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第26章 ノックスの十戒9(4)

~~~~一方、その頃。RR探偵事務所~~~~


「あ、もしもし、エ・クレア君?おめでとう。表彰式、ニヤニヤ動画で見たよ~。さっき君が送ってくれた写真、事務所のSNSにアップしようと思ってるんだけどいいかい?」


タルト所長は事務所の固定電話でエ・クレアさんと通話しながら、自分のスマホを見ています。

スマホには、両手に表彰状とサンショウウオジャーキーを持って満面の笑顔を浮かべるエ・クレア助手の画像が映し出されています。


「タルト所長、ありがとニャン。・・・ところで、今日って、スフレが信用調査に独りで行ってるニャンですよね」

「あー。うん。ちょっと機械の調子が悪くなったみたいで、こっちの声が届かなくなってるっぽいけど、なんか、こんにゃくの天ぷら略してコンプラがどうしたとか言ってたな」


「何のことですかニャ」

「僕にもよくわからないよ。ま、それはどうでもいいとして、早速SNSに・・・・あれ。事務所のSNSにスフレ君からメッセージが来てる」


「ニャンて書いてあるのニャ?」

「えーと、『505。至急連絡求む』だそうだ」


「505って・・・・リーバイス505かニャ?!」

「そういえば今、限定モデルが発売されてるんだった!」


「それは今すぐ買いに行かニャば!!」

「スフレ君などに構っている場合じゃない!急いで行こう!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ううーーん。事務所のSNSにSOSを書き込んだものの、受信機は未だうんともすんとも・・・さっきから変化したことといえば、”我がRR探偵事務所の優秀なエ・クレア探偵助手が『にゃんこまっしぐら!とっておきジャーキー賞』を受賞しました!”のタイトル付き写真と、タルト所長がジーンズを履いた”限定モデルゲット!”とかいうわけわからん写真がアップされただけ・・・」


スフレさん。仕方がないのでとりあえず、業務を続けることにしました。


「私の仕事は・・・備品の発注か。えーと、どうすればいいのかな」


スフレさんは、隣のデスクで作業している人に聞こうと声をかけます。


「あの~すみません」


声をかけたとたん、遠くのデスクから清廉氏がすっ飛んで来ました。


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!」

「まだ何もしてないですっ!!」


「業務妨害ハラスメント略してボウハラ!!同僚の業務の邪魔をするハラスメントです」

「・・・んなアホな。・・・無視無視。・・あの~。私、青山スフレです。え・・と、あなたのお名前は・・」


スフレさんは気にせず、隣に座って作業をしている、スフレさんより少し年上くらいの女性社員に話しかけます。


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!プライバシーハラスメント略してプラハラ。氏名は最大の個人情報!その個人情報を聞き出そうとするのは立派なハラスメントです!」

「あ、木村さんというのですか。よろしくお願いします。備品の発注の事なんですけど・・・え、と、書くもの書くもの・・・あ、このペン借りていいですか?」


女性社員のネームプレートを見ながら、彼女にそう問いかけます。


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!貸せ貸せハラスメント略してカセハラ!!」

「そんなオレオレ詐欺みたいに・・・」


「どちらかというと寸借詐欺ですね」


木村さんが喋りました。


「『すんしゃくさぎ』?・・・・って何ですか?」

「すぐに返すって言って少量の金品をだまし取る詐欺の事ですよ」


「へ~。そんな詐欺があるんですか。少量の金品って具体的にどれくらいなんですか」


木村さんと仲良くなれるチャンスと、スフレさんは会話を発展させようとします。


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!そこんとこ詳しくハラスメント略してkwskケーダブリューエスケーハラ!!」

「!!!!!」


清廉氏が、スフレさんの目の前にレッドカードを差し出し、見せつけてきます。


「それ、略されてるんですか?!・・・・ていうか、大体、清廉さん、向こうの席でしょ?!なんでいちいちこっちに来るんですかっっ!!」

「東にチャイルドハラスメント略してチャイハラで病気になった子供あれば行って看病してやり、西にマタニティハラスメント略してマタハラで疲れた母あれば行ってその訴訟手続きを請け負い、南にリストラハラスメント略してリスハラで死にそうな人あれば行って怖がらなくていいと言い、北にモラルハラスメント略してモラハラがあればつまらないからやめろと言い・・・・そういうものに私はなりたい!!」


「雨ニモ風ニモマケないんですね。偉い偉い~」


スフレさん、目が死んでいます。


プルルルルプルルル


デスクの電話が鳴っています。

何故かスフレさんが電話を取ります。


「もしもーし。総務部です」


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!もしもしハラスメント略してモシハラ!!現代では意味のなくなった形式的な文言を多用し相手に精神的圧迫を与える行為!!」


「はい。中井ですね。少々お待ち下さい・・・保留、保留っと・・ポチ」


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!保留音ハラスメント略してホハラ!!好きでもない音楽を耳元で延々と聞かせ続ける行為!!」


「中井さーーーーん。2番にお電話でーす」


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!ラウドボイスハラスメント略してラボハラ!!周りに迷惑なほどの大声を上げる行為!!そしてプライバシーハラスメント略してプラハラ!!個人情報(名前)を大勢の前で晒す行為!!そしてショートセンテンスハラスメント略してショーハラ!!『お電話でーす』や、『先生、トイレー』といった、昨今の若者の、名詞のみもしくは名詞に助動詞を加えただけの文章で、古き良き日本の文法をないがしろにし、聞く人に高度な理解力を求める行為!!このハラスメントはひいては『お電話でーす』に対し『はい、これは確かに電話機ですが何か?』や『先生、トイレー』に対し『先生はトイレではありません』という正論で答える人に対して『は?屁理屈言ってんじゃねーよ。常識で物言えよ』と蔑む行為、常識押し付けハラスメント略してジョーハラへとつながりかねません!」


プルプルプルプルプルプル


おや?また電話が掛かってきたのでしょうか。

いいえ、これはスフレさんが怒りに震えている音です。


「コンプライアーーーーーーーンス!!!!!ブラウン運動ハラスメント略してブラハラ!!小刻みな振動運動をすることにより、空気中の粒子が熱運動からなるブラウン運動をし始め・・・」


「るかーーーーーーーー!!!!!!何なんだ!!は?ユニフォームハラスメント略してユニハラ?挨拶ハラスメント略してアイハラ?貸せ貸せハラスメント略してカセハラ?もしもしハラスメント略してモシハラ?ショートセンテンスハラスメント略してショーハラ?ブラウン運動ハラスメント略してブラハラ?んなハラスメントあるかっつーの!!あんたこそ、ああ言えばハラスメント、こう言えばハラスメント!!それこそ立派なハラスメントハラスメント略してハラハラだーーーーーーっっ!!!!」



パコーーーーーーーーン




~~~~~~~~~~~~~~


調査報告書(第5稿) ※第1稿~4稿は誤字により破棄


RR探偵事務所  調査担当及び報告書執筆者 青山スフレ


【調査内容】

信用調査


【調査対象】

クリーン商事


【調査結果】

ハラスメント撲滅に情熱を注ぐクリーンな会社でした。


【添付資料】

社歌(32番まであります)が録音されたカセットテープ


【備考】

クリーンクリーン床の上にはララ清廉がのびーるー


~~~~~~~~~~~~~~






というわけで、『私と猫と迷探偵と』はノックスの十戒を忠実に守って書かれています。

十戒何だったのか忘れてしまいましたね。。。。。

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