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6話:由希さんin my room

ついにツナの部屋にやってきた由希。強盗事件のせいでロマンティックな雰囲気こそないが由希と一夜の時間いろいろな話をする・・・。

沈黙・・・・・・多分さっきよりもすごい沈黙・・・。


ついに由希さんが僕の部屋に来た。缶ジュースを二人で飲んでいるとこなんだ。


「ねえ、ツナ君?」


『は、は、は・・はいっっ!』


「さっきの話なんだけど・・・ジャイブが喋る猫だって話・・・。」


どうやらさっきの決死の自白はちゃんと届いていたようだった。


『あ・・・ああジャイブは・・・不思議な猫なんだ・・。』


「私も話してみたいなあ・・・」


『た、た、退院したら僕からジャイブに言ってみるよ。あいつも由希さんの事ばっかり心配してて・・・あははは・・』


そんな会話が続いていた。終電も終わって今は夜中の2時を過ぎようとしている。偶然か、僕は今日は配達が休みの日だったんだ。


「あたしね、練がいなくなってすごく死にたい気持ちだったけど・・ツナ君やジャイブが居てくれたおかげかな?少しずつ元気になってきてるみたいなの。このまま凹んでちゃダメなんだ、きっとそんな風に練が言ってくれてるのかなとかそんな風に考えながら自分を励まして・・。」


『僕は・・・練の事どっちかって言えばキライだったんだ。僕にない物をたくさん持ってたから嫉妬してただけかもしれないけど・・。本当は練がうらやましかったのかも・・。』


なんでだろう・・。今までまともに話せなかった僕が・・思った事がすっと言葉になって喋れるようになった感じがしたんだ。


『それに・・・・なんだか練がまだ僕たちの近くにいるようなカンジがして・・・。』


由希さんははっとした表情を一瞬した・・・のは気のせいだったんだろうか??


「ツナ君は真っ直ぐなんだね・・。あたしも練がまだ近くにいる気がしてるの。あの人、とてもお節介焼きだったもんね。あ・・・ツナ君、ひとつお願いがあるんだけど・・。」


『お・・・お願い・・???』


お願いって・・・・・なんだろう・・。僕の心臓は高鳴るばかり。


「あさってジャイブの退院でしょ?その時に・・・またお邪魔してもいいかな?」


『ももも・・・もちろん!こんな汚い部屋でよかったら・・・』


また由希さんが来てくれる・・・。僕は天にも昇る気分だった。だんだん由希さんとの距離も近づいてる・・・。もしかしたら・・・もしかしたら・・・。


そんなこんなで気付くともう朝の5時を回っていた。


「あ・・もうこんな時間・・。じゃああたしはそろそろ・・。今日はいろいろありがとう、ツナ君。」


由希さんは眩しいくらいの笑顔を残して帰っていった。


それからその日を寝て過ごした僕。そしてまた仕事・・・。


そして二日後。ついにジャイブの退院の日がやってきたんだ。




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