第一章
『ようこそいらっしゃいました、お客様。一生に遊びあいましょう。歴本をかけて。』
煌びやかで雅な後宮の夜の闇の中には妖たちが潜んでいる…。
古くからの歴史を誇る中華の国の頂点、「梛木」。梛木の帝、藍の後継者を生むための女の花園、後宮には階級制度がある。そんな階級の制度の例外に生まれた娘、蓮華は一人妖姫の使命に人生を捧げていた。はずだった…。
【それなのに、何故こんなことになっているんだ!!】
これは、そんな妖姫の使命を受けた、蓮華の物語である。
後宮の隠し子
ザワザワ
「知ってる?また後宮で人が亡くなったんだって。」
「知ってるぞ!武官が全く何をやっているんだか。怖すぎて夜も寝れやしない。」
「俺も知ってるぞ。えーっと確か....そうだ!下女3人が亡くなったんだろ?」
「「「被害がこれ以上増えなければいいが…」」」
ここは帝の花園、後宮。後宮には階級があり、后、上級妃、中級妃である。いつもは女同士の静かな争いがあり皆ピリピリしている場所である。しかし、この所この後宮では、それとは違う緊張が走っている。それは、下女が3人変死してしまったからである。そのような不思議な現象には妖がかかわっている。妖とは、上級、中級、下級に階級が分かれており、上の者は下のものを眷属にもち、集まる。そして、人間の魂を食らうために活動するものである。しかし、中にはごくまれに例外が存在する。まあ、それはさておき。妖には、人間の魂を食らう他、帝が所持する「妖本」・「歴本」を狙う。妖本とは、表の世界の歴史であり、帝が争いを避けるため作ったもの。歴本は、本来の歴史である。それらは2つ合わせて妖花本と呼ばれている。そんな、人間に被害をもたらす妖を対処する人達がいる。それは、帝のみ知っている重大秘密でり、その人達はこう呼ばれてきた。名は、「妖姫」
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ドカーン!
「おい!蓮華今流れている噂を知っているか?」
シーン
「おい!聞いているか!」
「うるさい。静かに。」
私の名前は、蓮華。妖を倒す、妖姫の役割を受けずいた人である。妖姫には、妖花本を守るほか、妖花本を覚えておかないとならない。そして、妖花本の歴史を外れたら、その歴史を修正しなければならい役目がある。そして、さっきから騒いでいるのは狐。驚くべきことに上級の妖。しかも、眷属もちである。しかし、驚くべきことは他にもある。狐は、私の師匠である。それと同時に、妖花本を代々守る役目もしている。しかし、この狐。師匠らしいことは、なんにもしていない。例えば、刀の稽古だってこれをやれと言うだけで後はどっかにいってしまう。だが、この狐はその態度に合わないぐらい強い。そして、狐には、特技?がある。それは、妖姫に触れられると、刀に変化してしまうことである。しかし、刀に変化するのは戦いの時のみで、しかも、悪き物に触れられると刀が黒色に変化するので便利だ。そんな狐に私は近頃困っていることがある。それは、部屋に入ってくると、煩くなることだ。今もそうだ。
「静かにも何もここに来るのは、俺か帝ぐらいだろ?」
「しかし、うるさいのは困る。でなんだったか?今流れている噂だったか?」
「ああそうだ!」
「知らんな。」
・・・
「ハァー?お前が知らんはずないだろ。なんていったって変死体が出たっていう噂だ。本当に知らんか?」
「知らん。アレらにも書いてない。」
「ならば、今回はかなりの強敵だな。上級か?…よし!蓮華。変死体を見に行くぞ!」
「いやだ。…ってか無理だ。」
・・・
「何故だ?…ああ、そうだったな。」
シーン
ザワザワ ザワザワ
「ん?誰か来たみたいだ。」
「誰が来たと妖は言っている?」
「…帝だそうだ。ふむ。では、帝にお願いしてみるか?」
いやいやいや。お願いしてみるか?じゃない!どう考えても無理だろ。なにを言っている。この馬鹿狐!
