センター１日目～５日目
これから出てくる能力
サイコメトリー
触れた部分からその場所の記憶をよむ能力。
サイコキネシス
意思の力でものを動かすことが出来る能力。
それで、一週間、何をしていたかだな。
あぁ、学校には黙ってくれるよう、お願いしている。
センターは結構な立場でな、学校側も言うことを聞くしかないんだ。
だから、校長と担任以外にはインフルエンザということになっているらしい。
しかし、あたしは中学３年だからな。
勉強が大変そうだ…
話は戻って室井さんと過ごす１日目。
まずは自己紹介とセンター内の説明を受けた。
室井さんはここの研究員なんだそうだ。
一緒に歩いていると面白いもんでな。
室井さんの顔がいいもんで、女性がちょいちょい話しかけてくるんだ。
でも、慕われているのか、男性も結構来てたなー
あたしにも色々話しかけてくれて、良いところだな、と思った。
２日目は室井さんの仕事を見ていることになった。
他の国とも連携をとっているらしく、時々出張もしているらしい。
だから、室井さんは何ヵ国語も話せるらしい。
３日目。
あたしの超能力の確認に行った。
実は、あたしの超能力は表向きはサイコメトリーとされていたが、まだ分かっていなかったのだ。
すると、驚きの結果が出た。
見たものをコピーする能力なんだそうだ。
「チートじゃないか…」
「いいんじゃね？」
「あたしは特別にはなりたくない。」
「…どうしてだ？」
「室井さんには関係ない。」
「…明日香ちゃん、今日は帰るか。もう夕方だしな。」
あたしの不穏な空気を読んだのか、室井さんはあっさり引き、帰ることになった。
４日目。
今日は室井さんとお喋りをして過ごした。
室井さんは仕事が休みなんだそうだ。
「明日香ちゃん、今日は真面目な話をしようと思うんだ。」
「何ですか？」
「家族に言いたくないことと、特別になりたくないこと、何か関係があるのか？」
あたしは歪みそうな顔を無理やり整えて、
「何でそう思うんですか？」
「何で、と言われたら分からないが…
勘、だな。」
「そうですか…
関係ない、とは言えませんよね。後３日で家族にバレてしまうんですから。」
「あぁ、俺達は明日香ちゃんが嫌になるようなことは極力したくない。」
「強い超能力者だから？」
「違う。俺が、俺達が、明日香ちゃん自身を気に入ったからだ。」
「そんなわけあるわけないじゃないですか？まだ皆とは会ったばかりですし。」
あたしは震えが止まらなかった。
「確かにまだ俺達は明日香ちゃんのことをあまりよく知らない。
一度しか話してない人達だっている。
でも、明日香ちゃんのことが俺達は好きだよ。」
「それは、今のあたしだからですよね？
すみません、今日は帰ります。」
そして、あたしは帰った。
「好き…か…」
５日目。
室井さんと二人か…
気まずいな…
と思っていたら、いつもの部屋に室井さんの他に明と歩がいた。
「よう！今日は俺達も一緒だ！よろしくな！」
「よろしくお願いします。」
「うん、よろしく。」
「さて、今日は超能力を使ってみるぞ。」
「俺達は教える係だ！」
「よろしくお願いしますね。」
「うん、わざわざありがとな。」
「明日香が相手なら俺達も嬉しいよ！」
「？なんでだ？」
「私達が明日香さんのことが好きだからですよ。」
「俺も俺もー！」
「お前ら、熱烈だなー」
「そ、そういう意味じゃ！？」
「冗談だよ、分かってるって。
それじゃ、始めるか。」
その後、移動して、まずはサイコキネシスからだそうだ。
「向こうから戦車が来るから止めるんだ。歩、手本頼む！」
「まっかされましたー！」
おお、綺麗に止まった。
「明日香、手に力を集めるようにして、放出させるんだ。」
「分かりました。やってみます。」
結果。力が制御出来ず、思い切り投げ飛ばしてしまった。
「しまった、やり過ぎた…」
皆引いたよな…
後ろを振り向くと。
「すっげぇー！明日香一発目でそれとかすげえよ！」
「本当ですね。ここまで出来る人は中々いませんよ。」
「すごいな、明日香ちゃん。」
「すごい？」
「ああ、すごいよ。」
「そっか…」
柄にもなく顔がにやけてしまった。
「あ！明日香が笑ってる！」
「ほんとだな、明日香ちゃんが笑うのなんて初めてみた。」
「それは疾風の日頃の行い、ってやつじゃねーのー？」
「はぁ！？俺は常に清く正しく生きてるよ！」
「室井さん、それは無理があるんじゃないですか？」
そんなやり取りをしている３人を見ながら、こういうのも悪くないな、と思って、また笑ってしまった。
使える能力。
室井さん
サイコメトリー
歩
サイコキネシス、テレポート
明
テレポート、サイコメトリー
