表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/100

第58章 そして誰もいなくならない Day4(4)

「違うのニャ!違うのニャ!・・・・でもでも、旨川センセにあげたりしてないのニャ!」

「あげてないの?」


「ごほんごほん・・・あ・・あの・・すみません・・」

「ああ、ドクター、大丈夫ですか?」


旨川スブラキがなんとか喋れるようになり、事の顛末を話し始めます。



「深夜になかなか眠れなくて、少し外の空気を吸おうと思って部屋を出て1階に降りて玄関から外に出ました」

「それを櫃島さんが目撃して、私と大尉も合流して、一人じゃ危ないからと探しに行ったんですよ」

「ふむふむ、そうっすか」

「あの幻の第55章だね」


「しかし暗い中、海の音を聞いていると余計に不安感が募ってきて、勝手口から邸内に戻ったのです。キッチンに入り、酒でも飲もうかと物色していたら、隅の方に置いてある弁当箱が目に入り・・・開けてみると中には様々なジャーキーが・・」

「ニャ!そうだ!!食事で出てきた”にゅ~る”がたくさん余ってて、乾さんが持って帰っていいって言ってくれたから、お弁当箱に詰めようと思ってキッチンに持ってきてたのニャ。まだ電車で食べた残りのジャーキーが中に入ってたのニャ」


「なるほど。事情は分かった・・・・ではエ・クレア君は・・・」


「無罪!!!!」


いつのまにか食堂に入って来ていた根住ポトフが宣言しました。

だるま落とし(おもちゃ)の小槌で机をカーンと叩きます。


「根住さん・・・・出家されたのでは?」

「いや、正式にはまだじゃ。今はまだ元裁判官なのじゃ」

「裁判官じゃなくて裁判員ですよね」


「サイバンチョの裁決はともかく、この事件はエ・クレア君がキッチンに置き忘れたお弁当箱の中に入っていた(エ・クレア君は数の子ジャーキーだと思っていた)ニシンの燻製スモークジャーキーを旨川ドクターが酒のつまみに勝手に食べて、喉に刺さってしまった・・・・と、こういうわけですね」

