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私の日常・非日常  作者: 森崎優嘉
3年生
30/36

劇開始です

前半、斗和視点。後半、茉里奈視点になります。

俺は和葉や安浦先輩達、勇太達と椅子に座って劇開始を待っている。


「茉里奈先輩さっき可愛い衣装だったね」

「雪音先輩も可愛かった!悟先輩が王子なんでしょう?」

「これを機にくっつけばいいのに」


前の席に座っている森原と斉藤の会話が聞こえる…まぁ確かにな。


「あ、先生遅いですよ」

「すまんすまん」


英二が来た、ビデオカメラで撮るみたいだな。


「そういえば、マリには内緒で父さんと母さんが来てるんだよね」

「へぇ?」


なんで内緒なんだ?


「ちなみに斗和、このカメラで撮影した動画はお前の親元にも届けられる」

「へぇ…」


頼むとは思ってたけどな。そういえば、見渡せば悟や蓮の家族もいるな…満もいるし。


『3年A組による劇です。タイトル、少女の冒険』


始まったな…会場が暗くなった。


「緑の生い茂る森の中、1人の少女がいました。彼女は母と2人で暮らしていましたが母は病で死んでしまいました…そして少女はある日森の外へと行くのです」


ライトが照らされ雪音が光って見える。


「どうしよう…森の外へ来てしまったわ、お母さんから絶対に森の外へ行っては駄目だと言われていたのに。でも、こうなったら仕方ないわ!ずっと森のなかで過ごすなんて嫌だもの!」


そう言って歩き出すステージ上を歩く…茉里奈の登場はいつなんだ?


