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Project_YUO 錆びついた世界の話  作者: Mr Information
7/7

Act 5

 例の『タイルの部屋』、奴のいる場所を目指す。

〈フロウさん、新たな"おもいで"を試してみることを推奨します〉

〈個体名:tat6d27mp2828mpmg'a904tgへの対抗策となる可能性もあります〉

 確かにそうだ。鎧のことを完全に忘れていた。と、言うわけで…

 『よろい』を使ってみる。


 結果は、黒い大きな鎧を装備した、というだけ。はっきり言って重い。

〈移動速度低下Lv5を確認しました〉

 いらない、これ。ただ、どこか懐かしい気もする。


 しばらく進み続け、ついにあいつの近くまで来た。さっきから震えが止まらない。もちろん武者震いだ。間違いない。

〈前方にオブジェクト、移動しています〉

 ここで私の最強装備、『バール』を…

〈遠距離攻撃の兆候です!〉

〈回避してください!〉

 …⁉︎

 スマホから目を離し、半分転ぶように回避。さっきまでいた場所に、紫の鎖が生成されている。幸い避けきれたのだが、不幸は別にあった。

〈なぜ『よろい』を使っているのですか⁉︎〉

 操作している途中で避けたせいか、『よろい』を発動してしまった。解除しようとしても、鎧のせいで操作しにくい。

「「「イィイイイイィィイィィイイイ‼︎‼︎‼︎」」」

 何重にも重なった気持ち悪い声。全身の力が抜けていく。

〈攻撃、防御低下Lv3です!〉

 起き上がろうにも鎧が重い。あいつがビチャビチャいって近づいてくるのがわかる。もうだめだ、また殺される…

 ガキィィン、と金属音が大音量で聞こえた。あいつが噛み付いて来たみたいだ。このまま鎧ごと噛み砕かれて…

 あれ、そういえば、音は聞こえるのに衝撃がない。やっとの思いで立ち上がると、こっちに針をいくつも飛ばす化け物が見えた。でもこちらは痛くもかゆくもない。

〈ダメージ・衝撃無効Lv4です…〉

 その奇妙な光景に、流石のルシエルも困惑しているようだ。

 こっちは無敵だから、いくらでも攻撃し放題!そして反撃への第一歩を踏み出したところで気づく。

(重いし、遅い。)

ならせめてバイオリンを抜こうと近づく。しかし相手は針を飛ばしつつ後退速度からして追いつける気がしない。

(弱点だらけじゃんコレ!)

 …攻めるしかないか?でも、『よろい』を解除した瞬間に穴だらけ。何か、いい案は…

 突然、何かが横を通り抜けていった。高速で。そしてあの化け物は、足を次々と切り落とされてゆく。

「「「「オオォアァオォ!…ォォ」」」」

「すみませんね、儂の知り合いなのだよ。」

 この声は。常に余裕かましてて、イラっとくる、つかみどころのないコイツは…

「三宅師匠(せんせい)っ⁉︎」

「久しいな、フロウ。守りばかりではどうにもならないと言ったはずだが?」

 『バール』に切り替え、挨拶がわりの一振り。もちろん、全力で。

「前以上に雑になっているな。コレだから銃弾も跳ね返せないのだよ。」

 気づいたら後ろに回り込まれ、両腕を拘束された。コレもいつものことだけど。

「さあ、お茶でもしようか。一つ目のマスターが待ちわびていたぞ。」

よんでくださりありがとうございます。

ついに試験シーズンに入ってしまいました…

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