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革靴って実は水洗いできるんですよ!

作者: 鯣 肴

革靴は水で丸洗いできます。それをストーリー風に紹介します。


あるサラリーマンがお気に入りの革靴を履いて帰宅中、雨に降られた。雨染みを防ぐために彼は革靴の水洗いをすることにした。

今日、会社からの帰り道、突然雨に降られた。

天気予報だと今日はずっと晴れのはずだった。だから俺はお気に入りの革靴を履いていた。国産メーカーのRから始まるブランド名の黒のウイングチップ。底は革貼りだ。


少々派手ではあるが、俺は仕事の踏ん張り所でこれを履くことにしている。そうすると気が引き締まり、しっかり踏ん張れる気がするからだ。


無事踏ん張りきった、あとは家に帰るだけだったのに雨に濡れてしまった。このままでは靴に雨染みができてしまう。これだけ振られたらもう防水クリームでは守りきれない。


俺は家まで走った。しかし、家に着いた頃には俺の愛靴はずぶ濡れだった。染み、染みになる、俺の俺の勝負"靴"が。俺にとって勝負服はないが勝負"靴"はある。俺はそれを密かに誇っている。


このままではいけない。すぐさま靴を守る準備をしなくては。俺の知識を総動員して、愛靴を守るんだ。幸い明日あさっては休みだ、二連休だ。これなら手はある。俺はすぐにその準備に取り掛かった。


まずは、家の洗面台に詮をして水を溜めた。靴の紐を取り外した。そして、おれは愛靴を裏向けて水に着けた、いや、沈めた。およそ10分。その後、面を向けて、靴の内部も水に漬からせた。およそ1分。


そして、靴に水が染み渡ったのを確認した俺は、秘密兵器を出した。"サドルソープ"。これは、革製品用の石鹸だ。別に肌にやさしいタイプの石鹸を使用してもいいが、乾燥時の革の割れが怖いためおすすめはしない。それを新品のスポンジにつけ、撫でるように洗う。決して爪を立てたりしない。そうして擦ったところがやたら色が剥げたり、深い傷がついてしまうことがあるからだ。靴の内側も外側も一通り洗う。


ここからは間違えてはいけない。取り返しがつかなくなるから。靴をいらない布で拭く。表面についている泡を取り除く感じで。布は、古いTシャツの切れ端などでもいい。ティッシュを使うと、表面に白いごみがけっこうつくことがあるのでおすすめしない。ぜったいに水で洗い流さないこと。それをやったら、このサドルソープを使った意味ほぼなくなります。


そして、最後のステップ。『干す』だ。ここでもやったらいけないことがいくつかあるんできをつけながらやる必要がある。靴の中に詰め物をする必要がある。『シューハンガー』もしくは『シューキーパー』といわれる木製の靴の形の、靴のハンガーを入れるのがいい(プラスチック製もあるがやめとけ、それだと中がうまく乾かずカビが生えるから。)が、なければ新聞紙でもいい。丸めた新聞紙をけっこうぎっしりになるように詰めるのだ。


『干す』準備が終わり、いよいよ干すのだが、場所が肝心。直射日光の当たらない風通しのいい場所で乾かすことだ。ゆっくり乾かす。約二日かけて。夏場だと一日で乾くことがあるが、冬場だと確実に二日必要だ。靴のつま先が下を向くように、日陰になる家の外壁に干すのがおすすめ。もちろん常時日陰になるところであることが前提になるが。当然、干す二日間は雨が降らない日じゃないとまずい。


しっかり二日間経つと、シミがないきれいな靴になる。さすが俺の愛靴、かっこいいぜ。もちろん履きおろす前に靴にクリームを入れたり、その後にちゃんと防水スプレーしたりなど大事なことはたくさんある。最後に紐を通して完成だ。




革靴の洗い方にはたぶん正解はありません。そういう本読んでも、本職の人にやり方聞いてもところどころ違っていたり、わりとそういうもんなんです。だから、興味をもったら自分なりのやり方を探しつつ探求してみてください。


革靴好きがふえたらいいなあと私はいつも考えています。

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