が高い。ゲームやってるから、そういうストーリーが普通だよな、なんて言うのかもしれない。

 それに未だに、俺らの召喚と俺らと同じゲームをしていた他の人らの召喚? についての共通点が見当たらないのもおかしい、と思う。これから先こいつらに黙って探るのは大変だけど、俺の勝手な行動だし気になるだけだから、こいつらを巻き込みたくないのが本音だ。

 それに…今の楽しい雰囲気を壊したくない。まぁはっきりさせないといけない事はあるが。

次は7月16日更新(遅れがなかったら、毎週金曜日更新だよ!)

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