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第二話

ついに第一話投稿しました٩( 'ω' )و

プロローグの時点で30人以上の方々にブクマされたりコメントを貰えたり評価して貰ったりで感動してます( ;∀;)

投稿スピードはそんなに早くない…かな?w

引き続きよろしくしてくれると有難いです!


2/4 後書きを追加

2/8 いろいろ改稿

2/9 後書きを追加

2/10 微調整

「う……ん……?」


 浮上していく意識の中、なにやら柔らかい感触を感じる。

 目を少し開けてみると自分がベッドに横たわっていることに気がつく。


(俺は電車に轢かれて死んだはずじゃ? もしかして奇跡的に助かったのか?とすればこれは病院のベッドか……)


 未だにボーっとする頭で呑気にそんな事を考えながら今度はしっかりと目を開けると……


「どこだ!? ってあれ!? えっ!?」


 病院とは違う見慣れない部屋の風景に驚いて声をあげ、さらに聞きなれない自分の声に驚くという二段構えを見事にやってのけ、飛び起きた。


 ーーいやいや、ここがどこということよりもだ。俺の声はこんなに高く可愛らしい声じゃないはずだ! まるで少女の声じゃないか! 俺は男だぞ?


 ハラリ……


「……。」


 飛び起きた衝撃で乱れた髪が視界に入る。


「銀……色? ってことは銀髪?」


 そう、視界に入った俺の髪は見事な銀髪であった。しかも異様に長い。俺は今ベッドの上にペタリと座り込んでる状態だ。そんな状態で髪はベッドの上にほんの少し広がっている。立ち上がれば腰より少し下まではあるだろう。


「ハハハ……まるで俺は女になったみたいじゃないか……。まさか……な?」


 まさかと思いながら下、主に胸の部分を見る。


 ーーない……わけないか。少し膨らんでいるな……。というかドレスって……。


「……。いや、何か服の中に詰め込まれてるだけだろ。」


 勝手に上がりまくったテンションを無理矢理下げてそう決めつける。しかしそこは元健全な男子高校生、他人の目のない空間で胸かどうか分からないがそれっぽいものを揉めるかもしれない状況下では男の性には逆らい難いものがある。


 ムニュリ


「ひゃあっ!!」


 なんとも言えない妙な刺激が背筋を走り、つい変な声を出してしまう。


「てか、これでもう今の俺は女確定だろ。さらに下の方は…、まぁ、どうせ棒なんて付いてないだろうし確認するまでもないか。そうとなれば次に気になるのは今どんな姿をしているかということだ。」


 ベッドから降り立ち、鏡はないかと部屋を見渡し、窓の付近にあるのを発見する。


 ーーそれにしても視点が低いな。確か元々171cmあったから…体感で今は150前後か?


 そう考えながら鏡の正面に立ち、自分の姿を確認すると同時に俺は言葉を失った。


「エ……ル……ノア?」


 あまり高くない身長、腰に届く程長い銀髪、吸い込まれそうな程鮮やかな赤の瞳。そう、俺はFLO内の自キャラであるエルノアとなっていた。


 ーーなるほど分からん。何故俺がエルノアになったんだ?転生というやつか?そもそもこれは現実か?夢か?少なくとも死んだのは記憶にあるからゲームではないだろう。


 試しに右頬を思いっきり抓てみる。


 ぎゅぅぅぅ!!


「いったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 まだ混乱しているためか、力加減を間違えて強くつねりすぎ、想像以上の痛みに思わず涙がでてしまう。


 ーーおかげでこれは現実だってことが分かった。つまり、これから俺はエルノアとして、一人の女性としてこの世界で暮らしていくのだろう。まずは、口調を変えないとな。ゲーム内での口調でいいか、あれなら十分女だと思われるはずだ。


 そういや、女になったのはいいが下着とかどうする?それにトッ、トイレ……とか風呂……とかはどうすればいいのか?そもそもこの身体は人と違って吸血姫だ。人の血を吸う必要があるのか? 太陽の光には弱いのか? 流水にも弱いのか十字架とかにんにくとかetc……。


 太陽の光に弱くないか確認する為に窓を開け、手を出してみる。どうやら問題ないようだ。


 そしてそれは突然やってきた。正確にはさっきから感じていたがわざと無視していただけだ。


「トイレに行きたい…」


 トイレに入り、用を足す。案外問題なく出来てしまった。まぁ、代償として男として大切な何かを失ってしまったが。


 手を洗う。どうやら流水も平気なようだ。もしかしたら人だった時と同じ要領で暮らしていけるかも?


