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9話 確かな不安

説明会、でもない…


〆の文章の追加、及び修正

 終わってみれば、あっけなくとも言えるが。今回の事に対してクラン長のイーサクと少しお話する事にした。

 そういえば、姿が見えなかったヒメノは人混みを嫌がって、買い出しに出かけていたシーナに合流するそうだ。


「紅茶ぐらいしか出せませんが」


「ありがとう」


 受付のメルランさんにお礼を言うと笑顔を向けてくれた。

 救ってくれた、という部分を聞きたい気持ちもあるが。それよりも今はこっちの事に集中しよう。


「どこまで話したか…そうだ。あの襲撃はあり得ない。という話だったな」


「そこら辺詳しくお願いします」


「まぁ待て、お前達が何処から来てどこまで知っているのかは分からないが。一応説明だけさせてくれ」


 ここ冒険者クランは、変異種(ミュータント)と呼ばれる物を狩るのが仕事らしい。変異種ってのは、日常にいる動物がなんらかの理由で巨大化、凶暴化する現象らしい。理由は分からず、外に入ればなる。必ずという訳ではなく一部というのが頭を悩ませているらしい。また他にも細々とした傭兵稼業に近い事をする。

 波はあるものの最近は目に見えて増えたらしく、忙しくもあるとか。


「こっちとしても、あんな大きな変異種を見るのは初めてだ。元が大きいのもあるが、あんな物がいればすぐに話題に上がる筈だ」


「対処は出来なくても警告は出る筈ですよね」


「あぁ、それにこの王都のみに目を付けたってのもおかしい。山付近でいる事はよくあるが…この辺りは平原が多く、周りにも大きな国がある筈なんだ」


 そう言って、地図を広げてイーサクは語る。指差しで山の位置や国の位置を指していくが、その山はここから大きく離れていた。


「あるとすれば、ここに何かがあるか。下手したらここに誰かが仕向けたかですね…」


「前者が最も高いだろうな。しかし、あれほどの龍族を動かす何かとは」


「生態までは知りませんが同族、卵、子供どれかという可能性もあります」


「誰かがここに持ち込んだと? しかし、入国の際には厳しい荷物検査を行なっている筈だ」


 まぁどれも予想でしかない。後者である誰かが仕向けたという可能性もある。

 話をしていくと、龍族は基本何もしなければ。こちらに干渉することは無いらしく、自由気ままな性格であるという。決してそうは見えなかった。あれは怒り狂っているというよりは…結局憶測か。


 ついでと言ってはなんだけど。さっきのゴロツキが使っていたものを少し聞いてみよう。


「さっきの試合で、相手側が使ってた魔法みたいなのはなんですか?」


「あれか? あれは精霊付与、まぁ精霊宿しとも言われてる。それにしても、あんたらそんなのも分からず使ってたのか?」


「あはは…。実は使えるから使っている、みたいな感じです…」

 本当にそうなのは、なんとも肯定し難いが。俺らのがそれに該当するかはまた別問題という事で。


「あれは各国で祀っている精霊神殿で、儀式をすると使える様になる。原則1種類国に祀っている、そしてそれを許されるのは国民。うちの国だと光精霊だな」


 因みにゴロツキが使っていたのは、隣国の風精霊だそうだ。

 何故ここに来たのか、まぁあの騒乱での野次馬か…それとも偵察か。

 それはそれとして、その精霊宿しっていうのは儀式時に呼び下ろした精霊との契約時に名前が明かされる。それを名前として放つ事でその能力を使えるという、なんというファンタジー。


 待てよ? という事は国としては色々な魔法や属性攻撃を使ってるシエラとかヒメノは他国を取っ替え引っ替えした重悪人になるかもしれないのか?


「それって複数の精霊と契約は可能なんです?」


「禁止だな。儀式は国王様しか知らないし、弾かれるとか聞いた事がある。それに、所謂精霊の契約は国への忠誠とも取れるからな。精霊を持って、別国に移住する時は一部の場合を除けば、双方の国王の許可が必要になる」


「一部の場合って言うのは?」

 気になるがなんか嫌な予感も。


「国を捨てる、まぁうちの冒険者クランもその口に入る。国の中という意味では、国に属するから国王に申請の元。冒険者クランに入ります、うちの国の情報は漏らしませんと契約するんだ……もう一個あるが、縁起でも無いが国が滅ぶとか、な」


 冒険者というだけあって、他国への入国は禁止されてる訳では無い様だ。

 そうなると商人も同じって事か? なんかそこら辺は複雑な物を感じる。

 しかし、国民なら精霊契約出来るという話だが、みんなそういうのを使うところ見た事が無い。一部の国民のみ、とか条件付きな可能性もあるな。


「そういえば、お前達は何処の国に属してるんだ? 精霊宿しをしてる感じではないし。何か理由があるのなら、国を出るか国民になるかしておいた方がいいと思うぞ?」


「ありがとうございます。実は国が無いので皆と相談して、国民になるか考えていたところです」

 うん、嘘は言ってない。この世界には国が無いからね日本は。


「そうか…国が無いんじゃどうしようもないな。言いにくい事を聞いちゃったな、まぁうちに入るっていうのも有りだとは思うぞ」


「考えおきます」


 あぁ良心が痛い。国が滅んじゃったから行き場が無い、なんて訳じゃ無いのに。いや帰る方法がわからないんだから無いのも同然なんだけど。なんかこう良心が痛い。

 話を終えて、立ち上がる。

 こうやって長々と人と話すのは疲れる。まぁ色々聞けたし、少しくらいの疲れだったら貰いものだ。



 外へ出ると、辺りは夕日に包まれていた。

 クリシックは何故か外で待っていた。何してるのか聞いてみると、中であんな事をしたものだから質問責めに合い。しかも一緒に仕事しないか? とも誘われたらしく、大変だったらしい。


「女性にも声かけられて、少し期待でもした?」


「興味無いな。そういうのを期待するくらいならお前らと冒険する」


「そういう意味じゃないんだけど」


 楽しい冒険の方じゃなくて、色恋の方なんだがな。まぁどちらの意味でも構わないけど、日本とは違うんだからそういうのくらいはしてもいいと思うんだが。

 そう思いつつ2人で屋敷へのんびり歩き、時にはからかい混じりの雑談をしながら帰る。


「お腹減った…」


「そうだな。まぁ屋敷帰るまで我慢だ」


 そういえばお昼を食べてない気がする。

 俺らのパーティーって、色恋みたいな浮ついた話しないんだよな。まぁゲーム内で付き合ってるとか夫婦なんだ、という方が珍しいが。

 年齢とか単なる予想だとクリシックは成人はしてる気がする。2人は高校生辺りじゃないかな、ゲーム内で喋ってる所をチャットで見たが学校が…とか言ってたしな。

 俺はどうなんだと言われたら、ノーコメントと答える。こっちが軽いとは言わないけど、機会くらいはあるんじゃないかと思うな。是非そういうのあったら存分にからかってやろう。

次は7月9日更新予定……


実は元々次までは作ってあったんですが、差込で話入れようと考えて。その話がまだ作成出来てない状況です。間に合わせる予定ですが、遅れたらすみません。

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