↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫が書く徒然草  作者: 瀬古刀桜
同居にまつわるエトセトラ
5/89

同居が決まりました。

こんばんは。琥珀です。

裏庭で寝ていると、知兄ちゃんが僕の隣に座り、頭を撫でてきました。

どうしたの?

「琥珀。俺、宿無しになった・・・」

はあ?宿無し?

「昨日、学校に電話があったんだ。」

うん。

「大家からだった。アパート全焼だってさ。」

嘘。何それ。あ、でも確か職員室で、知兄ちゃんと賢兄ちゃんが珍しくシリアスな顔してお話していたけど、そのことだったのね。

「俺、住むとこないんだよ・・・」

もうまさしく、こんな感じ「orz」で、知兄ちゃんは落ち込んでいた。

「三沢先生」

声とともに現れたのは、僕の飼い主の京ちゃん。

京ちゃん。抱っこ。

僕の鳴き声を聞いた知兄ちゃんが、京ちゃんに僕を渡してくれた。

京ちゃんは、僕を抱き上げる。

大好き。京ちゃん。

僕は、京ちゃんの首筋に顔を埋めて甘えた。

「隣、いいかな?」

「・・・どうぞ?」

知兄ちゃんの返事を聞いた京ちゃんが、僕を抱いたまま隣に座った。

「住む所、見つかった?」

「昨日の今日で見つかるはずないでしょ。当分は車で寝泊まりです。」

知兄ちゃんの返事に、くすくす笑う京ちゃん。人の不幸を笑うのはダメだよ。

「学校から歩いて五分。トイレ、バス共同。手伝い要。家賃はそうね。3万円。」

「?」

「ただし、食事付き。猫付き?どう?魅力ある?」

「えっと・・・」

それって、京ちゃん。もしかして。

「うちに来るかって聞いてんの。」

「・・・イマ、ナニヲオッシャイマシタ?」

「何で、カタカナになってんの?まあ、いいや。はい、これ鍵」

白衣の胸ポケットから、京ちゃんは猫のストラップがついた鍵を渡した。

「女と猫一匹のわびしい一人暮らしなのよ。部屋も余っているし、どうかなと思ったんだけど・・・もし、恋人がいるなら」

「いません!!そんなの全然いません!ぜひともお願いします」

「・・・分かった。今日は寒いし、おでんにするから楽しみにしてなさい。」

ありゃま。どうやら同居が決まったようです。

京ちゃんは立ち上がると、僕を地面に降ろして学校に戻っていった。


「琥珀」

なーにー。

「俺、夢見ているのかなあ?好きな人といきなり同居って・・・」

知兄ちゃんはむぎゅうと自分の頬を引っ張っていた。

「痛い・・・・」

うん。痛いと思う。知兄ちゃんって、もしかしてM?

「俺、耐えられるかなあ。」

どうなんだろうね。まあ、とりあえず。

よろしくね。知兄ちゃん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。