第1章 RR探偵事務所
ここはアース星のジャペン国。
アース星とは、直径約12756km、質量約5.972×10の24乗kg、
大気組成は窒素約78%、酸素約21%、アルゴン約0.93%、二酸化炭素約0.038%・・・・・
え?それは地球のことじゃないのか、ですって?
いえいえ。まったく違います。
地球という星についてはあまり詳しくありませんが、
確か地球という星の英語のスペルは【earth】だったはず。
このアース星は【aaaarse】なのです。
「なんか気持ち悪いスペルだな!・・・ていうか、これだと【アアアアース】じゃないのか?」
はい。今ツッコミを入れてきた、クルクルパーマの青年については後述しますね。
とりあえず今は華麗にスルーして話を進めましょう。
そして、ジャペン国というのは、面積約37万8千km、全長約3000km、人口約1億2千万人・・・・・
え?それは日本のことじゃないのか、ですって?
いえいえ。まったく違います。
日本という国についてはあまり詳しくありませんが、
確か日本という国の通貨は【円】だったはず。
このジャペン国は【イィェン】なのです。
「だから、そこはかとなく気持ち悪いんだよ!」
おやおや。自分の星と自分の国をそんなに悪く言っちゃいけませんよ。めっ!
さて、そろそろこの青年についても言及しなくてはいけませんね。
この小さな国の小さな街の片隅にあるのが、RR探偵事務所です。
ビルの2Fが事務所、3Fが自宅、1Fには探偵の名を模した喫茶店が・・・ということはなく、
普通に平屋建てのすっきりとした外観の事務所で、所長や従業員は全員・・・・と言っても全部で3人(猫含む)なのですが・・・・通いで働いています。
事務所は賃貸ではなく所長の所有物なのです。
実はここの所長の実家は超のつく大金持ちだったりするのです。
所長は事務所から少し離れた、閑静な住宅街にある実家に住んでいるといえば住んでいるのですが、なんせ実家の敷地がやたら広く、彼の住んでいる”離れ”というには広すぎる豪邸は、これまたバッキン〇ム宮殿かと思わせるほどの母屋から、車で移動しなくてはいけないという始末なのです。
そしてクルクルパーマのツッコミ青年こそが、この探偵事務所の若き所長、赤岩タルト25歳。独身。
中肉中背、仕事の時は基本スーツ着用。
このスーツは、英国紳士を気取ろうと赤城家御用達の百貨店で購入しようとしたものの、
事務所の近所のツブレヤ紳士服店から依頼された、ユーリキニアカスタネアスピラリス連続盗難事件の解決のお礼にと押し付けられた・・・・もとい、ありがたく頂戴した在庫・・・・もとい、新古品・・・・もとい、レトロな風格あるスーツなのです。
ツブレヤ紳士服店のおばちゃんは
「どれでも好きなの持ってきなーーーー!」
などと、威勢のいいことを言っていましたが、下町のツブレヤ紳士服店にそんな小洒落たスーツがあろうはずもなく、見事に七五三風になってしまったというオチが付きます。
ちなみに、ボイスチェンジャー付きの蝶ネクタイなどはしていません。
メガネ属性もありません。期待された方、ごめんなさい。
クルクルパーマと少々赤みがかった髪色は人工的なものではなく、
顔は無駄にイケメン。残念なイケメン。残念。本当に残念。
「残念言いすぎだろ。それに、クルクルパーマはやめろ。僕はゆるふわウェーブだ」
いえいえ。クルクルパーマとは頭の外側ではなく、内側の事で・・・・・
顔が恐いです、タルト所長。お茶目な冗談じゃないですか。
さっさと次のスタッフ紹介に進みますね。
そして、タルト所長の(自称)助手が、青山スフレ21歳。(自称)ピチピチ女子大生。
黒髪ストレートのおかっぱ頭です。以上。
そしてそして、探偵事務所の看板猫兼探偵助手エ・クレア。名前からの想像を覆すと思いますが、オス猫です。
丸い。そして丸い。ころころモフモフです。・・・・ふふふ・・
動物はやっぱり丸くてころっころが可愛いですよね。ええ。それはもう。丸いのは神。丸しか勝たん。
・・・・なのに・・・・なのにどうして人間(大人)は丸くてころっころはダメなんですか?!
おかしいですよね?!絶対おかしいですよね?!これは人類の横暴だ!専横だ!驕傲だ!
「落ち着け。普通に大人はダメだろ」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・こほん。すみません。取り乱しました。
いいえ、決して私が丸くてころっころだというわけではないのですよ。
私は身長172cm、上から80‐57‐86cm、股下85cm・・・・
・・・・・・・・・・・・
あ、失礼しました。これは菜〇緒さんのプロフィールでした。
私のは身長129.3cm、上から129.3‐129.3‐129.3cm、体重129.3kg・・・・
・・・・・・・・・・・・
あ、失礼しました。これはドラ〇もんさんのプロフィールでした。
・・・・あれ?やっぱり私のだったかな?
と、冗談はさておき、エ・クレアの紹介を続けます。
彼は、スコティッシュフォールドとマンチカンとアメリカンショートヘアとメークインとラグドールとロシアンブルートをなんやかんやで掛け合わせた・・・・要するに雑種です。
「今、1個ジャガイモ入ったよな?!」
はい。ジャガイモも入ってます。
「どうやって?!」
さて、次回はこの(自称)探偵助手と看板猫兼探偵助手がどのような経緯でこのRR探偵事務所に勤務することになったのかをお話ししますね。
「オレっちのお話、楽しみにしててニャー」
え?猫が喋っている?
ええ。当然じゃないですか。
エ・クレアは言語ワクチンを接種した、優秀な『おしゃべりにゃんこ』認定猫なのですから。
ん?日本という国では猫は喋らないんですか?
ええっ?!日本という国どころか地球という星全体を探してもそんな猫はいないですって?!
言語ワクチンは?
え?普及してないのですか?
それはまさに『ネコミミに水』ですねぇ・・・・・
【私と猫と迷探偵と】をお読みいただきありがとうございます。
こんな感じで、全編コメディタッチでお話が進んでいきます。
”本格推理”とはいきませんが、暗い話や残虐な表現は出てきませんので、
苦手な方も安心して読んで下さいね。