「ここはどこだろう?…かなり歩いたけど」


あ、来た。


「…みぃつけた」

「あ、貴方は誰?」


声からしゃべり方から全部悪役っぽいな。


「私は魔導師マリナ」

「魔導師?」

「そう…そして貴方を殺す者!」


そう言って手に持つ杖を大きく振るう、音楽もあって迫力あるな。


「これで終わりだ!」

「危ないッ!」


お、悟が来たな…あいつが王子とか笑えるよな。


「クッ!邪魔者が入ったか…ふっ、またいつでも殺しに行ける…また会おう!」

「…大丈夫か?」

「え、えぇ…あの、助けてくれてありがとう」

「俺の名はサトル、君は?」

「私はユキネ」


それから物語が進んで行き、仲間たち…蓮達が登場した。


「一緒に旅をしないか?」

「旅?…そうだな」

「面白そうだね!」

「ぜひ!」


こうして6人の旅が始まった。


「こんな所にいたのかぁ~…探したよ!」

「貴様…また出やがったな!?」

「用事があるのはそこの小娘だけよ、あんたたちなんてお呼びじゃないの…とっとと消えなさい!」


本格的な戦いだな…。


「ユキネ!」

「あっはははははは!!!!ようやく、ようやく手に入れることが出来た!あっはっはっは!!!!これさえあればあの方が復活する!」

「待てッ!」



「あのペンダントはお母さんの形見なの!大切な、大切な形見なのッ!!」

「…よし、奪い返すぞ」

「ああ」

「ええ」

「魔王なんか復活させないわ!」



「そこまでよッ!」

「貴様ら、何故ここが分かったッ…クッ!」

「行くよ、みんな!」

「「「「「おう!!!!」」」」」



「グハッ!…く、そ…もう、すこし…だったのにな…魔、王、さま…やくそく…まもれな、か…た…」

「…マリナ」

「おいユキネ、なんでこんなやつを助けるんだ!」

「そうよ!命を奪おうとしたのよ!?」

「そうだぞ!」

「ユキネ!」

「だって!…こんな終わり方私は嫌だ!…私はお母さんの言いつけを破って森から抜け出た!でも、マリナは約束を守ろうとしたんだよ!?」



「…何故、私を助けたの。また貴方を殺すかもしれないのよ?」

「そんなこと出来ないって、自分で分かっているでしょう?」

「……」

「私はマリナと仲良くしたいな!過去にどんな悪いことをしても、私は何でも受け取る!」

「…ユキネ…ありがとう」



「お、お、王子!?」

「実はそうなんだよね。それでユキネ…一緒に暮らさないか?」

「え?」

「俺と、結婚して欲しい」

「ッ……喜んで!」


『こうして2人は幸せに暮らしました』


こうして劇は終わった。なんか…何人か泣いてる人がいたな、いやまあ俺の周りにもいるんだけどな。


「グズッ…いいお話だった!」

「茉里奈先輩も雪音先輩もッ…良かった!」

「私も思わず泣いちゃった!」


まぁ気持ちは分からなくもないな。雪音のセリフ、母の形見の所はきっと本当の両親の事を思っての演技だろうな。


「希ちゃん、佳奈ちゃん」

「茉里奈先輩!雪音先輩!」

「とっても感動しました!!」

「涙ですごい顔だよ?」


すっごい顔だな。


「姉さん」

「満~!見た見た!?」

「見たよ、凄く良かった」

「ありがと~」


仲良い姉弟だよな。


「良かったぜ」

「斗和…違和感無かった?」

「全然」


俺の言葉にほっとする茉里奈…まったく、可愛いやつだな。

高校に入って、色んな顔をするようになった。一番危なっかしい奴だけど、成長したな…見てるか?奏、茉里奈は今前に向かって進んでいるぜ?




   *   *   *




無事に一日目の公演が終わりました。蓮君や悟君のご両親がいたのも分かりましたし、お父さんとお母さんも分かりましたよ…私には内緒で来ているようですがね。


「お疲れ様!いい演技だったよ!」

「本当?やったぁ!」

「この調子で明日もよろしくね~」

「うん!」


明日は午前にやるのでしたよね、3日目は鬼ごっこがあるのでやらないことになっています。


なんだかんだで2日目がやって来ました。今日は午前中なので早々集合場所に集まります…よし、今日も頑張りましょう!


「委員長すごい悪役だったよ!」

「委員長良かったぜ~!」


劇が終わってから沢山の人から声を掛けられました…なんか恥ずかしいですね。雪音達もたくさんの賞賛の声が…ん?あら、あれは明菜ちゃんです。


「茉里奈ちゃん!」

「来てくれたんですね明菜ちゃん、御影ちゃんに達也君も」

「劇、見たわよ」

「凄かったな」

「ありがとう」

「明日も鬼ごっこ見に行くからね!」


な、なんと…。さて、この後は警備の当番ですね!佳奈ちゃんと待ち合わせの場所に…いました。


「茉里奈先輩!」

「行きましょうか」

「はい!」


校内を巡回…特に何事も起きていないようですね。昨日はアレでしたけど…最後の文化祭ですからね、このまま何事も無く終わればいいのですけど。


「茉里奈先輩、昨日何かあったのでしたよね?」

「えぇ…特に大事にもならず、無かったことにしましたけど」

「え、いいのですか?」

「一応佐山先生に言ったし、本人も特に大事にするのが面倒い感が素晴らしかったから私もそれに同意しただけ」


あの時、「あー、うん、そうか」という返事に顔は完璧に面倒だなって言っていましたからね…私も面倒だと思ったので便乗。


「そ、そうだったんですか」

「そういうこと…さて、この辺りはひと通り見たから次行きましょうか」

「はい」


どこも混んでいますよね…あら、あそこに校長が。横にいるのは美春さんではないですか!


「おや?」

「あら、茉里奈ちゃん。夏以来ね」

「こんにちは美春さん、来てくれたのですか」

「ええ!実は茉里奈ちゃんの劇も見たよの?」


そうだったのですか、まったく気づかなかったです。


「後ろの子は?」

「斉藤佳奈ちゃんです、2年生で副委員長を努めてくれています」

「あら、貴方が真由美の娘さんね?」

「え、母をご存知なのですか?」

「ふふ、真由美とは茉里奈ちゃんのお母様経由で知り合ったの。今では時々お茶をご一緒するのよ?」


それは私も初めて知りました。


「…母がご迷惑をかけていませんか?」

「全然、いつも楽しくお話しているわ」


佳奈ちゃんのお母様、真由美さんは元気な方ですからね…佳奈ちゃんの性格は真由美さん似なんですね。


「2人は警備かい?」

「はい」

「昨日みたいなことはならないだろうけど、気をつけてね」

「そうですね」


校長と美春さんと分かれ、歩き出すと今度は迷子の子供を発見しました。女の子ですね、お祖父様と来ているようですが…誰かに似ているんですよね。とりあえず対応は佳奈ちゃんに任せましょう、決して面倒だからではないですよ?