「騒がしいな。久しいな蓮華よ。どうだ調子は?」
さすが帝まとう覇気が一般人とのそれとは違う。
「ああ。まあまあだ。お前は元気そうだな藍よ。」
「それでは、本題に入ろうか。お前たちは何を話していたのだ?」
どういおうか。そのままいったら叱られそうだし…
「今、蓮華と変死体を見に項ではないか!と話していたとこだ。」
この馬鹿狐正直に言った!!帝は絶対起こるだろうな。
恐る恐る見てみると…
「いいぞ。」
・・・
「は?」
「よし!」
は?本当になんて?私の聞き間違えかな。私の聞き間違えじゃなければ、いいよ。といったんだけど。そして、そこの馬鹿狐!「よし!」じゃない!
「だからいいといっている。変死体を見に行っても」
いやいやいや。許されるはずもない。だって私は・・・
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私は、帝、藍と平民の間に生まれてきた。本来は、生まれてきてはいけない存在。その証拠に、私が生まれてきたとたん私の母は、何者かに暗殺されたらしい。しかし、平民との間に生まれても帝の血筋が入っているということで、私は、生きている間から死ぬまでの一生をここ蓮宮で過ごさなければならない。蓮宮は、代々の妖姫が住んできて妖花本を守ってきた場所であり、蓮宮の周りには、妖を侵入させないため、周りに見えないたといろいろな機能が詰まっている結界が貼ってある。代々妖姫は、ここに住み、妖が出たときにのみ、外に出ることを許される。そうして、帝が表の世界をまもるのならば、妖姫は、裏の世界から人間を守ってきた。しかし、なぜそうまでして、妖花本を守るのか狐に聞いてみたことがあった。そうしたら、妖花本には重大な秘密があることをしった。それは、妖花本を同時に焼けば、新しい歴史が生まれ、どこかに新たな妖花本が誕生するということだ。しかも、その本を1番最初に見つけた人が好きに歴史を変えられるのだ。だから、妖姫は妖花本を守るのだと狐に言われた。しかし、妖姫になったとはいえ、家族がいる。そのため、代々妖姫には、蓮宮に入ることを許可される条件がある。それは、帝、狐、そして、妖姫が入ることを許したたった一人の人間だ。だが、私には、そのような人間がいないため、ここに来るのは、帝のみだ。帝は、時々私に会いに来る。その内容は様々だ。1番多いのは、世間話を聞かせるために来ることだ。例えば、弟が1人と息子が1人できて、息子の方は弟の子供だとか。なぜ、自分の息子にしているのか?と私は、問いかけた。そうしたら、寂しそうな顔で、【我の弟は、犯罪人だ。罪のない人を何人も殺した、犯罪人だ。だから、せめて弟の息子には、何の関係のない息子には、幸せになってほしいからだ。】と言われた。その時、私は思った。あぁ、なんて羨ましいんだろう。と。なぜ、同じような境遇で、なぜここまで住んでいる環境が違うのだろうと。それを帝に悟られたのだろう。帝は、藍は初めて、私の前で帝の仮面を捨て、父親らしい顔で、【蓮華。すまない。】といった。だからこそ帝が言った言葉に心から驚き、困惑した。
どういうことだ?
『藍』!!
蓮華には凄まじい過去がありましたね。
始めまして、夜月です。
実は私、小説を書くのは初めてなんですよね。書く時のワクワクは初めて知るものでした。
さて、皆さんは、後宮物が好きですか?私は、とても好きです。現実とは違う感じがして私は、そこが好きです!(ほかにも好きなとこはありますが)
最後に、私はこの作品を楽しんで読んでくれたらいいな。と思っています。できれば、ずっと読んでほしいな。更新は遅れると思いますが、是非気長に待ってほしいです!では、次の話で会いましょう!