第十三話 悪魔の力
オレはまたトックリを1本あけて、追加で三合の日本酒を頼んだ。
「なんか今日の生馬さんはいつもと違うなあ。酒はやたら強いし、語ることはかっこいいし」
オレは少し酔っぱらっていたのだろう。人間に、藤井にぜひとも聞いてみたいことを思い切って聞いてみた。
「藤井は悪魔とかって信じるか?」
「何ですか。今度は急にオカルトな話になりましたね」
藤井もビールをおかわりする。
「悪魔かあ。正直信じていないかなあ。僕、結構そういうの好きなんですよ。都市伝説みたいな話とか、神様はいるとかいないとか。宇宙人の話とかね。でも、悪魔はいないというよりあまり考えたことはないですね。悪魔の仕業っぽいって話も聞いたこと無いですし」
「じゃあ、悪魔に対して持っているイメージはどうだ。どんなことをしでかしそうだ?」
「それが難しいんですよね。悪魔、悪魔…。やっぱり人間が困るようなことをするんじゃないですかね。人に不運をもたらしたり、悪さをしたり。場合によっては殺しちゃったりもするんじゃないかな」
「はっきりしない答えだな。つまりあまり悪魔というものを考えていないということだ」
「そうなりますね。生馬さんは信じているんですか、悪魔のこと」
「信じているよ。オレもお前と同じで悪魔や神について興味がある。今日はその話をネタに酒を飲もうじゃないか」
「生馬さんと仕事以外の話で盛り上がるとは思わなかったなあ。やっぱり今日の生馬さんは違うなあ。じゃあ生馬さんの考える悪魔ってどんなのですか」
「悪魔はな。実態を持たないんだよ。実態のない悪魔は大したことはできない。精々人間に不幸が降りかかるように呪ったり、不運が続くようにしたりするのが精いっぱいさ。まあ人間からしてみたらついてないなあ、くらいの出来事だろう。やっかいなのは実体のある悪魔さ。実態を持つと言うことは何か他の動物に憑依するということだ。人間に憑依するやつももちろんいれば、虎やライオンといった動物に憑依するやつもいる。何に憑依するかはそらに決められるんだけどな。こいつらは性質が悪いぜ。例えば人間に憑依した悪魔は人間の持つ能力をほとんど超越しているからな。体力、知力、想像力、生命力。その他に多少の念力も使える。人間を金縛りに出来るくらいの力だ。それから人間の脳にちょっとした細工をすることができる。今まで経験したことのないことを経験したからのように操ったり、その逆で忘れさせることもできる。また神経に直接攻撃することも可能だ。もちろん手は触れないでな。これが痛いらしいんだ。それに聴覚、視覚、味覚なんかの五感もある程度は操作が可能だ。悪魔に目を付けられたら死んだも同然だと思った方がいいな」
オレはまた日本酒を飲みながら、煙草に火をつけた。酔いが回っているせいだろう。煙草がさっきより美味い。
「めちゃくちゃ詳しいじゃないですか。なにでそんなに勉強したんですか」
「そういう関係の本を色々読みまくってな。総合的に纏めるとオレが言ったようなことが色々な本に書いている内容さ」
オレは適当にごまかした




