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Enigma Sisters:The Destroyer (毎週水金日更新)  作者: ひだり
第一章 失敗と経験
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一条さん


 

「男性の立ち入りを禁ず、ねぇ」

つまりこの先は女の園って事?

「あ!言っとくけど私は女性が好きって訳じゃないからね!?ちゃんと異性が好きなんだから!!」

……周りには誰もいない、いや、なんか聞かれたような気がしたんだけど……気の所為?

「はぁ、ばかばかしいわ……」

男子禁制のこの通路には特に変わった物は……いやある、めちゃくちゃある!

通路のいたる所に……男性の堕とし方って本が落ちてたり、壁に貼り付けられてたり……何なのよこれ

「貴女もこのセミナーに来たの?」

「ひゃい!」

いきなり肩を叩かれて変な声がでちゃった……

「ご、ごめんなさい……びっくりしちゃいましたよね」

そこには黄色い髪の、私と同じぐらいの大きさの女の子がいた

「あんたいったい何処から」

「ほぇ?」

周りには誰も居なかった!薄く氷の壁も作っていたのに、それが無くなってるし!


氷を消されても気付けなかった、つまり何時でもこいつは私を……殺せたって事になるわね

「私はね、伊勢から来たの!」

「伊勢……あー、神宮の?」

「そうそれ!みんな三重って行ってもドコだっけ?って言うけど、伊勢って言うと分かってくれるのよね!」

油断させようとしてる……よね?

「たまーーに、名古屋って言っちゃう人居るけどありえなくない!?県民の誇りはどこ行ったー!って、ね?そう思うでしょ」

「え、ええ、まぁ……地元を大切にする心は大切よね」

なんなの……コイツ

「えっと、ごめんごめん、私は一条みゆき!貴女は?」

「……祷花よ、凍祷花」

「キレイな名前だね!よろしく、凍ちゃん!」

この人、全く襲ってくる気配が無い。

だからこそ、怖いわ

 

「はい、握手で友達~」

「えっ」

私の周りには薄く氷の壁があるのに、それを無視して私に触れてきた

「やっぱりお前は……ここの工場の作業員だな!?」

突き放して氷で剣を作り、剣先を一条みゆきに向ける

「あわわわ、何それ!どこから出てきたの!?」

「答えろ!お前はここの作業員?」

「違うってば!怖いからそれしまってよ!」

そーっと剣に触れようとしてきた?また壊してくるつもりか!?

「させない!」

私の方から剣を手に突き刺した

赤い……血液??じゃあなんで私の氷を……

「痛いよ……何で……痛い……」


どうなってるの?私の人力を無効にできる人間がいる訳が無い

なのにコイツは……

「痛い……うぅ……」

「ごめんなさい、治療するわ」

刺してしまった右手を診る……うん、そんなに深くは無いわ

「何でこんな事するの……ぐずん」

「……ここには人の見た目をした化け物が何人、いえ何体もいるのよ。擬態でもしてるのかと思って、ごめんなさい」

「化け物?そんなの居なかったよ?」

ここにはあの目口無しや赤錆人間が居ないの?

「ねぇ、本当に貴女……いえ、一条さんは何処から来たの?」

「だから伊勢だって」

「違うってば、その……この工場の何処から来たのかって事よ」

 

「えーっと、あの部屋だよ」

一条さんが指差した方には、大きなホールのような場所があった

大学の講義室のような、そんな場所。

「あの場所には一条さん以外にも人がいるの?」

「いるよいるよ!いーっぱいいるの!」

「……ねぇ、何でこんな所に来たの?」

セミナー?とか言ってたけど……こんな場所まで三重から来る?普通ならありえないと思うんだけど

「その……じつは覚えてないんだよね」

「……何で」

「気づいた時にはあのホールにいてさ、あはは」

多分攫われて来たのでしょうね

「だからもし普通にセミナーに来てる人がいれば何かわかるかなって思ったんだけど」

なる程ね、つまり

「何がなんだかわかってない、のね」

「ずばりソレ」


手の治療をしてから一条さんの案内でホールに向かう事にした

「えへへ、治療ありがと!」

私が作った怪我なのに、変わってるわね

「ここ……え」

「どうしたの……一条さん少し下がってなさい!」

赤錆人間が、ホールにいる女性を殺している

ここにいる女性は皆……ちょっとまって

「一条さん、貴女年齢は」

「14……だけど」

繁殖小屋にあった下半身はここから供給されているので間違いないわね

「目をとじて、じっとさてなさい!」


「……ふぅ、蒼蓮がいないだけでやりづらくなるわね」

普段凍らせて、砕く事で雑魚をいっぺんに対処してたけど……

「一つ一つ氷剣でやるのは疲れるわね」

足元を凍らせて動けないようにして……本当に疲れた

「……すご」

「どうも……一条さんは平気なの?」

「ん?何が?」

「ほら……その、周り」

女性と赤錆人間の死体だらけの中に、私と一条さんのふたりだけ

「え、あーっと……後は任せる!さらば!」

「ちょ!ちょっと!」

一条さんが……気絶した。

「起きて!起きてってば!もー!!」

こんな死体の中にいる訳にはいかないし……

ホールの近くのベンチに一条さんを移して、私と彼女の周りを分厚い氷で覆った。

「……はぁ、肉体労働は疲れるわね」


キャラ紹介


一条みゆき


身長 155cm

体重 レディに聞く事じゃ無いわ!

スリーサイズ ……これからおっきくなるもん!

年齢 14

好きな物 恋バナ


赤い血液の、普通の人間

たまに不思議な力を遣うらしいが……くわしい事は何もわかってはいない。

よく目をキラキラさせて友達にデザートをねだっている。

小動物的で可愛いとクラスでは密かな人気がある。

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