「お名前は何と言うの?」

「わだ、ななか」


和田?…もしかして。


「ななかちゃん、お祖父ちゃんのお名前は?」

「しげるおじいちゃん」


やはり…電話を取り出してある人物に電話を掛ける。


『マリ嬢!いいところ「お孫さんなら保護しましたよ」…そうか!』

「2号館3階に来てください」

『儂は年寄りじゃぞ?3階なんて…』

「へぇ…?日頃年寄り扱いするなと言っていたのは誰なのでしょうかね?」

『うぐッ…分かった…向かう』

「お待ちしてますね」


ふっ…。


「ななかちゃん、もう少ししたらお祖父ちゃんが来ますからね」

「ほんと!?」

「茉里奈先輩、お知り合いだったのですか?」

「ええ」


あ、来ました…早いですね。


「おじいちゃん!」

「菜々香!心配したぞ、まったく…」

「ごめんなさい…」

「いや、目を話してしまった儂も悪かった」

「本当ですよ、一体何を見ていたのやら」

「ま、茉里奈先輩」

「…感動の再会を邪魔しないでほしいのマリ嬢」


空気?知りませんそんなもの。


「私達が見つけられなかったら今頃菜々香ちゃんはどうしようもなくて泣いていたでしょうね」

「うぐッ…」

「貸し一つですよ茂じい」

「うぐぐぐッ…お主と斗和坊に貸しを作らせると碌な事が起きぬのじゃが」


それはきっと気のせいです。


「まぁ…マリ嬢には感謝しておるからな。こうして可愛い孫と触れ合える事ができるのはお主らのお陰じゃ」

「私もあの件しついては苛ついたので…もう一人の孫についてですが」


高倉小百合の事です。


「もう少し時間が掛るとの事です」

「…そうか、佐山にも苦労をかけるな」

「腕が鳴ると言っていたので大丈夫ですよ」


あの人、かなりのどSですからね。


「お祖父ちゃん!菜々香!」


ここで登場美奈子ちゃんです。


「こんな所にいたぁ…探したんだからね!?」

「すまぬな美奈子よ」

「もうっ、教室前で待つって言ったから行ったのにいないし!」

「すまんすまん、つい面白そうな物があっての…そっちに行ってしまったのじゃ」

「おねえちゃん、ごめんなさい」

「見つけたからいいよ…ありがとう茉里奈ちゃん、見つけてくれて」

「いえ」


実はこっそり美奈子ちゃんに連絡しておいたのです。


「じゃあ私達は警備に戻りますね」

「頑張ってね~」

「ばいばいおねえちゃんたち!」

「またの」


3人と別れ警備に戻ります。

ずっと巡回をして気付いたのですけど、外国人が多いですよね…。


「茉里奈先輩、去年と比べて外国人が多くないですか?」

「…そうね」


気のせいでは無いようですね…最近各国で動きが激しいので注意をしておいた方がいいですね。まさかこの学校の背後に機関がいることを知っている組織が?…いえ、それは…ないですよね?一応長には報告するとして、今いる外国人の動きをよく見ておきましょう。


「明日緊張する…」

「ふふ、今から緊張していたら希ちゃんを捕まえられないわよ?」

「うぅ…希だけは絶対に捕まえたいです!」


佳奈ちゃんには今年も希ちゃんを優先的に捕まえるよう言ってあります、後は私と渉君で頑張るということに。


「でもぉ」

「ふふ、頑張りましょうね」


こうして忙しい2日目が終わりました。








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