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第12話 ステゴロ


 辻斬りが琴葉の顔を覗き込んでいる隙に、不意の刺突を十五郎が見舞った。合わせて佐奈も鎖鎌を振るう。いずれも、情け容赦の無い必殺の一撃。


 ところが、瞬く間に打ち伏せられたのは十五郎と佐奈の方であった。何が起きたのかも分からないまま強烈な一撃を喰らって、二人とも地面に転がっていた。

 

 辻斬りが、にんまりと嗤いながら琴葉に近付く。


 琴葉は青い顔をして十五郎の名を呼ぶが、半身を起こすのが精一杯で、動ける状況にない。佐奈も膝を着いたままである。


 だが、すぐにも斬りつけてくるかと思えばそうでもない。辻斬りは、戸惑ったように周囲を刀で振り払っている。早く立ち上がらねばと、もがく十五郎の身体を誰かが支えてくれた。


「立てますか」


 と声をかけてきたのは風間正三である。


「どうしてここに?」


「いや、まあ、いろいろありまして。僕は止めておこうって言ったのですが」


「琴葉を助けなければ……」


「大丈夫、手妻の糸で縛り上げました。ほら、千代さんが止めを刺しますよ」


 細く強靭な糸に縛られて自由の利かない辻斬りに千代が近付いていくが、体格差のある辻斬りに勝てるとは思えない。焦ってその場に向かおうとする十五郎を、正三が制止する。


「まあ待ってください。千代さんは体術が専門なんですよ。いろいろやりすぎて、本人もよく分からなくなってますけどね」


 その言葉を聞き終えるか否か、辻斬りの身体をくるりと回転させて地面に叩きつけた。盛大な音が響き、辻斬りが動きを止める。ふぅと息をついて、


「橋の袂か。嫌なことを思い出させやがる」


と千代が呟き、続けて琴葉に声をかけようとした時、背後に辻斬りが立ち上がっていた。


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