「しかしFLOの世界かぁ……。もしかしたらシステム画面とか見れるのかな?」


 システム画面を呼び起こすイメージをしながら手を縦向きに振る。すると、半透明なシステム画面が現れた。


「システム画面は見れるようね。って、ステータス画面しかないじゃん!

しょうがないからステータスを見てみようかな。


名前:エルノア(銀の零氷姫)

種族:吸血姫(真祖)

職業:賢者(MAX)

副職:聖女(MAX)

Lv:255

力:72(+0)

体力:7(+0)

魔力:100(+0)

敏捷:68(+0)

特殊能力:詠唱破棄


うん、間違いなくゲーム内でのエルノアのステータスだね。副職とはいえ、悪名高い吸血姫が聖女、つまり支援職の最高職である聖女に付いているなんて見事な種族詐欺。しかし、防御力とかが表示されなくなってるね。ゲームじゃないんだから確かに防御力なんて関係ないだろうけど……。まぁいいや。


ところで、所持金ってどこに表示されてるんだろ?」


 何度も何度も入念にシステム画面を確認する。


 ーーうん、見つからない! お金無し! 0円! ……これヤバイんじゃないの? お金が無いと勿論買い物は出来ないだろう。


「ヤバイ! どうにかしてお金手に入れなくちゃ! そだ、インベントリに非常時に換金するための金の延べ棒を何本か入れてるはず! ……インベントリ使えるかな……?」


 インベントリから物を取り出すイメージをする。すると、手の上に念じたアイテムが現れた。今度はインベントリに入れるイメージをする。さっきと同様に念じたアイテムは消えた。


「よ、よかった……。お金には暫く困らないかな?でも換金所行かないとね……。取り敢えず近くの街を探しますか。」


 ベッドに戻り、脇に置いてあった靴を履く。


 服装は今のままでも大丈夫かな。今、私は黒を基調としてフリルが大量にあしらわれ、胸元にアクセントとして赤のリボンが付けられたスカート部分が膝上までしかないドレスに白のニーソを着用し、黒のローファーを履いている。


 ーーそうそう! 脳内で考えてる時の一人称も無理矢理私にしたよ! もう男としてのプライドなんて知らない! もう男であった西条悠貴は死んだんだ! 一人の女性として、エルノアとして生きるんだ!! えっへん!


 そういえば魔法とかも使えるのかな?こればかりは屋内で確かめるわけにはいかないよね……。どんなに弱小な魔法でも間違えて暴走させたら惨事だよ。しかも私の魔力から解き放たれるんだから惨事を通り越した大惨事になるよ。後々屋外でこっそりと検証することにしますか。


「さて、準備も出来たし街に向かおうかな? さっき窓から外を見た時、ここは村だってことは確認したから村人に街について聞こう!」


 いざ部屋の扉を開き、玄関に向かおうとすると、すぐ近くの部屋から声をかけられた。


「おっ、起きたか。」

「っ!?」

「あっ……すまんすまん。驚かせるつもりはなかったんだ。俺の名前はジル。3日前、お前が近くの森の中で倒れてるのを見つけて保護したんだ。よろしくな。」


 そう言ってジルは右手を差し出した。

ちなみに、一般の大人のそれぞれのステータス平均値は10です。

ステータスの上限は100です。

数字の差がそのまま現れる…というわけではありません。

大きくなればなるほど1あたりの差が広がっていくということです。

エルノアの体力以外のステータスが如何に優れているかがよく分かりますね。

常にというわけではなく、意識しなければ数値通りの能力は発揮できません。


副職というのはレベルが200を超えた時に使えるようになるシステムです。

その職の最高レベルのスキル、聖女の場合は死者を蘇生する「リザレクション」などは使えませんが、それ以下のレベルのスキルなら使えるようになります。

勿論職レベルを上げないとスキルは習得出来ませんよ?

それと、職ボーナスは受けられません。


特殊能力の詠唱破棄はそのままの意味の能力です。

ゲームだった頃は覚えている魔法を無詠唱で発動出来るというチート能力でした。

現実となった今もその効果はあるのか…それはまだ分かりせんよ?((


エルノアの衣装はこの世界では珍しいとはいえ、見かけないことはありません。靴についてはこの世界に存在しません。一般の人から見ると「仕事や戦闘じゃ動きにくそう」です。貴族から見ると「見た目いいしアリじゃね?」です。

つまり、外見からしてエルノアはどこか良いとこのお嬢様に見えます。

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