統合歴史保全隊結成まで
なんとかしなきゃ
2199年日本は滅亡に瀕していた。
別に、宇宙人が攻めてきた訳ではなく、中国や朝鮮半島の国と歴史を巡る戦い、歴史戦に、無関心や日本人の中の偏向した歴史家、メディアが原因で、気がつけば「日本が悪い」「反日」ばかりが世界中に溢れる結果となったのである。
ようやくことの重大さに気づいた日本では、朝日新聞(ちょうせんにっぽうしんぶんの略)を発禁、パ○ク活動防止法など制定する等したが、すでに遅く、観光客による町興しを考えていた自治体も大打撃を受けてしまった。
その時、都合良く「タイムマシン」が極秘に開発された。
政府はこれこそ歴史戦を勝ち抜く最終兵器であると、喜んだが、実用化にあたって様々な問題が現出したのである。
ことわざにある「風が吹けば桶屋が儲かる」つまり風がほどほどに吹くから、このことわざは成り立つ訳で、台風みたいに風速25メートルを越えたら、桶屋も仕事どころではなく、儲からない。当然、無風は話にならない。つまり歴史への介入はスポット的なものも気をつけて匙加減しないといけないのであった。
例えば、日本国憲法が公布された時、憲法第9条を採用せず、日本軍を規模を縮小して存続した結果をコンピューターシミュレーションしたが、、戦後は陸軍はその大量の旧式兵器の処分に苦労するはめになった。海軍はかなり戦力を消耗していたが、敗戦の際に必要な技術資料を自ら破棄したため、残存艦艇の維持に大変苦労した。また相変わらず陸海軍の対立から独立した空軍が持てない等、意外な問題が出てきてるのである。
憲法第9条のおかげで、戦後の自衛隊は新しい時代に1からのスタートを切ることができたのである。(航空自衛隊はレシプロ戦闘機を保有せずいきなりジェット戦闘機を保有する空軍になり、海上自衛隊も米海軍にわずかに遅れながらも、同一の対潜哨戒機等を保有できてきた)
皮肉なことだが、「戦力を持たない」時期があればこそ、「旧式な戦力をリセットできた」のである。
また、この条文を楯に、朝鮮戦争やベトナム戦争等にまともに介入することもなかったのは、当時の自衛隊(または警察予備隊、保安隊)の戦力から見て助かったのである。
このようなシミュレーション結果等からタイムマシンの運用は事前のシミュレーションに基づきAIも含めた審査を経て歴史に介入することになり、極秘に防衛省の中に組織されたのがこの「統合歴史保全隊」である。
ここからは、様々な政治的事件のあった2017年に話を戻し、歴史のifを紹介しよう。
さて歴史への介入には慎重に行かないと