同居が決まりました。
こんばんは。琥珀です。
裏庭で寝ていると、知兄ちゃんが僕の隣に座り、頭を撫でてきました。
どうしたの?
「琥珀。俺、宿無しになった・・・」
はあ?宿無し?
「昨日、学校に電話があったんだ。」
うん。
「大家からだった。アパート全焼だってさ。」
嘘。何それ。あ、でも確か職員室で、知兄ちゃんと賢兄ちゃんが珍しくシリアスな顔してお話していたけど、そのことだったのね。
「俺、住むとこないんだよ・・・」
もうまさしく、こんな感じ「orz」で、知兄ちゃんは落ち込んでいた。
「三沢先生」
声とともに現れたのは、僕の飼い主の京ちゃん。
京ちゃん。抱っこ。
僕の鳴き声を聞いた知兄ちゃんが、京ちゃんに僕を渡してくれた。
京ちゃんは、僕を抱き上げる。
大好き。京ちゃん。
僕は、京ちゃんの首筋に顔を埋めて甘えた。
「隣、いいかな?」
「・・・どうぞ?」
知兄ちゃんの返事を聞いた京ちゃんが、僕を抱いたまま隣に座った。
「住む所、見つかった?」
「昨日の今日で見つかるはずないでしょ。当分は車で寝泊まりです。」
知兄ちゃんの返事に、くすくす笑う京ちゃん。人の不幸を笑うのはダメだよ。
「学校から歩いて五分。トイレ、バス共同。手伝い要。家賃はそうね。3万円。」
「?」
「ただし、食事付き。猫付き?どう?魅力ある?」
「えっと・・・」
それって、京ちゃん。もしかして。
「うちに来るかって聞いてんの。」
「・・・イマ、ナニヲオッシャイマシタ?」
「何で、カタカナになってんの?まあ、いいや。はい、これ鍵」
白衣の胸ポケットから、京ちゃんは猫のストラップがついた鍵を渡した。
「女と猫一匹のわびしい一人暮らしなのよ。部屋も余っているし、どうかなと思ったんだけど・・・もし、恋人がいるなら」
「いません!!そんなの全然いません!ぜひともお願いします」
「・・・分かった。今日は寒いし、おでんにするから楽しみにしてなさい。」
ありゃま。どうやら同居が決まったようです。
京ちゃんは立ち上がると、僕を地面に降ろして学校に戻っていった。
「琥珀」
なーにー。
「俺、夢見ているのかなあ?好きな人といきなり同居って・・・」
知兄ちゃんはむぎゅうと自分の頬を引っ張っていた。
「痛い・・・・」
うん。痛いと思う。知兄ちゃんって、もしかしてM?
「俺、耐えられるかなあ。」
どうなんだろうね。まあ、とりあえず。
よろしくね。知兄ちゃん。




