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優希の大冒険  作者: にこまる
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山神様の通り道1

次の日、俺は逃げずに特訓に出た。超超むかつくがファイヤートマホークと言ったか、あれに焼かれるのは二度とごめんだからだ。


あの後、またポーションをぶっ掛けられて目が覚めた。あいつはぐったりして動かない俺に『メッセージ』で語りかけてきた。


「ごっめーん!魔力を出来る限り絞ったはずなんだけどなんかチュドーンって感じでやばかったね!私絶対殺ッちゃったと思ったわ。あれで生き残るなんて凄いわ。今の蓮なら10回中9回は死ぬよ。その1回を引き当てるなんて蓮はラッキーだよね。まるでファイアートマホークの狙いが外れて着弾した村が、たまたま魔王軍の村だったときぐらいラッキーだよ」


本当に何なんだこいつは。逃げていいと言うから逃げたら爆撃されましたって全然ラッキーじゃねえわ。それにラッキーシリーズ。これ例え話と思ってたけどコイツの過去の話だよね。じゃあ以前にも大失敗してんじゃねぇか!10回中9回死ぬって話も、過去に9人犠牲者がいて、たまたまその一回に俺が当たっただけじゃねえのか?ありえる・・・。こいつはマジでヤバイ。頭のネジがぶっ飛んでる。いやそれだけなら近寄らなければ大丈夫だが、こいつのはそのぶっ飛んだネジが周囲にいる人達に突き刺さり、ねじ込んでいって命を奪う。こいつが近くにいると言うことはいつ死んでもおかしくないと言う事だ。


「さて、今日は蓮が今一番レベルの高い土属性の適性を調べるわ。蓮は今一番土属性のレベルが高いけど、それはあなたが農作業してたから上がっただけで決してあなたにとって一番相性の良い属性の証拠ではないの。だから怠けちゃ駄目だぞ!一生懸命やってね」


こいつは二度も瀕死に追い込まれた人間がサボると本気で思っているのだろうか?いや待て。これは三回目が来ると言うことか?ヤバイ!ネジが刺さるどころかビュンビュンと貫通していく気配がする。ここは一度牽制をしておく必要がある。


「まさか!優希さんの特訓をサボるなんて馬鹿がこの世にいると思いますか?冒険者ランキング3位いや、実質1位の優希さんが指導してくれるこの幸運を捨てるなんて愚か者ですよ。逃げた奴の気が知れないッスよ。でもまだ四大属性の適正試験の二属性目ですよね。最後の属性まで気力、体力共に充実した状態でこなしていきたいんで、出来れば少し軽めの特訓でお願いしたいんスけど・・・」


「気が合うわね。私もそう考えていたの。だから今日は軽めの特訓にしたわ。しかも蓮の得意分野よ。この山を頂上まで走るの。詳しいルートは『メッセージ』で伝えるわ。特訓だから普通に山を登るよりは大変だけどリラックスして頑張ってね」


お前と気が合うなんて最悪の気分だわと心の中で毒づく。

止まらない心の中での罵倒の最中、優希からメッセージで地図が送られてきた。

それを開いて俺は安堵した。

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