戦闘開始!やるわよっ!
「んっ……!」
蒼蓮の拳がツギハギ人間の身体を貫いた
耐久や攻撃力は、赤い血液の人間と大差ない
正直言って、見掛け倒しだ。
私は氷柱を作り出して、アイツラらを刺し殺していく。
刺すだけでは死なない個体もいるので、そろ弟が対応している
「蒼蓮お願い!」
「わかって……るっ!」
人の胴体を利用した盾も弟は貫いて、その後ろから襲おうとしてきた奴は私の氷で固めて、裏拳で弟が粉々に砕く。
「ふーん、大した事無いわね」
「全然……余裕……ぶい」
ぶいって……アンタね……
「わお!人力まで使いこなすとは……すごい!ブラボー!」
「どうも、で、これから工場長とやらを殺しに行くから、よろしく言っといてよね」
「まって……ろ……」
「ふふふ、ええ、お待ちしております」
進みながら施設を破壊していく
道中に現れた目口無し達も殺しつつ、先へ進む。
蒼蓮の体力の温存の為に、私が氷の剣を作り出して、それで対応していった
進むにつれて、人間らしき姿……縫い合わされていない姿が見えてきた
「死んでるわね」
かろうじて生きている人間もいるが、赤色だ。
死者と生者が並んでいて、良く見ないとわからない。
巨大な、私の身長程の大きさの歯車の間から子供の頭や腕が落ちてきた時、蒼蓮は軽く悲鳴を上げた
歯車は骨を一つも潰していなかった、ただただ肉のみをこそげ落としていた……もちろん臓器も。
「ねぇ、ここって」
"繁殖小屋"そう入口に書かれた部屋があった
中からは……ッ!殺してやる!!
私は勢いよく扉を開けて、床から氷柱を突き出して男共を刺殺した、あっけなく、一撃で殺せた
「ねぇ……大丈……夫?」
「姉さん……ダメ……助からない……よ」
繁殖小屋の中には、まだ15歳にもなっていないだろう少女の下半身と……そこから繋がる子宮が壁から出ていて……オエッ……気持ち悪い……
「部屋を……でて……僕が……破壊する……から」
「ごめんね……お願いするわ」
部屋の中からグチャグチャと嫌な音がする
弟が下半身を潰して回っているのだろう
救えなくてごめんなさい、助けられなくてごめんなさい……
「終わった……よ……」
部屋から出てきた蒼蓮の服には、赤と青の血液がべっとりとついていた。
「遅かったわね……ありがとう、ごめんね、頼りない姉で」
「天井が……苦労した……」
天井?いったい何が「もう無い……教えない……姉さんは……よくやって……る……よ」
その先には加工室と書かれた部屋があり、そこで私達は不可思議と思われるアイテムをいくつか見つけた
「これって」
どう見ても木製……いやちがう触ってわかったわこれは多分……和紙?
和紙を折って銃の形にした物かしら、トリガーまであって本物みたいね
トリガーを引くと、音を立てて発砲できた
「不可思議……だ……ね」
まさかこの部屋にある物すべて……不可思議?
おもちゃの横にはまたおもちゃ
今度はヨーヨーね……迂闊に触れるべきでは無いわ
「姉さん……これ……」
「ありがとね」
「いろいろ……探す……ね」
「私は少し調べるわ、少しだけ時間をちょうだい」
えっとこれは……皮剥ヨーヨーね
「ネーミングセンスよ……もう何なのかわかったわ」
このヨーヨーは触れた皮膚を、かすめ取る物である
その一文だけしか説明が無かったけど、それで十分ね。
「触れなくてよかったわ」
次は……ハンマー?
「えーっと、何々……ミンチ・メイカー……だから名前よ名前」
このハンマーは、安全である。人肉以外には傷をつける事ができず、落としても靴に当たれば問題無い。
……ヨーヨーで皮を剥いで、ハンマーで肉を取る
そしてこのストローは、もう見なくてもわかる
血液を集められる物だろう。
「だから不可思議って嫌いなのよッ!」
私の氷の硬度は思うがままに操れる、蒼蓮と一緒に戦うときは蒼蓮に壊しやすく、敵には脅威となる硬さにしてある
「今回は硬度の遠慮はいらないわねッ!」
硬さをMAXにして、氷の塊を二つ作り、不可思議をおもいっきり挟むようにぶつける
ハンマーもヨーヨーも、粉々に砕けていった
だけど、紙でできた銃だけは破壊できなかった
「このっ!このっ!」
何潰そうとしてもダメ、鋭い氷にしても破る事が出来なかった。
あーもう!!
「一旦もって帰るかな、多分破壊できる人がいると思うし」
仲間を頼る、最近学んだ事が早速生きている。
「姉さん……みつ……けた……」
「何かあったの?」
「工場長室……だって……書いてある……」
割と近かったわね、さぁて、ここにあった不可思議を殆ど破壊し終えた事だし
「乗り込むわよ!!」「う……ん……!」
加工室を出て、蒼蓮の案内で先に進む……あれ?
「こっち逆じゃない?しっかりして……ッ!!」
危なかった!今ギリギリで拳を躱した!!
「何すんのよ!!」
「姉さん……みつ……けた……」
「ふざけないで!」
「工場長室……だって……書いてある……」
「アンタ何言ってんのよ」
「う……ん……!」
身体の乗っ取り?それとも幻覚?別人が蒼蓮の姿形を真似している?
何にせよ、今は動きを封じるしかない。
「弟殺す訳には行かないからね、氷漬けで拘束してやるわ!!」
キャラ紹介
上司の男
身長 185cm
体重 78Kg
趣味 「閲覧不可」が好きかな
本名は「閲覧不可」である、名乗る事は少ない。
自分ではスーパーマンやミストと名乗る事があるがそれは彼の「閲覧不可」と「閲覧不可」の事を指しているのだろうと思われている。
現在彼は「これ以上の閲覧は許可されていません。無断でアクセスを行った場合は速やかに上司に名乗り出て下さい、名乗り出なくても、今あなたが見ている事を我々は記録しました。あなたと同じ遺伝子を持つ人間も巻き沿」