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猫のムン~自動車撲滅同盟~

作者: 木野あした

ムンと名付けられた、その猫には飼い主がいなかった。

公園のトイレの裏手にある日陰で、1日を過ごしている事が常だった。

今日、そんなムンが公園の前の道で車に轢かれた。即死だろう。

でも、次から次にくる自動車に轢かれ続けて意識や痛みのある中で苦しんで死んでいったのかもしれない。

そう、考えると思わずゾッとする。


ムンは、滅多に公園から出てこない。いつも、細い塀の上か物陰に潜むように生きていた。そんな、おとなしい猫が何故車が行き交う道に出てきてしまったのであろう。


動物の行動に、あまり意味を求めても何も答えは無さそうだけど…

ムンが、車に轢かれた場所のすぐ側に住宅がある。その家に住む中年男性が、 ムンの事故を目撃していたらしい。

今、僕は、「あれは痛そうだったな。」とか「人間ってもんは酷いなぁ」とかを繰り返し呟く中年男と話し込んでいた。


しばらくして僕は、中年のおじさんと【自動車撲滅同盟】を作った。

自動車という、車やバイク、おじいさんやおばあさんが乗り回している何だかよく分からない乗り物…そういうものを世の中から無くしていこう!と決めたのだ。

中年のおじさんは言うのだった。

「まずだね、俺は自動車の仕組みを知る必要があると思うんだよ。そこで車の免許を取るべきなんだ。」

おじさんは、教習所に通うためにお金が必要らしい。早速、僕の親の財布から【自動車撲滅同盟】の資金を惜しみ無く活用した。


おじさんは、「同盟には、お金が必要になってくる。なんて言っても、俺たちは世界中の自動車を無くすんだからな。」と誇らしげに言う。

「なるほど」と僕は思う。



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