いつもの朝
フローリングに敷かれたマットレスの布団の温もりが深い眠りを継続させようとする
しかし、無慈悲にも目覚まし時計のアラームは鳴り響き楓の睡眠を妨げた
重い瞼を薄目でどうにか開けてアラームを止める、再び眠らないようすぐそばの窓の遮光カーテンを開け、目が潰れるような陽の光が飛び込んでくる
ヨロヨロと洗面台に向かい洗顔などを済ませ姉のいるリビングへ向かう
『おはよう』
と姉からあいさつを軽く受け応え朝食の置いてあるテーブルに着く
姉と2人いただきます、と食事を開始した
父と母、楓と姉の4人家族の楓の朝は父母共働きのため、小さい頃から2人で過ごすのが普通になっていた
姉と他愛のない会話をしながら食事を進め、学校へと登校していった
姉と同じ学校に通っている楓は登校時途中までは一緒にいるが学校が近くになるにつれ学生が多くなり友人と会うタイミングで離れていた
『かーえで!』
銀色の髪をサイドで三つ編みにした背の低い少女が後ろから突いてきた、紫咲シオンである
おはよう、相変わらず眠そうだねと、クスクス笑いながら箒に跨り宙に浮かびながら横に並ぶこの少女は人間ではあるのだが魔女と呼ばれる血筋の女の子である。名前の通り魔力操作のに長けた一族であり、大抵のことは魔法で解決してしまうという
まぁ低血圧だしと、返事を返す
そんなやりとりをしていると姉は軽く手を振り離れていった
またお姉さんと一緒だったの?仲良いねぇ?もしかしてシスコン?と、軽口を叩かれるが
家族だし普通だろと返す
そんな会話をしながら道を進み学校へ到着した