「そうですわね。・・・・それでしたら、猫ちゃんは明らかに無罪ですわ」

「まあ、そうだな」

「よかったですね。エ・クレアさん。ノックスの十戒に反してなくて」

「ウニャウニャ~~~~(感涙)」



~~~~~~~~~~~~~~~~


「・・・・はぁ・・・今回も事件を回避しちゃえませんでしたね」

「事件というか、ほぼ全編”事故”だよね」

「オレっちが犯人にされかけた”冤罪事件”ニャら、ついさっき起こったけどニャ」


「・・・・しかも今回も”挑戦状”に勝てませんでしたね」

「あれは”読者への”挑戦状だからね。僕たち登場人物には関係ないよ」

「さすが”迷探偵”赤岩タルトニャ」


「・・・・見事正解した読者さんはいるのでしょうか」

「いや、そもそも挑戦を受けた読者さんなんていないでしょ。さらっと読み流してるよ」

「さらさら~~~~っとニャ」


「・・・・もう、捜査会議やめましょうか」

「うん!!」

「二つ返事ニャ」


「・・・・事件らしい事件も起きないですし」

「そうだね!!」

「タルト所長が今までで一番生き生きしてるニャ」


「・・・・後はもう、残りのツアーを楽しんで帰りましょう」

「そうしよう!そうしよう!!」

「あ、早く”にゅ~る”をお弁当箱に詰めニャくては!」


「・・・・景色も綺麗で、食事も美味しくて、楽しいツアーでしたね」

「そうだね。そうだね」

「ミステリークイズ大会(?)付きでなかなか凝ったツアーだったニャ」


「・・・・淵戸内海・・・また来たいですね」

「コメディアン島以外ならね!」

「めでたし、めでたしニャン」





『私と猫と迷探偵と』 そして誰もいなくならない  【完】



「おおーーーいっ!!んなわけないでしょ!!普通、ここは励ますところっすよね?!自信を無くして落ち込むヒロインを仲間たちが優しくフォローする感動の場面っすよね?!」

「・・・ヒロイン?」

「・・・ヒロイン・・・ニャ?」


「繊細で可憐な美人秘書探偵助手ヒロインです」

「・・・・この物語にそんな登場人物いたかな?エ・クレア君」

「ウニャ?心当たりはないのニャ」


「むむぅ~!!もういいですっ!自信は自分で取り戻すっす!!・・・・というわけでっ!!『第6回 そして誰もいなくならないように事件を回避しちゃうぞ捜査会議』!」

「9番の歌詞は、2人のコメディアンの壮年が日向に坐った 1人が陽に焼かれて、1人になった、だね」

「天気ももうすっかり回復したから、海岸に出れば日向はどこにでもあるニャ」


「・・・・もうコピペコメントすらしなくなったっすね」

「”陽に焼かれて”、これの意味するところは、例えば、”(よう)(という名の人物)に(やきもちを)焼かれる”」

(よう)って誰ニャ?そして”陽に焼かれて”の”陽”は”ひ”と読むのではニャイのか?」


「例えば”(よう)(という薬品)に(皮膚の組織などを損なわされて)焼かれる”」

(よう)という薬品とはニャにか?」


「例えば”陽(キャの人物)に(世話を)焼かれる”」

「陽キャ?」


「例えば”(よう)(という名のDVDディスク)に(音声・文書・画像データを)焼かれる”」

(よう)というニャのDVDディスクとは?」


「例えば、普通に”(よう)(という名の人物)に(体に火をつけられて)焼かれる”」

「普通が一番エグいニャ。だから(よう)って誰なのニャ?」


「例えば、”(の光)に焼かれる(=日焼け)”」

「こっちの方がよっぽど普通ニャ」


「・・・・なんすか、タルト所長。いつになく積極的に推理してるっすね」

「これだけ挙げればどれか当たるでしょ」

「なんだかやっつけ仕事ニャンね。早く終わらせて帰りたいのが見え見えニャ」


「元々のお話では、”陽に焼かれて”は結構トリッキーな見立てだったような気がしますが」

「ああ、そういえば。見立てと言えるような言えないような・・・」

「銃創は焦げるから”焼かれる”と言ってもいいような気がするニャ。でも、ペイントボールマーカーじゃどうにもならないのニャ」


「赤いペイントボールで”陽に焼かれ”たように見せかけるとか・・」

「無理あるね」

「今までも相当無理はあったけど、これは違うような気がするニャ」


「じゃあ、まあ、『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』って言いますし、所長のその推理、どれかは当たっているだろうということで、今回はお開きにしますか!」

「下手な鉄砲は余計だろう」

「ま、結果は予想できるけどニャ。お約束だニャ」


「あ、そうだ。そろそろおやつの時間ですかね。まだ駄菓子余ってるんでいかがっすか?はい、所長には”さんじゅうごくちソースカツ”」

「三十五口ソースカツ」

「それはもはや駄菓子じゃなくておかずニャ」


「エ・クレアさんには”マーブルチョコ”っす」

「ここに来てまともなお菓子登場」

「ニャが!猫にチョコはダメって前に言ったよニャ?嫌がらせかニャ?」


「じゃあ、僕が貰うよ。チョコ好きなんだよ」


タルト所長が、エ・クレア助手の方に差し出したスフレさんの手からひょいっと”マーブルチョコ”を取り上げ、口に入れます。


ぱくっ

ガキッッッッーーーーーン


「◎△$♪×¥●&%#?!?!」

「スフレ!タルト所長に何を食べさせたニャ?!」

「マーブルチョコですが」


「”マーブル”・・・とは何のことニャ?」

「”マーブル”は大理石っしょ。常識っす」


「大理石入りのチョコレートとか、どこに売ってたんニャ?!」

「大理石入りのチョコレートとか、あるわけないじゃないですか。ウケるw」


「ニャんだと?!」

「所長にそんなもの食べさせるわけないじゃないですか」


「・・・・ニャ・・・まさかとは思うが、スフレよ」

「なんすか?」


「その”マーブルチョコ”とやらを漢字で発音するのニャ」

「・・・・え?大理石猪口ですが?常識っす」


「フギャーーーーー!!!お猪口のどこが駄菓子なのニャーーー!!ヘッポコ所長も口に入れる前に気づけニャーーーーッッ!!!」

「うわあああーー」

「ぎゃー!エ・クレアさんがご乱心っすーーー!!」

【登場人物おさらい】

赤岩タルト…RR探偵事務所所長 

エ・クレア…同事務所助手兼看板にゃんこ

青山スフレ…その他

根住ポトフ…元裁判員【第6の被害者】      

後谷マリネ…カテキョ

渡来ムサカ…元サバゲ―大尉   

宇鷺ミラネサ…八代村のタタミ【第5の被害者】

立見ケバブ…パリピ【第1の被害者】       

旨川スブラキ…歯科医【第8の被害者】

櫃島チャプチェ…Wアイランド【第7の被害者】  

去取ボルシチ…鍋将軍【第3の被害者】

乾ビリヤニ…スタッフ(夫)【第4の被害者】   

乾パエリア…スタッフ(妻)【第2の被害者】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